【羹に懲りて膾を吹く?】茨城県公立高校入試問題が選択問題に

茨城県公立高校の入試問題が激変!高校入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
3/3に実施された茨城県公立高校の入試問題が、前年から様子を激変させて話題になっています。
前年度、大量の採点ミスが発覚し本年度は絶対にミスをしないという姿勢で臨んだわけですが、なんと問題自体のほとんどが選択問題になっています!
今回のテーマは「茨城県公立高校の入試問題が激変!」です。

茨城県公立高校の入試問題が激変!

◆2020・21年度に大量の採点ミスが発覚
⇒2年間で合計988件に上る採点ミスが発覚
⇒関係者1159名が処分を受ける大問題に
⇒県は採点マニュアル等を作って採点ミス撲滅に本気で取り組む姿勢
◆実際の問題の大半は選択問題に
国語は漢字の読み書き以外はすべて記号問題
⇒これで本来の学力が図れるのか? 別の批判が出そう
「羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く」の状況では?

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茨城県公立高校の問題が激変

3/3、茨城県公立高校の入試が行われました。
問題と正答の詳細は以下の産経新聞のページで確認が可能です。

国語の模範解答は以下の通りです。

2022年度国語の模範解答

2022年度茨城県公立高校国語の模範解答

2021年度国語の模範解答

2021年度茨城県公立高校国語の模範解答

この2つの模範解答を見比べてどうでしょうか?

2022年度は採点ミスのもととなるような解答が出ないように徹底的に記号問題にしています。それのみならず、漢字の問題も書き取りは出さず、読み取りだけという徹底ぶりです。

漢字の書き取りも、止め・はね・はらいなどの正確さはよく問題になりますから、「君子危うきに近寄らず」の精神ですべて回避したようにも見えます。

実は国語だけでなく、理科や社会も同様に記号問題ばかりです。数学は計算結果などを自分で書くので屋や記述的な要素もありますが、でも客観形式で採点に迷わないような問題ばかりという状況です。

まさお
まさお

詳細な採点マニュアルを作って今年の入試に備えていたはずですが、この問題を見る限りそのような採点マニュアルの出番も少ないのかもしれません。
逆にこのような問題で採点ミスをしたら目も当てられませんから、かえって採点者はプレッシャーがかかるのかもしれませんね。

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こんな入試問題でよいのか?

ここ数年の議論で、新学習指導要領では「思考力・判断力・表現力」を重視すると言われており、共通テストも頓挫したとはいえ、一度は記述問題の導入を検討していました。

東京や埼玉、千葉などの入試問題も一部マークシートの導入などはありますが、記述が全くないというケースはなく、茨城のこの対応はあまりに極端にも見えますね。

いわば、採点ミスの呪縛に完全にとらわれてしまって、採点ミスをしないこと自体が目的化してしまったような解答形式になっています。

まさお
まさお

こういうのを「羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く」というのですよね。もう少し、プライドを見せた対応をしてほしかったですが、これはあまりに安易な対応と言わざるを得ないなと思いました…。

はたして、これで当初の学力を正しく見るという目的が達せられるでしょうか?
また、この問題形式が数年続けば、受験生は入試において記述問題の練習をしなくなるため、他都県の受験生に比べて記述問題対策の総量が著しく減ることになると思います。

それ自体は茨城県全体の学力をマイナスの方に誘導してしまいかねないと思います。
さらに言うと、学校の先生を全く信用していないことの証左でもあります。

一定レベルの採点ができる体制をきちんと整え、もう少し記述問題も出題するようになるとよいと思います。

まさお
まさお

茨城県民の皆さんはこの対応、どう思いますか?

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