こんにちは。まさおです。
4/28、埼玉県教育委員会は令和4年度の県公立高校入試実施状況の確定版資料を公表しました。
各科の平均点も掲載されています。
今回は「令和4年度埼玉県公立高校入試の平均点」を取り上げます。
埼玉県教育員会の発表資料
4/28、埼玉県教育委員会は令和4年度県公立高校入試の実施状況の確定版資料を公開しました。
こちらの資料に、各教科の平均点が掲載されています。
共通問題平均点
最初に共通問題の各科目の平均点を2年比較してみましょう。
年度 | 国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 5科合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
令和4年度 | 62.9 | 52.9 | 48.0 | 52.5 | 52.6 | 268.9 |
令和3年度 | 68.7 | 62.6 | 62.2 | 56.2 | 51.4 | 301.1 |
差異 | -5.8 | -9.7 | -14.2 | -3.7 | 1.2 | -32.2 |
上記の通り、英語以外は平均点が軒並み下がっています。
特に数学は平均点が50点を切っていて、前年の平均が高かったこともあり、-14.2点と大幅なダウンとなっています。
社会科も前年の平均点に比して-9.7点と約10点の平均点ダウンとなっています。
国語も-5.8点と微減、理科も-3.7点と微減となっています。
5教科合計では-32.2となっていますので、合格ラインはほぼ前年んデータは使えないくらい別の試験問題セットとなっていたと考えるべきですね。
前年との難易度の差が分からない受検生は、自己採点結果が低くてショックを受けて泣き出したりするのですが、平均点が低い方が差もつきやすく実力通り結果が出やすいと考えた方がよいと思います。
塾の先生は他の生徒の得点状況もわかるわけですから、ボーダーラインの低下などは見通せるのではないかと思います。
塾の先生を活用するとよいでしょう。
学校選択問題
上位校を中心に実施される学校選択問題の平均点は以下の通りです。
年度 | 数学 | 英語 | 5科合計 |
---|---|---|---|
令和4年度 | 42.6 | 58.3 | 269.2 |
令和3年度 | 56.0 | 61.6 | 305.1 |
差異 | -13.4 | -3.3 | -35.9 |
学校選択問題では、さらに前年との差が広がっています。
令和4年度は学校選択問題実施校が1校増えたため、その学校の受検者の学力レベルが他校に比べて若干低く、平均点の差を広げたと考えるのが妥当だと思います。
5教科合計では-35.9と共通問題以上に差が広がっていますので、受検生の皆さんは果たして自分が合格するのか大変不安だったのではないかと思います。
学校選択問題の導入は倍率にも影響を与えます。特に偏差値的に学校選択問題導入校の中では下位に位置づけられる学校は受検生の敬遠傾向が働いて倍率が下がることがよくあります。
入試門田の難易度と倍率の関係にも目を向けることが重要ですね。
平均点の低い入試はチャンス拡大ととらえるべき
今回発表された平均点の低下はよいことなのでしょうか、それとも悪いことなのでしょうか?
平均点の低下と言えば、2022年度の共通テストの数学が平均点が大幅に低下して問題になりました。
平均点の低下が悪いことのように言われましたが、平均点とは問題の難易度を統計的な一側面で取り出したものに過ぎず、平均点の低下は一概に悪いこととは言えないと思います。
もし問題があるとしたら、前年の平均点をベースに合否のボーダーラインとなる得点を予測していた際にその予測と実得点がずれるということくらいです。
むしろ、受験テクニックとしては、平均点が下がると自信のない受検生が出願をあきらめたりするので、チャンスが広がると捉えることもできます。
今回の平均点低下は、新学習指導要領の内容が出題されたことで問題難易度自体も少し上がったことと過去問にはなかった出題形式が増えたことで、過去問を中心に塾で「仕込まれた」受検生対応しづらかったことが背景にあると思います。
次年度以降、少しずつ難易度調整が入って平均点も落ち着いてくると思います。
これから高校受験をする中学3年生や2年生の皆さんは、ぜひ入試問題を見てみるようにしましょう。まずは現物に当たってどんな問題が出ているか知ることで具体的なイメージが湧くと思います。
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