令和3年度都立高校入試の得点状況 ~平均点は全教科で低下~

高校入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
6/24、東京都教育委員会は、令和3年度の都立高校入試の学力検査得点状況の資料を公表しました。全教科の平均点が前年より低下しているのが特徴です。
今回のテーマは「令和3年度都立高校学力検査結果」です。

令和3年度都立高校学力検査結果

◆平均点は5教科とも前年より低下
⇒最も平均が下がったのが国語で8.6点低下
⇒最も平均点が低かったのは理科の47.8点
◆英語と理科は二極化が顕著
⇒得点分布の山のピークが2つある2こぶラクダ型
⇒学習状況の差が顕著に表れている

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都立高校学力検査結果

6/24、東京都教育委員会は令和3年度の都立高校の学力検査の結果を公表しました。
以下のリンクから詳細資料を閲覧可能です。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/files/release20210624_02/report.pdf

平均点は以下のような状況でした。

項目国語数学英語社会理科
令和3年度72.553.354.154.647.8
令和2年度81.161.154.757.053.4
-8.6-7.8-0.6-2.4-5.6

上記の通り、全教科で平均点が下がっています

令和3年度入試はコロナ禍の影響もあり出題範囲が例年と異なっているため、完全な比較は難しいですが、範囲縮小で難易度が大きく上がるとも考えにくいため、出題水準はある程度同じものとみてよいと思います。

ちなみに令和3年度の出題範囲は以下の内容が範囲外とされていました。

教科出題範囲から除かれる項目
国語中学3年生の教科書で学習する漢字
数学中学3年生で学習する内容のうち、次に挙げる内容
・ 三平方の定理
・ 標本調査
英語関係代名詞のうち、主格の that、which、who 及び目的格の
that、which の制限的用法
※同様の働きをもつ接触節
社会公民的分野のうち、次に挙げる内容
・ 『私たちと経済』の「国民の生活と政府の役割」
・ 『私たちと国際社会の諸課題』
理科各分野のうち、次に挙げる内容
【第1分野】
・ 『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」
・ 『科学技術と人間』
【第2分野】
・ 『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」
・ 『自然と人間』
まさお
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休校の影響が得点に影響している可能性もある程度考えられますが、国語などは前年の平均点が高すぎるため、難易度調整が入ったとみる方が自然です。
平均点比較のみですべてを判断することは難しいですね。

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各教科の得点分布状況

各教科の得点分布も同資料内で公表されています。これを見ると東京都の中学生の学力がどのような助教になっているのかある程度把握することが可能です。

教科別に見ていきたいと思います。

国語

国語は前年度の問題が易しすぎたため、難易度調整が入ったと考えるのが妥当です。出題範囲も漢字が削られただけですので影響は無視してよいレベルです。

他教科に比べると得点もしやすく差もつきにくいと考えられます。

令和3年度都立高校学力検査国語の得点分布

平均点もピークも少し高いの特徴ですが、前年度の分布はもはや異常な状況でした。

令和2年度都立高校学力検査国語の得点分布

数学

数学は正規分布に近いきれいな得点分布になっています。
ただし、右側の70点以上を取った生徒が全体として減少しており(下降が急)、高得点者が少なかったことがうかがえます。

数学で高得点を取れると他の受検生に差をつけることができると言えます。

令和3年度都立高校学力検査数学の得点分布

英語

英語は前年もそうですが、2こぶラクダ型というピークが真ん中ではなく左右に2つあるような形になっています。また、数学に比べると得点分布も左右に広がっていて、得点差が大きくついている教科ということができます。

英語で高得点が取れると有利ですが、逆に得点が低いと他の受検生に大きく差をつけられてしまう可能性があります。

令和3年度都立高校学力検査英語の得点分布

社会

社会科は2こぶラクダ型とまではいいませんが、左右に得点分布が広がっているのが特徴です。得意な生徒と不得意な生徒の差が大きいとみることができます。

社会科はもともと範囲が広いのですが、今年は苦手な生徒が多い経済分野が出題範囲からへずられたため、もう少し得点が上がってもよかったように思います。
やはり休校により総学習量が減った影響が出ているのかもしれません。

令和3年度都立高校学力検査社会の得点分布

理科

理科も英語同様、小さいとは言えピークが2つある2こぶラクダ型の分布をしています。
1つめのピークが28点~31点の山、2つ目のピークが56点~59点のところにあり、2つのピークの差が30点近く開いています。
平均点自体も全教科の中で最も低く、唯一50点を下回っています

学力の二極化が進行して、大きく差がついているとみることができます。

令和3年度都立高校学力検査理科の得点分布
まさお
まさお

学力の英語や理科では二極化が顕著です。これは、勉強すれば得点できる科目にありがちですが、端的に言うと勉強する生徒としない生徒に大きく分かれたということを意味します。
東京は特に塾なども多く、経済的な差を背景に広がっている部分もあるのではないかと危惧します。多くの生徒が平等に学力を身につけられる体制を整備する必要があるのかもしれません

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