【オンライン入試自粛!】東京都私立中高協会の申し合わせと影響

入試全般
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです!
9/3に東京都私立中高協会は、理事会にてオンライン入試の自粛の申し合わせを行いました。また、入試期間中のコロナ拡大に際しては、一体で入試日程を移動させることも申し合わせたそうです。
今回は「私立中高協会の申し合わせ内容」とその影響を取り上げます。

私立中高協会の申し合わせ

東京都はオンライン入試は自粛。校外会場で行う入試は解禁。
神奈川は本試験と同時開催であればオンライン入試も実施可
千葉・埼玉はオンライン入試については特に申し合わせの話は出ていない

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私立中高協会は各校の募集を公平に行う仕組みを作る

首都圏には多くの私立中高があります。そのため、都立公立中高との募集競争である程度公平感を保つために、私立中高協会が入試の大枠を決めていきます。もちろん首都圏以外にもこのような動きは当然あるのですが、首都圏は対象校が多いため、その決定内容は周囲の県にまで影響を及ぼします。

今回のコロナ騒動で、感染リスクを抱えたまま入試に突入せざるを得ないという前提で、各都県の私立中高協会は2021年度入試についての申し合わせを行っています
各都県の主要な動きを確認していきましょう。

東京都…オンライン入試は自粛。学校外の試験は解禁。

東京都の協会は、私立中学校184校・私立高校239校を要する大所帯です。ここでの申し合わせを会員校各校がきちんと守ることで、募集業務が公正に円滑に進むことを意図して申し合わせ事項を決めます。

端的に言うと、毎年募集に苦労している学校が突飛な動きで受験生を集めてしまうと影響を受けた各校からいろいろクレームが出てくるので、それを防ぐために事前にやっていいことと悪いことを決めて、そのルールの中で生徒募集をしましょうということです。

さて、東京都は9/3の理事会で以下の申し合わせを行いました。

1.オンライン入試は自粛する
2.感染拡大時は一体となって入試日程の後ろ倒しを行う
3.これまで禁止していた学校外会場での入試は解禁する

という3点がポイントとなっています。

特に中学入試は受験生が小学生ということもあって、感染リスクの管理が難しいと思います。いくつかの私立はすでにオンライン入試の発表をしていましたが、この申し合わせによりオンライン入試を変更する可能性が出て来ました。

受験生のことを考えればオンライン入試ができる学校はやればよいのでしょうが、それを認めてしまうと学校間の足並みが乱れて禍根を残すことを懸念したのでしょう。
一方で感染リスクを抑えるためには、学校外での入試の実施もやむを得ないとして、学校外会場を解禁するという動きになっています。

ある意味、「学校外会場は認めるから、オンラインは勘弁してほしい」という落としどころとしての解禁というような動きにも見えますね。

まさお
まさお

受験生の親の立場では、オンラインで公正な入試ができればそれに越したことはないと思ってしまいますが、現実的に公正な入試をオンラインでやることは難しいという判断も入っていると思います。また、オンライン入試によって起こったトラブルについても各学校はその対応にエネルギーを割きますから、協会が自粛を申し合わせた形でオンライン入試導入を踏みとどまるのもある意味正解なのかもしれません。

神奈川…オンライン入試単独の実施はしない模様

神奈川県は東京都に次ぐ規模の私立中高を擁しています。私立中高協会のホームページには明確に会員校数は出ていませんが、神奈川にある私立中60校、私立高校81校、中等教育学校3校の大半が会員になっています。

神奈川県の申し合わせ事項は明確に報道されていませんが、以下の内容があったようです。

1.オンライン入試は通常の入試と併用する形であれば実施可

つまり、オンライン入試を単独でやらなければよいということです。
とは言え、どの程度の不正防止策を講じて入試をするのかということを考えるとやってもいいといわれてもすぐにできるものでもないというのが現実だと思います。

どちらかというと、事前にレポートを提出させてオンラインで面接を行うといった帰国子女入試のような場でのオンライン入試は進めやすいと思いますが、オンライン単独はNGとなると、なかなか実施校が増えて来そうにありません

受験生の親の立場では、感染防止策がきちんととられているのであれば、勝手の分からないオンライン入試よりも会場に行って試験を受けてきた方が、結果も受け容れやすいということになるのかもしれません。

千葉・埼玉…オンライン入試の可否は議題になっていない

千葉や埼玉は東京・神奈川に比べると学校数がやや減り、募集に対する対応も東京や神奈川ほど厳しくないようです。

今のところ、千葉・埼玉でオンライン入試を規制する動きはありません。特に埼玉は、中学生向けの北辰テストなども会場実施で9月からスタートしており、感染リスクを感じつつも入試制度上、会場模試を実施せざるを得ないといった考え方も入っているようです。

まさお
まさお

埼玉は、北辰テストの偏差値を見ながら事前相談で合否の見通しを確認するという流れが定着しています。北辰テストの偏差値を正しく出すには、会場で一斉に模試をやらざるを得ないことから、埼玉の中3生は一斉形式の会場模試を経験し始めています
これでウイルスに感染したら笑えませんが、入試本番に向けた練習としてはよい機会を確保できていると思います。

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都県跨ぎの入試は、入試制度の違いをよく理解して受験を

このように各都県で微妙に異なる流れの中で入試を迎えていくわけです。自分の住んでいるエリアの入試制度をまずよく理解しましょう。
次に考えるのは、東京の受験生が神奈川や埼玉に受験しに行った場合は、どの県のルールが適用され鵜のかという点を確認しておきましょう。

多くの場合は、埼玉に住む都内私立受験生向けのルールといった形で、居住エリアと受験する学校のエリアの組み合わせでルールを整理しておく必要があります。

特に東京の近隣に居住する都外生は東京都の多様な選択肢を上手に活用すると入試の幅が広がるはずです。埼玉の生徒が東京の私立高校に入学すると就学支援金の精度が使えないなど、いくつか都県跨ぎに関する留意点もありますので、入試制度についてはよく確認をするとよいと思います。

まさお
まさお

受験は学力も当然重要ですが、情報を持っているかもとても大事です。
各都県単位の入試制度を正しく理解して、志望校の具体化を進めていきましょう。

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