6/2、東京都は感染者が30名を超え、「東京アラート」の発動が宣言されました。緊急事態宣言の解除からわずか1週間で正念場を迎えています。
多くの学校は再開しつつも、分散登校など限定的な状態です。そんな中オンラインのテストにチャレンジする学校も出て来ました。入試のオンライン化も検討途上ですが、前段として定期考査のオンライン化もスタートしているようです。
今回は「オンライン定期考査」について取り上げます。
入試のオンライン化の検討状況
新型コロナウイルスの影響を受けて、入試も感染リスクを最小にして行うべきだと考える学校は多くあります。特に私立中学校は比較的小回りが利くこともあり、先鋭的な入試を導入しやすいです。
2021年度入試においては一部の私立中がオンラインの入試を入れると思われます。帰国子女や推薦入試のように学力検査中心でないところから順次入れていくことになるでしょう。
ダイヤモンドの以下の記事が参考になります。
定期考査でオンラインテストを導入した学校も
学力検査を伴う入学試験は、その得点が与える影響の大きさからすぐにオンライン化は難しいと思われます。特に不正受験をさせない仕組みがないと、オフィシャルな入試への導入はなかなか難しいのではないかと思います。
一方で、学校内で行われる定期考査については様々な取り組みが行われています。入学試験に比べれば、試行錯誤の余地がある定期考査を使って、知見を溜めていくというのはよい考え方だと思います。
課題に対して「ルーブリック評価」を入れた武蔵
東京にある私立の武蔵高等学校中学校では、オンライン授業をGoogle Classroomを使って正規授業とほぼ同じ時間で進めてきました。月曜日から金曜日まで毎日3~4教科の授業をオンラインで実施したというのは他に類を見ない密度の濃さではないでしょうか?
学校の先生の熱意に頭が下がる思いです。
一方で、定期テストの実施についてはオンラインの検討もされたようですが、インターネットの環境がそろっていない家庭があることなどから回避したようです。
一方で課題の提出を課し、「ルーブリック」という評価規準を用いて、街頭生徒の現時点での到達度と到達度に応じた評価観点から、その生徒を公正に評価するという取り組みを進めているそうです。
テストを実施せずに生徒の取り組みを評価する「脱テスト」の仕組みを試行するなど、コロナ禍でもただでは転ばないという対応を進めています。
オンラインで定期考査を実施した開成
東大合格者数で39年連続首位の開成中・高では、レポート提出とオンラインによるテスト実施が教科によって組み合わされて実施されています。
Google Formなどを使って、10科目程度の試験をオンラインで行った学年もあったようです。テスト自体は不正対策などを徹底することは難しいところですが、設問情報は試験開始時間と同時に通知するなどの工夫をして対応をしているようです。
オンラインでの定期考査がどのような実施状況だったかは他の私学も注目をしているようです。
伝統校が、このような逆境に際して、むしろ新しいことにチャレンジしようとする姿勢を持っていることが素晴らしいと思います。
テストのオンライン化で差がつくPCスキル
一方で、テストのオンライン化が進むとPCを短時間で操作するスキルが必要になってきます。たとえば、キーボードでの文字入力。1分間に80字程度の入力ができる人と、1分間に40字程度しか入れられない人では、解答時間に倍以上の開きが出てしまいます。
今後情報化社会がより加速することを考えると、PCを利用する技能は早い段階で身につけておいた方がよいと思います。以前、別の記事でも紹介しましたが、ブラインドタッチくらいはできないと、時代についていけなくなってしまうかもしれません。
コロナ騒動で世の中は止まっているように見えていても、動いているところは着実に進化をしています。現状維持は後退と等しいと考え、常に向上心を持って学習に取り組んでほしいと思います。
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