こんにちは。まさおです。
10/1、大学入試センターは「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストに関する検討状況について」という資料を公表しました。新しく出題される「情報」について、既卒生の経過措置対応をどうするかといった内容も盛り込まれています。
今回のテーマは「令和7年度大学入学共通テストの検討状況」です。
大学入試センターの検討状況
10/1、大学入試センターは令和7年度(2025年度・現中学3年生)が受験する大学乳が共通テストの検討状況を公表しました。
現物は以下のリンクから確認が可能です。
令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストに関する検討状況について
ポイントは以下の通りです。
- 「情報Ⅰ」
試験時間は60分 - 地理歴史、公民、数学、情報
科目構成が大きく変わるため、各出題科目の全体の構成がわかる試作問題(配点付き)を作成
情報は令和7年度から新たに出題する教科で、現行の共通テストで対応する科目がないため、現行の教育改訂履修者が学習している「社会と情報」「情報の科学」に対応した試作問題も作成 - 国語
思考力・判断力・表現力等を発揮して解くことを求められる問題を重視し、問題量を増やす方向で検討 - 英語(外国語)
「読むこと」「聞くこと」(ICプレイヤーを使用)を中心としつつ、高等学校までの教育で培った総合的な英語力を可能な限り評価できるよう検討
令和7年度は新科目の「情報Ⅰ」が導入されます。すでに80を超える大学が「情報Ⅰ」を課すと公表していますので、今後の動向に注目です。
情報は令和4年度(来年度)から新しく始まる科目のため、来年の高校1年生は問題ないのですが、その一つ上の学年が浪人した場合に学校で習っていない科目が共通テストに出るという問題が生じます。
この問題にはどう対処していくのでしょうか?
「情報Ⅰ」を浪人生向けにはどう出題するのか
「情報Ⅰ」について、浪人生が履修していない問題については、文部科学省が9月29日に発出した「令和7年度大学 入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(補遺)」に対応が記載されています。
上記リンク先の資料にて現物の確認が可能です。この資料の5ページに「『情報Ⅰ』の経過措置の取扱いについて」という記述があります。
大学入試センターは、新教育課程における「情報Ⅰ」及び現行の教育課程における「社会と情報」「情報の科学」の、それぞれの科目の目標、内容等に基づき、既卒者が選択可能な経過措置問題を作成する。経過措置問題の作成は、他教科と同様、1年に限る措置とする。その際、既卒者用に経過措置科目を出題するか、『情報Ⅰ』の試験問題の中に既卒者用の選択問題を出題するかは、今後、大学入試センターにおいて検討する。
『情報Ⅰ』の経過措置の取扱いについて より(下線はまさおが付けました)
つまり、全く別の科目であった「社会と情報」「情報の科学」と「情報Ⅰ」を選択できる状態にして、浪人生には選択してもらうという対応を取るということです。
現在の高校1年生が1年浪人するとこの経過措置年度に当たるわけですが、高校時代に「社会と情報」もしくは「情報の科学」を履修しておけば、万が一の浪人時に対応が可能ということになります。
文部科学省はサンプル問題を作って事前公表すると言っていますから、それを見ることがまずは大事だと思います。
また、もともと目的の違う科目を選択問題として出すことから、得点調整の可能性も検討することになっています。
現在の指導要領では 「社会と情報」「情報の科学」 はどちらかを選択必修することになっています。問題は高校の先生がこの科目の授業をどこまできちんとやっているかということだと思います。
過去には、「情報の時間には数学の授業をやっています」と公言して問題になったこともありましたが、今はきちんと授業がやられているとよいのですが…。
令和7年度共通テストに向けたスケジュール
今後、上記各課題に対する検討状況を踏まえて以下のスケジュールで情報を公開する予定になっています。【 】内は公表主体です。
時期 | 内容 |
---|---|
令和4年秋ごろ | ・各教科・科目の問題作成の方向性(地理歴史、公民、数学、 情報の試作問題を含む)の公表【センター】 |
令和4年度中 | ・大学入学共通テスト利用教科・科目の予告【各大学】 |
令和5年6月頃 | ・「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実 施大綱」の公表【文部科学省】 (予告した出題教科・科目等を含む試験の実施方針) ・「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト出 題教科・科目の出題方法等及び問題作成方針」の公表【セ ンター】 (経過措置を含めた出題方法、科目選択の方法など) |
令和6年6月頃 | ・「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実 施要項」の公表【センター】 (出願方法、時間割など) |
1年後に試作問題を公表するというのが最初の節目になっています。
新科目情報がどのように展開されるかは、試作問題を見て考えていく必要があると思います。
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