志望校の選び方・決め方 ~高校の大学合格実績の見方 ~

高校入試
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まさお
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志望する高校を選ぶ際に無視できないのが大学進学実績。
高校選びの最後の決め手は本人による学校見学時の印象なのですが、高校卒業後に大学進学を考えるなら、大学合格実績のある程度のリサーチは不可欠です。

今回は高校が出す合格実績の見方について取り上げます。

この記事で得られる+α知識

・各高校が公表する大学合格実績を見るときの視点を知ることができます。
 ⇒必ず卒業生に占める割合で確認すること。
・その高校の実力がはっきり出るのはどんな大学の実績化を知ることができます。
 ⇒国立大学・慶應義塾大学・東京理科大学あたりの数字を比較すると差がわかりやすいです。

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数字だけでは読みきれない大学合格実績

いろいろな高校のホームページを見ると、どの学校も卒業生の進路として「大学合格実績」を公表しています。その数字だけを見て学校の評価をすると思わぬ落とし穴がありますので注意しましょう。

合格者数の意味・見方

多くの高校は各大学への合格者数のみを出していると思いますが、複数の高校を比較する際には卒業生数と浪人生の扱いを確認しましょう。

卒業生数に対する合格者の割合を見る
合格者数に占める浪人生の割合を見る

たとえば、早稲田大学の合格者が20名でも、卒業生が1000人の学校と300人の学校では「20名合格」という数字の意味が変わってきてしまいます
かならず、卒業生を分母としてとらえた上で合格者数を見るようにしましょう!

公表されていれば進学者数を見る

多くの学校は合格者数しか出していないのですが、中には進学者数を公表してくれる学校もあります。
進学者数を公表している学校はどこも良心的です。進学は1人1校しかできないからです。

あり得ないと思うかもしれませんが、1人の優秀な生徒にセンター利用私大を20校も出願させて荒稼ぎさせるような学校もあります
しかもそのような場合、受験料は学校持ちだったりするのです。

まさお
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いわば、広告みたいなものですね。
そのような数字に乗せられてしまうと、広告主の思うツボです。
進学者数を見れば、おのずとその学校の実力が見えてきます。

合格者の学部別の内訳を見る

高校によっては、とある大学の特定の学部に偏って合格を出しているケースがあります。

例えば早稲田大学の場合、政治経済学部や法学部とスポーツ科学部などキャンパスも入試で求められる学力レベル・内容も全く異なります

しかし、大学名でまとめれば同じ早稲田大学となるので、一見違いに気づけないのです。
早稲田大学20名合格と出たら、その20名がどの学部に合格しているかも見た方がよいでしょう。

国立大学の合格者数

高校の進学力を端的に表すのは国立大学の合格者数です。

国立大学は原則1人1校しか合格しません。卒業生に占める国立大学の合格者数の割合が大きいところはかなり力があるとみて良いでしょう。

首都圏の高校の中には、意図的に東京都内から離れた地方の国立や公立大学を進路指導で薦めているところもあります
私立に比べれば圧倒的に学費が安いので、国立進学は保護者にとってもうれしいことではありますが、地方に下宿となると仕送りや一人暮らしによる心配なども出てきます。

その辺りの地方国立の合格実績の数字の表かは、皆さんの好みの問題として受け止めるのが良いと思います。

センター利用私大に注意

2021年度から「大学入学共通テスト」に変更が決まっている、現行の大学入試センター試験ですが、私立大学の中には、センター試験の得点を提出するだけで(2次試験などを受けずに)合格の取れるところがあります。

自称進学校と言われる高校の中には、数名の優秀な生徒にセンター利用私大を多数出願させて、合格者数を増やしているところがあるようです
実際に合格しているので合格者数に嘘はないのですが、本人が自発的に受けようとしたのか学校側が大量出願を進めたのか、真相を確認する必要があります。

比較的学校の力がわかりやすい大学

以下の大学は比較的学校側の指導力が合格者数に直結しやすいです。
もちろんここ以外にもそのような大学はいくつでもあるのですが、代表として見てみてください。

・国立大学
・慶應義塾大学
・東京理科大学
  など

この辺りの卒業生に対する合格者数の割合を学校別に比較すると進学力が把握しやすいです。

【番外編】本当は不合格者数も知りたい

これは通常、学校側から公表されないので、知ることは難しいのですが、学校の裏の実力を測る上では「合格率」と言う指標が大事です。

俗な言い方ですが、「下手な鉄砲も数撃ちゃあたる」式の乱れ打ち受験をするケースが稀にあります

もちろん受験生本人の希望であれば、無視はできないのですが、馬鹿にならない受験料を払って不合格ばかりをもらうのは精神的にも良いことではありません

本人の自信喪失や家計への影響などを考慮すると、適切にブレーキをかけるのも教師の役割ということになります。

学校別説明会や個別相談の機会などで、質問ができるならそれとなく聞いてみるとよいでしょう。

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実際の高校の合格実績を比較してみる

いくつかの学校の大学合格実績を比較してみましょう。高校名は伏せておきますね。
3校はいずれも共学校ですが、A高校は公立、B高校とC高校は私立高校です。

大学名A高校
現役
A高校
浪人
B高校
現役
B高校
浪人
C高校
現役
C高校
浪人
卒業生数316443551
東京大学101300
京都大学000000
東京工業大学012201
一橋大学103100
早稲田大学35
11.1%
1266
14.9%
2014
2.5%
7
慶應義塾大学16
5.1%
533
7.5%
145
0.9%
1
上智大学10
3.2%
1128
6.3%
1124
4.4%
3
東京理科大学18
5.7%
1830
6.8%
911
2.0%
2
明治大学60
19.0%
2390
2.3%
3243
7.8%
18

C高校は全般的に3校の中では結果が思わしくないですが、上智大学のみA高校に合格者割合で勝っています。これは上智大学が文系学部が主であることを考えると、C高校が比較的文系に強いことを表しています。

一方で慶應義塾の合格者数はその高校の実力差をはっきり表してしまっています。

まさお
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このように、一口に大学合格実績と言っても、その奥は意外と深く何をもってその学校の大学進学力とするかは冷静な目が必要です。

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