「ああ、言いたいことがうまく言えない。語彙力~~!」
皆さんは自分の語彙力に自信がありますか?
SNS時代になったことやカタカナ語やアルファベット語が増えたことで、国語の読解問題に出てくる言葉も少しずつ変化してきています。
今回は「言葉の知識の増やし方」を取り上げます。
コミュニケーションの土台は言葉の知識=語彙力
皆さんはどれだけの言葉とその意味を知っているでしょうか?
言葉を知らないということは、その言葉が意味する世界を知らないことを意味します。
つまり、言葉をどれだけ知っているかはそのまま世界の見え方を表します。
単純に言葉の知識が少ない人は世界が知っている言葉の範囲でしかとらえられませんので、言葉をたくさん知っている人よりも世界が粗く見えているはずです。
入試や模擬試験で出される素材文は、ある程度の年齢の方や言葉に敏感な方が書いた文章ですから、言葉の使い方に一定のこだわりがあるはずです。
そのこだわりをきちんと受け止められるだけの言葉の知識があれば、作者や筆者の意図を正しく打解けれる可能性が格段に高まります。
それだけでなく、言葉の知識を貪欲に増やそうとする姿勢があると、将来にわたって人生そのものが変わってくるはずです。
普通に日々の生活をしているだけでも、いろいろな言葉に接する機会はあるはずです。問題はそれをスルーするかしないかの差。
以下を参考に毎日言葉の知識が増える生活を送ってみましょう。
土台となるのは漢字の知識
言葉の感覚を養う上では、漢字の知識量がすべての土台となります。
漢字は表意文字のため、漢字を正しく読み取る力があれば、初めて見た葉でもその意味の大枠は理解できるようになります。
大枠をくみ取って、辞書などで「裏を取る」ようにすれば、知識の増やし方としては盤石です。
学校で配られた漢字問題集がある場合
学校側で宿題にしてくれていればよいのですが、何の課題もなく放置されている場合は、すぐに手を付けましょう。
漢字練習が日々行われているかどうかは、1~2年でものすごく大きな差を生みます。
週単位でよいので、毎週2~4ページくらいは進めておく(問題集の厚さ次第ですが、)ようにしましょう。
曜日と時間を決めて、決まった量をこなすことが大事です。機械的に手を動かすのではなく、その漢字の部首や音読みなどの情報をインプットするように心がけてください。
漢字の問題集を持っていない場合
書店で必要なものを買って来ましょう。持っていないのは大変不利になるのでお勧めしません。
最低限の練習量を確保するための必須アイテムだと思います。
おすすめ問題集は以下の通りです。
① 高校受験用「高校入試 漢字・語句3000 ワイド版」
②大学受験用「基礎からのジャンプアップノート 漢字2500 書き取り 改訂版」
ことわざ・慣用句・故事成語などは便覧や資料集で補強
漢字練習用の問題集だと、ことわざや慣用句の知識拡大が漏れてしまうことがあります。
ことわざ・慣用句・故事成語の類は何度も練習するというよりは、一度しっかり目を通して聞いたことがある状況にしておくことが重要です。
学校から「資料集」や「便覧」を配られている場合は、資料集や便覧の該当ページに付箋紙を立てておいて、国語の授業の前後や授業中ヒマなときに少しずつ目を通す習慣をつけておきましょう。
便覧を持っていない場合は、これも1冊持っておくだけで全然違うので、必ず持っておきましょう。好みによって以下の2種類から選べばよいと思います。
①プレミアムカラー国語便覧
②文豪ストレイドッグス 公式国語便覧
「文豪ストレイドッグス」版はマニアックなので、アニメに興味のない人は「プレミアムカラー国語便覧」がよいと思います!
授業前後の隙間時間に便覧に目を通すだけで、知識も増えるし世界も広がります。毎日10分程度でも全く違ってきますので、ぜひやってみてください。
日々の生活で知らない言葉に印をつける習慣をつける
机に向かって言葉の知識を増やす取り組みは、学習習慣として必要なのですが、それだけで増やせる知識には限界があります。
言葉の知識が豊富な人は、机に向かっている時間だけで言葉の知識を増やしているわけではなく、日常生活そのものが言葉知識を吸収する機会になっています。
どんなやり方がよいのでしょうか?
授業時間を最大限活用して知識を増やす
一番手っ取り早いのは、国語や社会の授業中に知らない言葉にマーカーで印をつけておくことです。
その場で電子辞書などで調べられればベストです。
どんな場面でも机の上に辞書を置いておいて、意味がピンとこない言葉に出会ったらその場で調べるという習慣を身につけましょう。
毎日数個の言葉でも、1年間通じてやると相乗効果で一気に知識が拡大してきます。
言葉の知識を増やすために机に向かうのではなく、今やっている学習のついでに何か加えるという姿勢が大事です。新たに始めると長続きしないです。
漫画や小説、テレビ番組からも言葉の知識は吸収できる
最近の漫画はかつてに比べると丁寧な調査や構想に基づいた世界観のものが多く、使われている言葉も正しい背景のもとに選ばれていることが多いです。
好きな漫画の世界の中でも積極的にその言葉の背景をネットなどを駆使して調べるとよいでしょう。
映画や小説、テレビ番組も同様です。
大切なことは日常生活のすべての局面を言葉の知識を吸収するチャンスであると考えるということです。
そんなことをしたら疲れちゃうという声も聞こえてきそうですが、緊張感を持ってアンテナを張るのではなく、「あれ?」という感覚を大事にするということです。
少し慣れが必要かもしれませんが、まずはチャレンジしてみることをお勧めします。
好きな漫画やアニメから知識を増やす受験生は多いです。好きな漫画の世界観にどっぷりつかったら、おのずとその世界の言葉に注目が行くはずです。そのようなきっかけでも言葉の知識は増やせます。大事なことは言葉に興味を持つといういうことです。
電子辞書を持ち歩く
漢字を練習したり、知らない言葉に線を引いたりといった行動を繰り返していくと、おのずと言葉への価格が磨かれていきます。
それを補強する意味でも、電子辞書を常に身近に置いておくことをお薦めします。
電子辞書の最大の強みは引く回数が増えることです。
紙の辞書に比べて知りたい言葉の意味にアクセスする時間が短いため、1日に何十回も辞書を引くことが可能になります。
「あれ? この言葉どういう意味だっけ?」
⇒辞書を開いて言葉を検索(3秒程度)
「ああ、こういう意味なのか」
このサイクルが1日に何回も繰り返されて、それが1年、2年…と重なっていくと膨大な知識の差になります。
冒頭に書いた通り、言葉の知識量は世界の広さを意味しますから、多くの言葉を知れば国語のテストでの得点力が上がるだけでなく、他の教科や面接、小論文などにも明確な差となって現れてきます。
面倒なことと思わずに楽しんで言葉の知識を増やすマインドが大事です。
頑張ってチャレンジしてみましょう!
言葉の知識は、日々の習慣の変化や言葉への感覚をちょっと研ぎ澄ませることで一気に増え始めます。皆さんの周りで言葉の知識が豊富な人は、読書量をはじめとして言葉に接する機会が単純に多い人ですよね。そのきっかけを自分の中に作っていけばOKです。頑張っていきましょう!
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