【ついに条例案提出!】スピーキングテストを都立入試から除外

スピーキングテストを都立入試から除外する条例案を提出教育に関する政策
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まさお
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こんにちは。まさおです。
これまで何度かこのブログでも取り上げて、制度的な限界を伝えてきた都立高校入試におけるスピーキングテスト導入ですが、ここにきてついに都議会にスピーキングテストを都立高校入試の合否判定から除外する条例案が提出されることになりました!
今回は「都立高校入試スピーキングテストを除外する条例案」を取り上げます。

都立入試からスピーキングを除外する条例案

◆9/13に都議会立憲民主党が概要案を提出
⇒条例案には「スピーキングテストを受験生を選抜する資料として使用しない」と規定
⇒正式審議は0月20日開会の9月定例会にて行われる
◆都民ファーストの会が提案者に入るかがカギ
⇒立憲民主党と共産党の賛同は確実
⇒都民ファーストの会が共同提案者に入ると一気に可決の可能性
都知事を出している与党がとの方針に反対するのは異例

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スピーキングテストを入試で使用しない条例案

9/13、都議会立憲民主党は議会運営委員会に、スピーキングテストの結果を都立高校入試に使用しないことを盛り込んだ条例の概要案を提出しました。

9月の定例会で審議されることになります。

まさお
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ついに都議会で議論される日が来ました。これまで、このブログでもスピーキングテストの取り扱いにおかしな点があることをいくつか指摘してきましたが、都議会で条例案が可決されれば、スピーキングテスト自体は実施されるものの都立高校入試では使わないということが確定します。

これまで指摘してきた都立高校スピーキングテストのおかしな点の記事を以下に記載しておきます。

>>【やはり無理がある】国私立中生の都立高校入試スピーキング対応
>>【採点内容は非開示】都立高入試スピーキングテスト受付開始
>>【やっぱり変!】都立高スピーキングテスト欠席者対応が不公平
>>【配慮可能?】都立高校英語スピーキングと吃音
>>【難題山積】東京都立高入試のスピーキングテストはGTEC?

ESAT-Jの主な問題点
  1. 採点の公平性の担保
    ⇒同じスピーキング内容がフィリピンの採点者によりばらつきが出ないかの懸念に対して明確な回答がない
  2. 総合得点のみの開示で、採点内容の明細が公表されない
    ⇒A~Dまでの4パートで構成されるが、各パートの得点は開示されない
  3. 都立高校入試ではESAT-Jの得点が20点分に換算され、英語の配点が多くなる
    ⇒英語の配点ウェイトが高くなり、他教科とのバランスが崩れる
  4. ESAT-Jの非受験者に対し、予測得点を出す対応が入試になじまない
    ⇒ESAT-Jを受検していないのに得点予測をするのはある種傲慢な対応
    ⇒受験生の実力を他の試験結果から予測するならそもそもやる必要はない
まさお
まさお

上記の通り、国私立生への対応、採点内容が非開示であること、欠席者の得点計算方法、吃音者への対応、ベネッセへの委託問題など、主要な問題点だけでも5本も記事を書いています。
本当はもっとあって代表的なものに絞っていますが、やはりいろいろな問題を内包していると言わざるを得ないですね。

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都民ファーストの会がカギを握る

今回の条例案の提出で注目を集めているのは都民ファーストの会です。

もともと今回のスピーキングテストの不公平性について問題提起をしているのは、おもに立件民主党と日本共産党なのですが、都民ファーストの会も今回の条例案には共同提案者として入る可能性があり、現在最終調整中のようです。

都民ファーストの会は小池百合子都知事が特別顧問を務めている、いわば都議会の与党にあたる政党です。

与党が都の方針に反対する条例案に名前を連ねるのは異例中の異例だと思います。

それほど、今回の問題は看過できない大事な問題だということができます。

立憲民主党・日本共産党・都民ファーストの会がこの条例案に賛成すれば、過半数となり可決の見通しが一気に現実味を帯びてきます。

都民ファーストの会が条例案の可否のカギを握ていると言ってもよいと思います。

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入試で使わなくてもスピーキングテストはやるべき

今回、この条例案が可決されたとしても、すでに申し込みが始まっているスピーキングテストは実施されます

今回の問題はスピーキングテスト自体が悪いと言っているのではなく、民間業者に採点委託をしてその正確性も確認できない状態の資料を入試に使うことが間違いであるということだと思います。

逆の言い方をすると、入試に使わなければ、大いに経験を積むためのツールとして使えばよいと思います。

スピーキングの経験を積むことで生徒自身は間違いなく英語を話し力を伸ばすことが可能です。

東京都も多額の税金を投じて、ここまでの仕組みを構築してきたわけですから、他の自治体に先駆けて英語スピーキングの実力をきちんと評価して、生徒のモチベーションを高める対応を進めることが大事です。

まさお
まさお

前にも別の記事で書きましたが、スピーキングテストの得点を中間テストや期末テストなどの得点と同様に扱って、通知表をつけるときの参考資料にするのはありだと思います。

取り組み姿勢やその子の個人的な事情なども勘案した上でプラスアルファの得点として評価できる生徒には、その得点を調査書点に盛り込んであげればよいと思います。

今回の条例案の行方を注視していきたいですね。

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