【向きが逆!】新高2・3向け教科書が共通テストを意識する危うさ

新高2・3の教科書が共通テストの傾向を意識して作られている危うさ 教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
2022年度からスタートした高校の新学習指導要領。来年度新規採択される新高2・3の教科書が入試を意識した構成になっているようです。入試が教科書を意識するならともかく、教科書が入試を意識してしまって大丈夫なのでしょうか?
今回は「教科書が共通テストを意識し始めた危うさ」というテーマです。

教科書が入試を意識するあやうさ

◆新高2・3の教科書が共通テストを意識した構成に
⇒複数の資料を比較して考えさせる問いかけを盛り込む
⇒文献やグラフを見て考察させる記述が入る
◆教科書の基準は指導要領であるべき
⇒採択率を上げるために入試を意識するのは本末転倒
教科書が入試問題に迎合するような作り方は軸がブレる危険性がある
入試が教科書に合わせて問題を作る順序であるべき

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新高2・3の教科書の作り方

令和5年度から使用がスタートする高校2・3年生向けの教科書が共通テストを意識したつくりになっているようです。

以下は朝日新聞の記事のリンクです。

ポイントは以下の通りです。

  • 新高2・3の教科書は共通テストの傾向に合わせた内容になっている
  • 使用お読み解いて考えさせる内容が増加
  • 異なる複数の文章を比較して学びを促す内容を盛り込む
  • 進学校の教員は「心動く」とのコメントも

進学校の教員は共通テストを意識した教科書に魅力を感じているようです。

まさお
まさお

「複数の文章を比較して考える」などは決して悪いことではないのですが、その起点が「共通テストの傾向に合わせた」ということだと少し危険ではないかと思います。
教科書が入試で得点を取ることを目的に作られ始めたら、指導の根幹がブレるのではないかと考えるからです。

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本来、教科書は入試から超然とするべき

今回、なぜこのような教科書の作りになってしまったのでしょうか?
少し掘り下げて考えてみたいと思います。

教科書会社が抱える事情

教科書会社が抱える難しい問題は、採択率を上げるために競争の中で選ばれる教科書を作らないといけないということです。

そのため、少しでも共通テストで得点を取りやすい教科書にして学校の先生に気に入ってもらえるように作りたいという意識が働きます。

それ以外にも教科書会社の営業の接待問題なども以前話題になり、自主規制が働く中どうやって採択率を上げるかという問題が教科書会社を直撃している現状があります。

大学入学共通テストは問題山積

一方で、共通テストはまだ始まったばかりで、この傾向があと何年続くかもわからない状況だと思います。

2022年度の共通テストは数学の平均点が低いことが取りざたされていますが、それ以外にも試験時間に比して読み解く問題文の量が多く、結局スピード重視の問題セットになっていることが課題だと思います。

複数の資料や文章を読み解いて解答を出すという考え方自体は正しいとしても、十分な時間がないと、結局予備校や塾が短時間で複数文章から解答を引き出す「技術」を開発し、それを教え込まれた受験生が有利という状況になってしまいます。

共通テストを真に思考力を問うテストにするには、問題量も含めてもう少し問題の作り方を練る必要があると思います。

教科書は共通テストの傾向を追随するか

今後、共通テストの出題内容や傾向が変化したときに教科書もそれに追随するかというのも問題です。

教科書の改訂は4年に1回の頻度で行われます。共通テストの出題内容がここ数年で少しずつ変化をした場合に、令和9年度に向けてその内容を踏まえた改訂が入るとなるとこれは非常に危険だと思います。

学校の教科書内容が共通テストの影響を受けて変わっていくと、学校の教育の在り方が入試起点でコントロールされる図式が浮かび上がってきてしまうからです。

元来は共通テスト側が教科書の内容を見て試験問題を作るべきで、試験問題から教科書が作られるのは全く順序が逆だと思います。

まさお
まさお

教科書はすべての指導の根幹なので、指導要領に基づき、これがあれば大丈夫という内容をブレずに盛り込んでほしいと思います。教科書会社の方もよくわかっていると思いますし、今回の朝日新聞の報道自体が危うい誘導を含んでいるように見えなくもないのですが、「入試傾向を踏まえて教科書を編集」などという言葉が世に出ること自体が大変危険な状況だと思います。
ブレずに芯の通った意志ある教科書を作ってほしいですね。

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