こんにちは。まさおです。
コロナの新規感染者が連日最高値を更新し、ついにGoToキャンペーンも一部見直しが行われることになりました。
そんな中で関西大学が入試の延期を検討しているという報道が出ています。
今回は「コロナの感染拡大で大学入試の延期はあるか」というテーマです。
関西大学が入試日程延期を検討しているとの報道
新型コロナウイルスの新規感染者が連日最高値を更新している状況下で、11/20、関西大学が入試の延期を検討しているとの報道がありました。
要点は以下の通りです。
1.2月1~7日に予定している入試日程を1カ月程度後ろ倒しを検討
⇒新型コロナの感染状況や緊急事態宣言を見て判断するとのこと
2.延期した場合は現在全国28か所に広げている試験会場を主要都市6・7か所または大阪のみに
⇒延期により会場確保が難しくなるため、会場を集約するとのこと
受験生にとっては入試日程の延期をするなら、直前よりは早めに発表してもらった方がありがたいと思います。
一方で、不確定な情報が中途半端に流れることによる混乱もあるので、判断が難しい案件となりますね。
入試日程の延期は受験業界の常識的にはありえない
私も長い間受験業界で入試に携わってきましたが、過去の事例でも入試日程を延期をするケースはまずありません。
大雪や地震による交通機関の混乱があった年もありましたが、試験時間の繰り下げや複数ある日程を1日に集約するといった、時間ずらしか簡素化による集約による対応しか見たことがありません。
試験日程を別日に変更した場合、その変更先に受検生の併願校の入試がある可能性があるためです。自分の学校の日程変更で受験生が他校との併願受験ができなくなったりすると、学校側も対応ができず、対外的な評判を落としたり入学者を減らしたりするリスクを抱えることになります。
関西大学が入試にっての延期を議論していることが報じられたことで、他校も検討に入る可能性がありますが、上記のような背景から積極的に入試日程を変更したい学校はないはずです。
いずれの学校も政府の対応も含め、世の中の動きや感染者の動向を見る中でやむを得ない判断としての可能性を議論していると考えるべきです。
入試が延期されるのはどんなときか
では、苦渋の決断として入試日程を延期するケースはどんなときなのでしょうか?
大学側の判断基準は、以下のような観点になると思います。
1.防疫体制に配慮しても試験会場での感染可能性が排除できないと考えた場合
2.世の中の「空気」として、大勢の受験生を集めるイベントが批判的に見らえると判断した場合
どちらも具体的な数字がないので判断が難しいのですが、入試というイベントは大勢の受検者を一堂に集めて試験を行うという性質上、一定レベルの感染リスクは必ず付きまといます。
あとは、世の中の他の施策と比べて、実施している内容が世間に許容されるかされないかという判断基準になります。
入試自体を強行しても問題にならないケースもあるのですが、大規模な私立大学、とくに有名な私立大学はその大学の判断を世間が注目しているだけに、風評被害を受ける可能性もあり慎重な判断をせざるを得ないという状況です。
政府が主導して感染抑止策を出し、数値的な効果が必要
現時点では、日々着々と新規感染者が増加し、連日新規感染者数の最大数を更新しているわけですから、この状態のまま予定通り入試をやるのは少しリスクが伴います。
政府が感染抑止に向けた具体的な施策を打ち出し、それが効果を発揮して新規感染者数が下降線をたどることが必須だと思います。
これまでの経験から、新規感染者数は具体的な営業自粛とか外出自粛要請をしてから2~4週間後に効果が現れ始めますから、12月中旬までに具体的施策を実行したとして、1月中旬の共通テストまでに効果が現れるかがギリギリということになります。
逆に効果が出ないまま共通テストを実施して、50万人の学生が各試験会場に出入りする状況になればそれをきっかけとした感染拡大の可能性もあり、2月に入ったころは世の中が大混乱していたり、政府が緊急事態宣言を出していたりするという状況の可能性もあるわけです。
関西大学はそのような今後の展開予測に基づいて、可能性論として延期をするとどうなるかを検討しているということだと思います。
その予測が当たらないように政府は強いリーダーシップをもって感染防止に導いてほしいと思います。
現在の政府の動きは、やや後手に回ってしまった感があります。GoToキャンペーンをやりながらの感染抑止は難しく、政府の経済政策を自ら止める勇気が持てるか胆力が試されています。
早く手を打たないとその間に感染者は鼠算式に増える可能性があります。収束までの時間がどんどん伸びるので、ここはスピード重視の対応が求められているはずです。
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