【やっぱり不安】文科省が調査書に出席停止等の日数不記載を通知

文部科学省の調査書記載内容の通知教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
10/1、文部科学省は全国の大学及び高等学校設置者に対して、入試における調査書にオンライン授業日数(「出席停止・忌引き等の日数」欄を使用)の記載をしないように求める通知を出しました。これまでも入試において不利に扱わないことという通知をしていましたが、より踏み込んだ通知内容となっています。

今回のテーマは「入試で使う調査書にオンライン授業日数不記載へ」です。

文部科学省の通知内容

◆入試においてオンライン授業や感染不安による欠席を不利に扱わないこと
⇒上記内容はすでに各学校設置者に通達済み
⇒それでも不安に思う保護者に配慮し、調査書への不記載通知も追加で発出
◆システム改修等が必要な場合は記載したままでもよい
⇒「出席停止・忌引き等の日数」は記載をしない
⇒システム改修を要する等困難な事情がある場合は記載もやむを得ない
⇒オンライン授業日数は「出欠の記録」は指導要録・調査書の備考欄に記載する
記載がなければ不利に扱うことはできないという措置で徹底度合いは不明

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文部科学省の通知内容詳細

最初に文部科学省の通知内容を確認してみましょう。以下のリンクから確認が可能です。

現下の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた令和4年度の高等学校入学者選抜等における調査書の取扱いについて(通知)

ポイントは以下の通りです。

  • 令和4年度大学入学者選抜に際して、調査書の出欠の記録に関する記載事項のうち「出席停止・忌引き等の日数」は記載をしないこととなった
  • 令和4年度高等学校入学者選抜等において、各実施者の判断により、大学入学者選抜における取組を参考にして、特段の御配慮をお願いしたい
  • 学校設置者は所管の学校に対して、周知をお願いしたい

文部科学省は大学入試について具体の通知を出すことはできるのですが、高校入試については具体的な通知を出すことはできず、各学校設置者の意志で調査書の取り扱いを決めないといけません。

文科省は大学入試の対応を引き合いに出して、これを参考に高校入試においても配慮をしてほしいというお願いをしたということになります。

結論としては、「調査書に『出席停止・忌引き等の日数』を記載しないように」というお願いをしたということになります。

まさお
まさお

高校入試と大学入試の主体の違いからこのような回りくどいお願いになっていますが、高校入試と大学入試の足並みをそろえたいという文部科学省の意志がはっきり出た通知となっていますね。

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大学入試における調査書の取り扱い

上記の通知は、大学入試の対応を参考に高校入試側にも同様の配慮を求めた形となっています。では、大学入試側の対応とはいったいどのようなものなのでしょうか?

上記通知の3ページ目以降に「現下の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた令和4年度大学入学者選抜における調査書の取扱いについて(通知)」が記載されています。

ポイントは以下の通りです。

  • 今後、作成する調査書について、「出席停止・忌引き等の日数」は記載をしない
  • 「出席停止・忌引き等の日数」が推測できる「授業日数」も同様に記載しない
  • 調査書作成に係るシステムの改修を要する場合や、既に調査書を作成し、志願者本人に発行している場合などで、新たな調査書の作成、発行に相当の負担が生じるなど、それが困難な場合には、従前の方法による調査書を作成、利用することもやむを得ない
  • 指導要録の「出欠の記録」の「備考欄」にオンラインを活用した特例の授業の参加日数を記載することとされたことを踏まえ、調査書の「出欠の記録」の「備考欄」にも同様に、オンラインを活用した特例の授業の参加日数について記載する

上記の通り、入試で不利に扱わないことを大前提としつつ、調査書の「出席停止・忌引き等の日数」欄と「授業日数」欄に数字を書かないことを求めています。

一方で「出欠の記録」の備考欄にオンラインを活用した特例の授業日数について記載すると言っていますから、オンライン授業日数の情報は調査書に残るわけで、形式的な対応の部分もあるように思われます。

まさお
まさお

今回の配慮のキモは「出席停止」という言葉が持つ印象です。出席停止の日数に大きな数字が書かれていること自体が、その生徒に対する印象を悪くしてしまうという部分があり、「出席停止」欄の数字を不記載とすることで、受験生とその保護者の不安を払しょくすることがポイントになっています。

一方で、指導の記録として何も情報がないのは別の問題を生じさせるので、「オンラインを活用した特例の授業日数」を記載するという項目を残したということだと思います。

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