こんにちは。まさおです。
3/25、末松文部科学大臣は令和4年度からスタートする高等学校の新学習指導要領を踏まえて、高等学校教育関係者向けのメッセージを公開しました。
高校の現場を担当する教員の本質的な理解が重要だと思います。
今回のテーマは「高等学校新学習指導要領のスタート準備」です。
新学習指導要領スタートに向けた文科相のメッセ―ジ
令和4(2022)年度より、高等学校の新学習指導要領が新高1から年次進行でスタートします。科目体系も大きく見直される新指導要領は教育現場の理解が不可欠です。
3/25、末松文部科学大臣が高等学校教育関係者向けのメッセージを発表しています。
新指導要領実施に向けた準備のポイントを考えてみましょう。
新指導要領の3つの柱
教科指導の前に前提となる3つの柱を確認しておきましょう。
- 知識及び技能
- 思考力、判断力、表現力等
- 学びに向かう力、人間性等
この中で一番重要だと思うのが「学びに向かう力」です。
指導の目的を大学進学実績の拡大だと思っている高等学校指導者がいるうちはここの実現は難しいと思っています。
学びに向かう力とは、「自分のやりたいことを実現するためには進んで学習する必要があるということを理解していること」だと思っています。
いい大学に入るために勉強してきた生徒の中には、大学進学後どうしたいかが分からず道に迷ってしまうケースが多いように思います。過去にそういう生徒を多く見てきました。
大学進学は手段にすぎず、本来は「自分の人生をより良い、充実したものにするためには、いつでも勉強すべきだし、必要に応じて学び直しや路線変更も有効である」という考え方を持っておく必要があると思います。
大学卒業後の長い人生を通して、いつでも学べる力を持っていればどんな困難に直面しても乗り越えていける力を身につけられると思います。
「学びに向かう力」の定義やその指導の在り方は模範解答が出しづらく、教員側に「学びに向かう力」が求められる図式だと思います。過去の価値観にとらわれず、予測不可能な未来に生きる子供たちをどう育てていくか広く議論をして自分の理解を作っておかないと理念だけで実装不能な内容になってしまうと思います。
新科目の指導準備
次に新科目の指導の準備が必要です。教科書がしっかりしていれば、教員側の対応はある程度できると思いますが、変更の目的が分からないと意味がないようにも思います。
主な科目体系の変更
科目体系の変更については旺文社さんの資料がわかりやすいです。
一部を抜粋すると以下の通りとなります。
特に地歴の「歴史総合」「地理総合」が必修科目となっているところ、「情報Ⅰ」が必修科目となっているところが重要です。
新科目の研修が重要
新科目については、その設置背景を理解しつつ、教員間で指導方法の工夫の共有や問題点や課題の確認などをしておくべきだと思います。
ともすると時間がないなどの理由で、これまでの指導とあまり変わり映えのしない授業を展開しかねないので教員側の自律心が重要だと思います。
高等学校の新指導要領は、小中学校以上に教員側の本質的な理解が求められると思います。授業の細かな内容よりも、子供たちにどのように生きてほしいのかがメッセージとして伝わるような指導準備をしてもらいたいですね。
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