こんにちは。まさおです。
マイナビから届いたメールがネット上をざわつかせています。メールのタイトルに「”〈第1〉大東亜以下⑨”」とついていたことから学歴フィルター?と思われているということです。
今回のテーマは「マイナビ学歴メールに見る学歴の捉え方」についてです。
日本の学歴重視のものの見方はかなり根深いものがあるようです。
マイナビメール問題
あまり細かく取り上げるような話でもないのですが、日本人の学歴に対する意識が垣間見えたので、マイナビメール問題を取り上げてみようと思います。
メールタイトルに「 “〈第1〉大東亜以下⑨” 」と書かれていたことから、学生を学歴でグループ化して管理しているのではないか?と話題になったということです。
マイナビは就職活動支援サイトで、実際の就職活動とその結果を管理しているのであれば、所属大学でグループ化した方がひょっとしたら管理しやすいという実態もあるのではないか?と思ってしまいます。
世間一般的には、学生を所属大学の偏差値や学歴でグループ化するのはよくないという考え方と、現実的に偏差値で分けてしまった方が管理がしやすいという実態があり、この問題がそれを図らずも顕在化させてしまったように見えます。
マイナビの説明は?
本件について、日本テレビがマイナビに取材したところ、回答が得られたようです。
マイナビは以下のような説明をしたようです。
下線は当ブログにて施しています。
そこで分けたのはちょうど学生の人数を半分ほどに分けられるから。
日本テレビによるマイナビへの電話取材に対する回答
学歴で線を引いているじゃないかと言われたらそうなってしまうが、あくまでも人数を分けるための『区分』として使っていた。サービスの内容は『以上』でも『以下』でも同じものだ。
マイナビからの文書での回答
当社は学歴によって一部の学生が有利になるようなことは行っておりません
マイナビからの文書での回答
キャリアアドバイザーの組織が2つあり、面談枠を管理する際に作業上、枠を2つに分け予約を受け付けています。枠の管理上、そのような名称を用いておりました。その管理作業をする際コピーしたワードがペーストされた、誤ったタイトルのメールが送信されてしまいました。
マイナビからの文書での回答
本来であればメール配信前に複数人が内容のチェックを行うべきところを、その作業を担当者が怠ったことが原因です
マイナビからの文書での回答
不要な誤解を与える様なメールをお送りして大変申し訳ございません
マイナビからの文書での回答
実態は闇の中でしょうが、大東亜以下と大東亜以上で学生が半分に分かれるのかというのが単純に疑問です。丁寧に学生数をカウントして分けてみる必要がありますが、大東亜以下だと学生数は半分よりももう少し少ないのではないかという気がしています。
学歴によるグループ化の問題は?
今回、大学の偏差値・学歴によるグループ化の実態が図らずも明らかになってしまったわけですが、これが合理的な分け方であるなら、合理的だからそのように分けたと説明すれば良いと思います。
一方で、「当社は学歴によって一部の学生が有利になるようなことは行っておりません」という表記に現れているように、高偏差値大学を有利に扱っているのではないかという疑問を世間一般の人も持っているということが背景に見え隠れしています。
自分もこれまで学生の採用面接を多数行ってきましたが、優秀な学生は高偏差値の大学にいることが多いのは事実です。一方で、高偏差値の大学にいる学生が全て優秀かというとそんなことはありません。
偏差値の高低は優秀な学生の発生頻度が高くなるだけにすぎず、優秀な学生=高偏差値の大学の学生という図式が成り立つわけではありません。
名前は言いませんが、関東のトップレベルの某私立大学などは、当たりはずれが本当に大きいと思いました。
逆に、大学受験時には学習環境や経済的に恵まれずに、苦労して何とか中堅の私立大学に入ったけれども、その後も謙虚に着実に学習を続けて非常に優秀な見識を持った学生に合ったことも多数あります。
重要なことは大学の偏差値ではなく、その学生が大学で自分磨きをどれだけやってきたかということだと思います。
マイナビの登録学生の管理上は学歴フィルターでグループ分けをしているのかもしれませんが、実際の就職の採用・不採用はその学生の実力で勝負をしてもらいたいものです。
グループ名も「大東亜以下」とせず「日東駒専以上」などとポジティブな名前にすればよいと思います。この「~以下」という言い方がいかにも大学を偏差値で序列化して、馬鹿にしたような空気を出してしまっているので(実際に担当者はそう思っている可能性も高い)、このようなグループの分け方については担当者の上司が指導すべきところだと思います。
いずれにせよ、管理上のグループ化をするならポジティブな名前で管理をすべきですし、学生そのものの資質はいまや大学名だけでは測れない時代になってきています。
そのような時代の変化に担当者がついて来られていないのか?と勝手に心配になります。
そして、メールタイトルのチェックもせずに送信されてしまったこともお粗末としか言いようがありません。
マイナビは今一度謙虚に自社のスタンスを見直した方がよいということは間違いなさそうです。
担当者はつらい思いをしていると思いますが、反省するところを反省したらすぐに次のチャレンジをしてほしいですね。
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