【学費にも値上げの波】R5都内私立高校初年度納付金と助成制度

令和5年度都内私立高校の学費状況 教育に関する政策
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まさお
まさお

値上げのご時世、学費もどんどん上がっていくの??
はい、学費にも値上げがありそうです。
東京都の私立高校(全日制)の2023年度の「初年度(入学年度)納付金」の状況を東京都が公開しています。平均額は956,918円で、前年より11,396円増加しました。
前年も1万円程度値上げしていましたから、2年で2万円の値上げとなっています。
今日のテーマは「都内私立高校の納付金状況」です。
就学支援金制度があるとはいえ、私立高校の納付金は重い負担だと思います。

東京都内私立高校初年度納付金

◆全体平均は945,522円で前年より10,527円の増加
値上げは全体の22.8%にあたる53校(前年は22校)
⇒据え置きは全体の75.9%にあたる176校(前年は187校)
◆学費の値上げは避けられないので、支援制度を上手に使うことが重要
世帯年収910万円以下を目安に、都は授業料実質無料となるよう支援制度を設定
入学金も一部助成されるが、全てではない点は要注意

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東京都内私立高校の学費はいくら?

学費

東京都は2022年12月8日に都内の私立高校の学費についての調査を公表しています。

上記リンクで詳細が説明されていますが、要点は以下の通りです。

項目令和3年度令和4年度令和5年度令和5年と
令和4年の差額
令和5年と
令和4年の差額
授業料468,412円474,897円483,311円8,414円14,899円
入学金253,116円254,277円253,113円-1,164円-3円
施設費38,603円37,067円36,096円-971円‐2,507円
その他174,684円179,280円184,399円5,119円9,715円
初年度納付金総額934,995円945,522円956,918円11,396円21,923円
【参考】検定料22,938円23,119円23,322円203円384円
都内私立高校の納付金額の平均

上記はあくまで平均額ですので、学校ごとの費用はそれぞれ調べる必要があります

全体傾向としては、授業料は232校の平均で8,414円上がっているという状況です。値上げは学費に限らず様々な方面で起こっていますが、学費についても上げる方向で動いていることがわかります。

ちなみに、全前年と比較すると14,899円上がっていますので2年連続の値上げということになっています。

初年度は入学金が入る関係で額が100万円近い数字になっていますが、2年目以降も入学金を除いた703,806円がかかることがわかります。3年でおおよそ236万円強必要だということですね。

まさお
まさお

私学側もギリギリで運営しているということかと思いますが、客観的に見れば毎月6万円程度の出費がかかるのはなかなか大変です。これ以外にも通学定期代なども考えると頭が痛くなってきますね…。
この負担軽減のための制度を東京都は用意しています。これをきちんと活用することが重要です。

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東京都と国の就学支援制度

国の就学支援制度は主に公立高校進学者の学費に目線を合わせて支援金の額を設定していますが、私立高校が多い東京都は私立高校の学費分もおおむね補助が行き届くような差分支援を設定しています。

令和4年度版「私立高校授業料負担軽減パンフレット」

上記リンクのパンフレットで全体像が分かるように説明されています。

※1 年収目安約910万円未満の世帯における授業料の負担軽減額(就学支援金と授業料軽減助成金の支給総額)は、467,000円の範囲内で在学校の授業料額(保護者が負担した金額)が上限となります。なお、授業料の実負担額や所得等の状況により467,000円に満たない場合があります。 また、就学支援金により授業料が全額軽減される場合は、授業料軽減助成金は支給されません。
※2 所得要件超過多子世帯:所得要件を超過しているが、扶養する23歳未満の子が3人以上いる世帯
※3 年収目安は、保護者1人のみ給与収入がある4人世帯(夫婦と子2人)をモデルとした場合です。年収は目安であり、区市町村民税課税標準額等に基づき審査を行います。
  • 授業料の助成
    ⇒年収目安910万円未満で467,000円を助成(ただし上限は入学した学校の授業料額)
    ⇒都の補助は都内在住が要件
    ⇒授業料が467,000円を超えた分は家庭の負担
  • 授業料以外の助成
    ⇒年収目安270万円未満で52,600円・134,600円・152,000円のいずれかを助成
    ⇒世帯の構成や他の助成状況により金額が変わる
    ⇒都内在住が要件
まさお
まさお

授業料以外の助成は世帯年収目安が他の助成に比べて低いため、対象となる家庭は少ないと思います。つまり、多くの家庭は授業料は実質無償の助成を受けられますが、それ以外の助成は受けられない可能性が高いということです。
今回、令和5年度の授業料の平均額が上がったため、この制度の助成額は令和5年度に改訂になる可能性が高いです。最新情報が出たら確認するようにしましょう。

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私学の学費負担は結局どうなる?

この助成金制度と私立高校の費用を比較し、結局いくら負担をすることになるかを考えてみましょう。

国と都の助成では授業料は世帯年収910万円未満の家庭で無償に近い状況になります。一方で入学金と授業料以外は各家庭の負担になります。

世帯年収910万円未満の家庭の負担額がおおむね以下の通りです。

項目令和5年度助成家庭の負担
授業料483,311円469,000円14,311円
入学金253,113円なし253,113円
施設費36,096円なし36,096円
その他184,399円なし184,399円
初年度納付金総額956,918円469,000円487,918円
【参考】検定料23,322円なし23,119円

上記の通り、初年度で約48万7,000円、2年目以降は入学金を除いた約23万5,000円ほどが各家庭の負担になります。

都立高校に進学しても制服代や修学旅行の費用などは掛かるので多少の負担はありますが、私立高校進学はこのあたりにもきちんと目を向けておくことが重要です。

まさお
まさお

新型コロナの影響で世帯年収が減っている場合は、助成の制度とあわせて家庭の負担額の目安もきちんと把握しておくことが大事になってきます。

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