こんにちは。まさおです。
県立中学校で男女別の定員や男女同数の定員を維持している学校に定員枠廃止の動きが広がってきています。男女別定員の場合、同じ得点でも合否に男女で差が出ることもあり、批判的な意見も出始めていました。
今回のテーマは「男女別募集定員廃止の動き」を取り上げます。
神奈川と佐賀で男女別定員廃止の動き
男女共学校が男女別の定員を設定していることに対する議論がここ数年盛り上がってきています。
・男女別定員の場合、同じ得点でも合否に差が出ることがある。
⇒特に女子は男子に比べて内申点が高い傾向があり、女子が不利になることが多い
上記背景から男女の定員を廃止する動きが一部に出ています。
神奈川県立中等教育学校
神奈川県教育委員会は、神奈川県立中等教育学校2校について2022年度募集から男女別の定員を廃止をします。
背景として、入試の合否ラインの問題だけではなく、男女の性的役割分担意識の解消もあるようです。
佐賀県立中学校
2009年まで男女の定員を分けていませんでしたが、女子の合格者が多くクラスの男女比が崩れることを問題視して、2010年度から男女の定員を同数とする規定を作っていました。
佐賀県立中学校4校について、2022年度から男女同数の規定を廃止することになります。
佐賀県は、学校側から男女比が崩れると指導がしづらいという要望が上がっての男女同数規定導入だったそうです。
これまでの学校教育が染みついていると、男女同数の方が指導がしやすいということになるのでしょうが、それ自体が世界の潮流とすでにずれていますよね。
男女別に定員を設定しているケースの方が少ない
上記の2県は2022年度から男女別定員を廃止している事例として紹介していますが、そもそも最初から男女別の定員がなければ廃止の議論も必要ありません。
いわゆる公立中高一貫教育の中学校は6割以上の学校が男女別の定員を設定していません。
逆に言うと4割弱が設定しているということになります。
これはどのような背景なのでしょうか?
一般的には、中学課程は地元の公立中学と比較して受検をするかしないかを決めるわけですが、公立中学校は指定学区内の男女比が比較的同数に近い状態です。
一方で、中学受験をする生徒は男子よりも女子が多い傾向があり、かつ学校の成績なども女子の方が高い傾向があるので、勢い合格者も女子が多くなる傾向があります。
これを問題視するかどうかということで先ほどの佐賀のように、設定されていなかった男女別の定員枠を後から追加するというような動きが出てくるわけです。
一方で、日本は伝統的に助詞の管理職が少ないとか女子の社会参画が弱い傾向があり国際的にも問題になっています。
その意味でも、神奈川のように性的役割分担意識を変えることが急務だと思います。制度の変更と合わせて学校の先生側の意識も変えていく動きが必要だと思います。
公立高校入試で男女別定員があるのは東京都のみ
ちなみに、2021年度入試公立高校で男女別に定員が設定されているのは東京都のみでした。
東京都は伝統的に男女別定員を設定しており、男女で合格ラインに差が出ています。
以下の記事で詳細が語られています。
東京は他の地域に比べて私立中学受験が盛んであるため、高校受験をする母数がすでに他の府県と異なっているという背景もあるようです。
一方で、厳然とある男女間の合否ライン(合格最低点)の差は、今後間違いなく議論の対象となるはずです。
早めに手を打っておくことが大事だと思います。
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