【管理法に課題】柏市の中学で生徒タブレットにテスト結果誤表示

柏市の中学で生徒タブレットにテスト結果誤表示 教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
千葉県柏市の教育委員会によると、6/24、柏市内の柏の葉中学の1年生の授業で誤って全生徒の期末試験の結果を配信してしまったようです。
GIGAスクール構想で生徒1台にタブレット端末を配布していますが、配布資料の管理などまだまだ課題がたくさんありそうです。
今回は「タブレット端末の活用と管理方法」について取り上げます。

活用法と同じくらい大事な管理方法

◆端末配信データの管理方法はルール化が必要
授業で使用するファイルは業務用ファイルと分けて保存
⇒端末配信用の教材フォルダを別階層に持つことで誤送信を避ける
◆教育委員会側でデータ管理を行うことも重要
⇒学校任せにせず、研修を行う
生徒用に配布可能なフォルダを制限し、ミスが起きにくくするべき
教師側のコンピテンシーが低いので仕組みでフォローしないと同種の事故が多発する恐れ

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柏市で期末テストの得点一覧を生徒に配信

6/24、千葉県柏市教育委員会は、私立柏の葉中学校で同日行われた1年生の理科の授業時に、生徒に対して誤って全1年生119人の理科の学期末試験の得点一覧を配布したと発表しました。

NHKでは以下のように報道されています。

  • 24日の理科の授業中に期末試験の成績を誤って配布
  • 教諭はすぐに誤りに気付き5分後にはデータを削除
  • 授業を受けていた30人のうち12人が閲覧
まさお
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意図せず成績を見てしまった生徒も、一度見てしまった記憶を消すことができないことで、少なからず罪悪感を感じてしまっているかもしれません。
ましてや、今回のように全国ネットで報じられてしまうと、罪がないはずの生徒にしなくていい負担をかけてしまっている可能性があります。

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タブレット配信データの管理法は大丈夫?

学校内でありがちなこととして、校務を処理するためのエクセルファイルなどのデータと、授業で使用するための教材データを明確に区分せずにPC上で保存しているケースが多くありそうです。

先日の尼崎市の住民データのUSB紛失もそうですが、利用している当事者は問題の重要性に気づいていない(あるいは、うっすら気づいても気づいていないふりをしている)ケースが多く、誰も問題視していないからそういうものなのだろうとしていることがよくあります。

現実的には、今回のような問題が起きれば大きく報道され、その報道や世間の批判などを受けて、管理手法の策定に乗り出すというケースが非常に多いのも事実です。

今回の誤配信の原因は公表されていませんが、おそらく生徒閲覧可能フォルダに該当ファイルと異なるファイルをアップしてしまったというミスによるものと思います。

このような事故を回避するにはどのような管理がよいのでしょうか?
基本的な考え方だけでも整理しておきたいと思います。

生徒配布ファイルは別枠で管理が基本

第1に、生徒に配布する教材ファイルは、公務用ファイルと別のフォルダに分けて保存するべきです。

現在の教育委員会や学校内でどのようなファイル管理になっているか、自治体によって異なると思いますが、少なくとも親フォルダから分けて管理しておく必要があります。

校務フォルダと教材フォルダを分ける
校務フォルダと教材フォルダを分けた管理手法(Google Driveでの共有)
まさお
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ファイルサーバーなどを使って、複数の教員が資料にアクセスできるようにしている場合は、上記のような構成にして、フォルダを校務用と完全に別枠で分けることで、不用意なファイル公開をしないようにすることが重要です。

教育委員会側が積極的に管理するべき

第2に、ファイルの管理を学校任せにしてしまっている自治体は、自治体が主導して管理手法の策定に関わるべきだと思います。

今回の柏市の件はどういう背景で起こってしまったかが定かではありませんが、期末試験の得点一覧と授業で使用する課題がかなり近い場所で保管または取り扱われていたことは間違いないと思われます。

このような状況は多くの学校で起こっている可能性が高く、それを各学校がそれぞれ管理手法を定めていくというのは非効率の極みだと思います。

ちなみに学校のインターネットに出ていく回線を教育委員会に集約している自治体も多く、同様にファイルサーバーや生徒用タブレットにアップできるフォルダのアクセス権なども自治体側で整理しておけば、多くの問題を解決できるのではないかと思います。

まさお
まさお

今後、今回と同様の事案が多くの自治体で発生してくるのではないかと思います。本ブログでも中止をして、どのような管理下で発生するのかを見ていきたいと思います。

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