【詩歌読解の基礎】詩の種類・形式を理解する

詩の読解の基礎知識 詩の種類分け読解力をつける
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
詩歌の読解は苦手としている人も多く、わかりやすい解説も世の中に少ないのが現実です。このブログでも詩歌の解説記事は意外とアクセスが多く、少し補足説明の記事を用意しようと思いました。
今回は「詩の種類・形式」を取り上げます。

ちなみに、詩歌の読解は以下の記事に基本ポイントを書いています。

上記の記事で触れていないことを補足的にこの記事で扱います。

詩の種類分けについて

◆言葉による分類
文語詩と口語詩に分けられる
⇒文語詩はいわゆる古典の言葉遣い、口語詩は現代の言葉遣い
◆形式による分類
⇒主に定型詩・自由詩に分けられる
⇒歴史的には定型詩が先にあり後に自由詩が生まれた
◆内容による分類
叙情詩・叙景詩・叙事詩に分けられる
⇒日本の詩は、心情を主題とした叙情詩がほぼすべてといってよい。
表面的に暗記するのではなくその背景を理解すると強い

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詩とは何かを先に理解する

最初に、詩とはどのようなものかを先に確認しておきましょう。

詩歌読解の基本

詩は作者の心の中にある感動(心の動き)をできるだけそのまま読者に伝えようとしたものです。
説明文や小説などの散文に比べると省略や比喩表現などが多いのが特徴です。
読者は詩歌の表現の裏で作者が何を伝えようとしたかを読み取る心構えが必要となります。

上記の通り、詩とは人の感動を取り上げたものなので、他の文章に比べると言葉の使い方や表現の仕方に独特の特徴が出て来ます。その特徴が形式や種類にも表れているのだという前提で、種類分けをとらえるようにしましょう。

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詩の種類は形式・内容に分けて整理

詩の種類は以下のように分けて覚えるようにしましょう。

使っている言葉に注目した種類分け

項目特徴
文語詩文語(書き言葉)で書かれた詩。助詞や助動詞などに古語が入ってくるのが特徴
歴史的かなづかいだけでは文語詩には分類しない。
口語詩口語こうご(話し言葉)で書かれた詩。日常的に話している言葉で書かれている。
現代の詩は普通に話している言葉で書かれているためほぼ口語詩となる。

音数や改行に注目した種類分け

項目特徴
定型詩五七調や七五調に代表される、決まった音数の繰り返しによる詩
短歌や俳句は定型詩の一種ととらえる
自由詩定型詩と異なり、一行の音数にルールがない
現代に作られている詩は短歌・俳句の類を除けばほぼ全て自由詩
散文詩詩の特徴である途中改行をしない詩で、ほとんど存在しない
見た目が小説や説明文のように、行の詩またでいっぱい文字が書かれているのが特徴

内容・主題による種類分け

項目特徴
叙情じょじょう主題(テーマ)が作者を中心とした人の心情や感動を取り上げた詩
日本の詩は圧倒的に叙情詩が多い。
叙景じょけい主題(テーマ)が風景の描写になっている詩
作者の心情より風景描写が主になっているのが特徴。数は少ない。
叙事じょじ主題(テーマ)が事物や出来事になっている詩
民族や英雄の神話などがテーマになっていることが多い。
外国の詩がほとんどで日本の詩は極めて少ない。
まさお
まさお

日本の詩は圧倒的に叙情詩が多く、叙景詩や叙事詩を見ること自体はほぼないと思っておいてよいです。

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授業やテストに出る詩は決まっている

上記のように8種類の見分け方を並べてきましたが、日本で取り扱う詩はほとんど決まっています。
取り扱い頻度が多い順位4つ並べておきます。

  • 第1位:口語自由詩
  • 第2位:文語定型詩
  • 第3位:口語定型詩
  • 第4位:文語自由詩

上位4つと言っていますが、口語自由詩だけで全体の7割くらいだと思います。文語定型詩と口語定型詩が残り2割5分以上を占め、文語自由詩はほとんど出てこないと思います。

まずは口語定型詩と文語自由詩を正しく理解するようにしましょう。

まさお
まさお

次回、文語詩と口語詩の具体例、定型詩と自由詩の具体例を取り上げて深掘りしたいと思います。

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