こんにちは。まさおです。
それなりに一生懸命勉強をしているのに、なかなか思うように成績が上がらないという受験生が一定数います。そのような受験生によく言うのが、「ちゃんと読んでいるか?」ということです。ちゃんと読むことを意識するだけで、成績は少なからず上がっていきます。
今回は「ちゃんと読むことの重要性」を取り上げます。
全てはインプットから始まるという真理
勉強しているのになかなか成績が上がらないという受験生は一定数いると思います。
どこに問題があるのかはいろいろ深掘りしていかないと正確にはわからないものですが、多くの受験生が陥っている傾向にあるのは、「文字を読むことに対する意識が低い」ということです。
文字を読むことに対する意識が低いとはどのようなことなのか、また、なぜ文字に対する意識が低いと成績が上がらないのかも併せて考えてみましょう。
アウトプットはインプットからしか生まれない
人間が何かをアウトプットするときに、何もないゼロから物を生み出すということはほとんどあり得ません。
天才と言われる多くの人の発見も、ベースにヒントとなる何らかのヒントがインプットされており、それが組み合わさってアウトプットになっているものです。
日常生活におけるインプットの質を高めることが、アウトプットの質を高めるということです。日々のインプットで20%のロスがあるだけで、1年間で膨大な情報損失が起きています。
インプットを正確にすることを意識するだけで、勝手にアウトプットの精度は上がり始めます。
学習におけるインプットの基本は「読む」こと
学習におけるインプットとは何なのでしょうか?
いうまでもなくインプット大半は「読む」ことによって行われています。
最近は、YouTubeの動画視聴のようなインプットも増えてきていますが、動画視聴でも画面上の文字を読むことが基本であり、耳から入ってくる音声を文字が補完していることが大半です(字幕付きの動画の多さからもわかりますね)。
書かれている文字をいかに大事にするかというのがインプットの基本だということになります。
与えられた文字を丁寧に読めているか
インプットの基本は教科書や参考書です。まずは教科書や参考書を読む際に、丁寧に書かれている内容に向き合っているかを確認してみましょう。
たとえば、これは現行課程の日本史Bの教科書サンプルです。
授業で先生はこのページをすべて解説してくれることはないと思います。その時に受験生が教科書の文字とどう向き合っているかで差がついてしまうのです。
たとえば、本文では大化の改新についてそのポイントや流れが説明されていますが、上部の余白には会心の詔とその現代語訳、左側には皇室系図が出ています。
本文と史料・系図をきちんと関連付けて読める受験生と本文だけ読んで次に進んでしまう受験生の小さなさの積み重ねは大学受験段階では修復不可能なほどの差に広がります。
「そんな細かいことにまで目を通している時間はない!」という受験生も多いことでしょう。大事なポイントのときだけでも、周辺にある様々な文字や図に目を向ける姿勢を持つことが大事です。
この小さな習慣の差が数年の間に大きな差につながることを意識するとよいでしょう。
共通テストでもインプットが一大作業
下の問題は、2022年度の大学入学共通テストの数学Ⅱ・Bの大問4で、説明文が長すぎると話題になった問題です。
日頃訓練されていない受験生はこの文章の長さで対応できず条件を整理できなかったり、焦りから読み飛ばしてしまったりして問題に正面から向き合えないという状況が発生しました。
日頃から長い文章を読みその情報をインプットする訓練ができているかが大きな差を生むということなのです。
結局与えられた文字を読んでいるかという問題に
このような流れを見てくると、入試において一番の基本は与えられた文字を正確に読み取るということに帰結してきます。
そんなことは当たり前だと思っている先生も多いのですが、塾の現場で生徒に多く接してきた私の結論は、多くの受験生はその当たり前ができていないということなのです。
まずは、だまされたと思って与えられた文章を正確に丁寧にすべて読む習慣を身につけましょう。文章を書いている側は無駄な言葉は一切文字にしていないはずです。
読む側が読み飛ばした分だけ、必要な情報に欠落が生まれていると考えて、一つ一つに丁寧に向き合う姿勢を作りましょう。
その小さな差が受験までの数年で大きな差になります。また、大学受験が終わった後の大学生としての4年間、大学院や社会人になっての数十年でさらに大きな差になります。
1日の小さな差を大事にすることが重要ですよ!!
すべてはインプットから始まります。これは勉強以外の世界でも一緒です。スポーツでも、趣味でも、まずは興味を持ったものに対して、多くの情報を吸収できるようにインプットに意識を向けてみましょう!
コメント