いよいよ2020年4月7日に1都3県と大阪・兵庫・福岡で緊急事態宣言が出されるとの報道が出ました。
このまま7月くらいまでで終息すればよいですが、12月まで、あるいは年明けまでと今のような状態が続くとなると来年の入試がどうなってしまうのか心配になります。
入試がどうなるのか、大胆にも展開を予想してみましょう。
2020年度の高校3年生のつらさ
今年の高校3年生は悪くもないのにいろいろな試練にさらされて、ある意味気の毒な学年に見えてしまいます。
・英語民間試験導入見送り
・数学・国語の記述式問題導入見送り
・オリンピック実施延期
・新型コロナウイルスで授業時間大幅に削られる
・高校総体(インターハイ)も中止の可能性大
緊急事態宣言の出た地域の学校は休校要請で学校がなくなるでしょうから、通常通り授業を実施している学校に比べて、学習量や授業進行においてやはり不利になると思います。
特に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県は全国に占める人口割合も高いので、影響はかなり大きいと見た方がよいでしょう。
与えられた条件下でベストを尽くすしかないのですが、現状に流されるだけでなく、自分の意志で未来を切り開いていく力が求められています。
模試の実施状況
大学受験を占うためには、模擬試験を受験しなければなりません。
現状の各予備校の模試の状況を確認してみましょう。
駿台模試 | 5/31 駿台学力判定模試 5/31 第1回駿台全国模試 6/14 高1駿台全国模試 6/14 高2駿台全国模試 ※4/2段階でいずれも実施予定 |
河合塾 | 全統模試の受付を4/10~に変更 ・ 公開会場での模試実施をしない都道府県があります。 ・お申込み後の会場変更や中止が生じる場合があります。 ・会場変更や中止が生じる場合でもお申し込み後の受験料の返金はいたしません。 |
代ゼミ | 6/21 名大入試プレ ※4/21から受付開始 |
駿台模試は実施予定と言っていますが、実際やれるかは現時点では微妙と言わざるを得ません。
河合塾は各模試の受付開始日を延期した上に、中止になっても返金はしないという案内。むしろ申し込みを遅らせたいという意図すら感じられる書き方です。
代ゼミはこれから受付ですが、外出自粛が1か月で解除されれば、実施は可能と思われます。
いずれにせよ、例年この時期の模試結果をもとに夏休みの学習計画を立てるわけですが、この模試が中止になると、夏休みの課題がはっきり見えてこない可能性があります。
大学入学共通テストの行方
模試結果がままならない状況での受験準備は大変不安ですが、昨年末バタバタと動きのあった大学入学共通テストはどうなるのでしょうか。
実施を強行する可能性
今回の新型コロナウイルス騒動が終息すれば強行ではなく、予定通りの実施となると思います。一方で、この新型コロナウイルスによる自粛が長引いた場合には、50万人以上が動く試験を予定通り、同一日程で行うべきかについて慎重論が出てくるものと思われます。
その際に検討できる選択肢は以下の2~3パターンと思われます。
会場の分散させて予定通り実施
コロナ禍がある程度終息していればこれが一番良い選択肢です。仮に従来通りの規模でできなくても、1教室の人数を減らしたり、隣の受験生との距離を広げたりして実施をすることは不可能ではありません。
一方で、真冬の寒さですから換気がままならない会場も多く、感染リスクが残っている場合には1か所に大勢を集めるべきではないという県が出可能性もあります。
共通テストは中止として、2次試験のみで選抜を行う
コロナ禍の展開にもよりますが、やはり1か所に大勢を集める全国的なテストはよくないという機運が盛り上がる可能性があります。
ただでさえ二転三転して受験生を振り回した共通テストですから、いっそのこと中止にしてしまおうという議論はあり得ると思います。
特に国立大学の2次試験を日程を分散させ、ただし復習出願はできないという縛りでやることはあり得るかもしれません。
一次試験がなくなると足切りがなくなるので、受験者が増える可能性がありますが、採点は試験に比べて感染リスクが少ないですから、ここは「大人が頑張る」という選択肢もあるかもしれません。
ただし、2次試験の座席配置や会場は少し余裕を持った広い部屋でやる必要があります。
個別試験もオンラインテストへ移行する
一部の大学は入学試験自体をオンラインテストへ移行する可能性もあり得ます。
オンラインテストの場合は替え玉受験や問題漏洩が一番の懸念事項になりますが、問題セットを複数作って、複数の指定期間で受験したスコアを絶対評価化して入学者選抜に使うという方法は不可能ではないと思います。
また、自宅受験ではなく、期間を指定して大学内の個室で受けてもらうなどのやり方もあるかもしれません(受験生が多い大学は難しい…)。
一方で、公平性の問題や運の良しあしといった問題も出てこなくはないですが、これまでの入試も運の良しあしは影響していたはずなので、「本人が受験した」という証拠さえ取れるのであれば、一歩踏み出してみるのもよいと思います。
最後に
今回の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言は、1年間のスケジュールを大きく狂わせてしまいます。
一方で、本当に実力のある生徒はどのような試験形態の変更があってもやはり結果を出してきます。
目の前の課題に一つ一つ向き合って一歩ずつ実力をアップさせることが今は大事です。
大変な状況下で、貧乏くじを引いたという感想も正直あると思いますが、そんな経験ができたことがプラスになる日がいつかやってきます。
ここは、腐ったりせずに目の前の課題に真摯に向き合うようにしましょう!
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