こんにちは。まさおです。
兵庫県教育委員会は、神戸市立を除く県内の公立中学校で教員が114名不足し、通常授業の運営もままならない実態を明らかにしました。
一般企業なら担当交代や配置転換などもあり得るレベルの事態を招いていると思います。
今回は「教員不足に自治体真剣に向き合っていない?」です。
兵庫県の教師不足の実態
兵庫県教育委員会は、神戸市を除く県内の公立学校で合計114名の教員が不足し、計画通りに配置できていないことを明らかにしました。
- 神戸市を除く兵庫県内の公立学校の教員は114名不足
- 前年よりも28名増加(非常勤を常勤に換算した数値)
- 出産や病気で休職した職員の代わりが見つからないケースが4割
- 不足分は他の教員がカバー
- 尼崎市では国語教員不足のため1校で週1時間の自習が常態化(7/1より解消予定)
- 兵庫県教職員組合は常勤換算品実数で、小中それぞれ84名が不足していると報告
教員不足が末期症状に近く、結局残っている教員が不足を補ってさらに苦しくなるという悪循環が発生しています。
教員不足の責任はだれがとるのでしょうか?
教員採用数を担保する責任者は誰?
今回の兵庫県の事案は兵庫県以外の自治体でも起こっている可能性が高いと思います。
一方で、週1時間の自習が常態化しているというのは学校強意の在り方としては認められないレベルだと思います。一般企業で言えば、この事態を招いた責任者は一定の処分を受けても仕方がないのではないかと思います。
採用計画は誰が立案している?
兵庫県の場合、教育委員会の「教職員人事課」の「人事班」というところが採用・育成担当になっているようです。
現在の責任範囲や目標管理の体制がはっきりしませんが、県全体の教員の配置を作ったり、教員数の安定確保を目標とするなら、この「教職員人事課」の「人事班」が目標採用数を決めて、その採用数を確保できなければ一定の責任を取るというような体制になるべきだと思います。
他の自治体でも似たような組織になっていると思いますが、重要なことは採用数を担保するのはどこの部署化を明確に公表し、そのための活動を教育委員会全体でバックアップするということだと思います。
予算の問題や部署間のパワーバランスの問題などが現場にはあって、動きにくいのかもしれませんが、それも含めて上位管理者にエスカレーションして全体計画を教育委員会全体で作成していかなければいけないと思います。
予算措置という観点では、県議会や市議会議員も無関係ではありません。
この事態を招いた責任の一端は政治家も担うべきだと思います。
評価指標はどうなっている?
採用担当部署の人事考課は、採用数の目標達成数に合わせて設定されなければなりません。
すでにそのような仕組みで運営されているとは思うのですが、今回の事態と採用数確保に向けた動きのバランスが取れていないように思います。
たとえば、
・大学生に向けて教員の仕事の魅力をアピールする活動を行う
・学校教員の働き方改革について現在どのような状況下わかりやすく説明する
・プロモーション映像を作成する
・育休で退職した職員に常勤・非常勤の復職検討のDMを送る
など、教員志望者を増やすための積極的な活動がもっとあってよいと思います。
熊本県などはYouTubeでの魅力発信動画などが充実しています。
いずれにせよ、採用目標達成のための活動計画をきちんと立案して、結果とともに修正ポイントを明らかにするといった、いわゆる「PDCA」サイクルを回しながら、数値を改善させていくことが重要だと思います。
ネットの情報にしか触れていないので不正確かもしれませんが、採用担当者の必死さが伝わってこないのが一番残念です。
教員不足の実態は変えられないので、当面を何とかしのぐことは重要だと思いますが、一方でこのあとが改善に向かうような、本気の大きな変革が必要だと思います。
兵庫県に限らず、全国の自治体での取り組み事例なども今後折に触れて紹介していきたいと思います。
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