こんにちは。まさおです。
東京都の私立高校(全日制)の2022年度の「初年度(入学年度)納付金」の状況を東京都が公開しています。平均額は945,522円で、前年より10,527円増加しました。
今日のテーマは「都内私立高校の納付金状況」です。
就学支援金制度があるとはいえ、私立高校の納付金は重い負担だと思います。
東京都内私立高校の学費はいくら?
東京都は2021年12月9日に都内の私立高校の学費についての調査を公表しています。
上記リンクで詳細が説明されていますが、要点は以下の通りです。
項目 | 令和4年度 | 令和3年度 | 差額 |
---|---|---|---|
授業料 | 474,897円 | 468,412円 | 6,485円 |
入学金 | 254,277円 | 253,116円 | 1,161円 |
施設費 | 37,067円 | 38,603円 | -1,536円 |
その他 | 179,280円 | 174,684円 | 4,416円 |
初年度納付金総額 | 945,522円 | 934,995円 | 10,527円 |
【参考】検定料 | 23,119円 | 22,938円 | 181円 |
上記はあくまで平均額ですので、学校ごとの費用はそれぞれ調べる必要があります。
一方で全体傾向としては、授業料は267校の平均で6,485円上がっているという状況ですから、全体的に学費を上げる方向で動いていることがわかります。
初年度は入学金が入る関係で額が100万円近い数字になっていますが、2年目以降も入学金を除いた691,243円がかかることがわかります。3年でおおよそ230万円強必要だということですね。
今の世の中の経済状況を見ると、比較的世帯年収が高いと言われる東京都でもかなりの負担だと思います。
この負担軽減のための制度を東京都は用意しています。これをきちんと活用することが重要です。
東京都と国の就学支援制度
国の就学支援制度は主に公立高校進学者の学費に目線を合わせて支援金の額を設定していますが、私立高校が多い東京都は私立高校の学費分もおおむね補助が行き届くような差分支援を設定しています。
上記リンクのパンフレットで全体像が分かるように説明されています。
- 授業料の助成
⇒年収目安910万円未満で467,000円を助成(ただし上限は入学した学校の授業料額)
⇒都の補助は都内在住が要件
⇒授業料が467,000円を超えた分は家庭の負担 - 授業料以外の助成
⇒年収目安270万円未満で52,800円・129,600円・150,000円のいずれかを助成
⇒世帯の構成や他の助成状況により金額が変わる
⇒都内在住が要件
授業料以外の助成は世帯年収目安が他の助成に比べて低いため、対象となる家庭は少ないと思います。つまり、多くの家庭は授業料は実質無償の助成を受けられますが、それ以外の助成は受けられない可能性が高いということです。
今回、令和4年度の授業料の平均額が上がったため、この制度の助成額は令和4年度に改訂になる可能性が高いです。最新情報が出たら確認するようにしましょう。
私学の学費負担は結局どうなる?
この助成金制度と私立高校の費用を比較し、結局いくら負担をすることになるかを考えてみましょう。
国と都の助成では授業料は世帯年収910万円未満の家庭で無償に近い状況になります。一方で入学金と授業料以外は各家庭の負担になります。
世帯年収910万円未満の家庭の負担額がおおむね以下の通りです。
項目 | 令和4年度 | 助成 | 家庭の負担 |
---|---|---|---|
授業料 | 474,897円 | 467,000円 | 7,897円 |
入学金 | 254,277円 | なし | 254,277円 |
施設費 | 37,067円 | なし | 37,067円 |
その他 | 179,280円 | なし | 179,280円 |
初年度納付金総額 | 945,522円 | 467,000円 | 478,522円 |
【参考】検定料 | 23,119円 | なし | 23,119円 |
上記の通り、初年度で約47万円、2年目以降は入学金を除いた約22万円ほどが各家庭の負担になります。
都立高校に進学しても制服代や修学旅行の費用などは掛かるので多少の負担はありますが、私立高校進学はこのあたりにもきちんと目を向けておくことが重要です。
新型コロナの影響で世帯年収が減っている場合は、助成の制度とあわせて家庭の負担額の目安もきちんと把握しておくことが大事になってきます。
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