こんにちは。まさおです。
2022年度入試が終わりましたので、各都県の公立高校入試の状況を少しずつ振り返っています。
今回は「山梨県公立高校の一般入学の5か年推移」です。
山梨県は平成19(2007)年度入試から、それまでの総合選抜制度を廃止し、全県1学区の前期募集・後期募集制度に移行しました。前期募集は普通科・専門学科では全募集定員の40%以内で行われ、後期募集比して倍率が高めになっています。
前期募集の倍率5年推移(全日制)
山梨県公立高校の入試は、平成19(2007)年度からそれまでの総合選抜を廃止して全県1学区で前期募集・後期募集制度を導入しました。
「総合選抜」は成績によって進学先の高校が振り分けられる制度で、古くは都立高校の学校群制度などもこれに相当します。
過度な競争入試を避けることが目的ですが、「高校ガチャ」のような制度でデメリットもあったようです。
前期募集は全高校・学科において実施され、各高校が決めた検査方法(面接・特色適性検査・特技・個性表現のいずれか、または複数)で選抜されます。
募集定員は、普通科・専門学科で全募集定員の40%以内、職業に関する学科・総合学科では全募集定員50%以内で各学校が定めます。
2018年度から2022年度までの最近5か年の募集人員・受検者数・合格者数・倍率は以下の通りです。
区分 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
募集定員 | 1,775 | 1,732 | 1,711 | 1,649 | 1,648 |
受検者数 | 1,902 | 1,989 | 1,747 | 1,783 | 1,619 |
合格者数 | 1,662 | 1,633 | 1,525 | 1,516 | 1,478 |
倍率 | 1.14 | 1.22 | 1.15 | 1.18 | 1.10 |
グラフにしてみると以下のような感じです。
2018年度には1.14倍あった倍率が毎年少しずつ低下し、2022年度は1.10倍となりました。
2022年度入試では不合格者が全体で141名とひと頃の半分以下にまで減ってきています。
前期募集の募集定員は全体30%程度となっており、倍率的にも全入ではないもののかなり入りやすい入試だと思います。不合格になっても後期募集で再チャレンジできるので、積極的に受けたい学校にチャレンジすることが重要だと思います。
後期募集倍率5か年推移
後期募集は全募集定員から前期募集合格者を除いた数が募集定員となります。
2018年から2022年までの5年間の推移は以下の通りです。
区分 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
募集定員 | 4,088 | 3,957 | 3,865 | 3,684 | 3,692 |
受検者数 | 4,322 | 4,122 | 3,915 | 3,586 | 3,516 |
合格者数 | 3,918 | 3,756 | 3,593 | 3,432 | 3,353 |
倍率 | 1.10 | 1.10 | 1.09 | 1.04 | 1.05 |
グラフにすると以下のような感じです。
2018年度も1.10倍ですでに決して高くなかった倍率ですが、2022年度は1.05倍となっています。
2022年度は全受検者の95.4%の生徒が合格をしている状況となっています。
なお、直近5か年の倍率の底は2021年度の1.04倍でした。
他都県同様、コロナ禍の入試で早期に合格を取りたい層が私立高校などに流れたことが背景だと思います。
出願先を間違えなければ、ほぼ確実に合格を勝ち取れる状況ですので、内申点など自分の持ち点を正しく把握して適切な出願先を選ぶようにしましょう。
全国の公立高校入試の倍率は低下傾向が顕著です。倍率が下がると、入学者の学力の幅が広がることになるのですが、それでも授業の質が下がらないよう学校側も対応を検討しておく必要があると思います。
低倍率の高校は合格はしやすいですが、入学者の学力の幅が広くなることに竜をしておくとよいでしょう。
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