こんにちは。まさおです!
6/28、東洋経済オンラインを見ていたら、「異変!大学入試「共通テスト」”現代文”の新戦略」という記事がありました。
現代文の扱いに対する様々な動きもあり、記事を書く準備もしていたので、今回は現代文について扱ってみようと思います。
今回は「共通テスト現代文の対応はどうあるべきか」というテーマです。
東洋経済オンラインの記事をご紹介
6/28に河合塾の浦貴邑先生が執筆された記事が東洋経済に乗っていました。
以下の記事です。
自分もかつて学習塾で国語を教えていた立場なので、この手の記事は読みもしましたし書いていたこともあります。
要点も抑えていて、僭越ながらとても良い記事だと思いました。
ただ、読めば読むほど、こんなテストでよいのかという疑問もわいてきたというのが正直なところでした。
記事の要点
センター試験から共通テストに変わるにあたり、現代文は試行調査等から以下の点で大きな変更が行われると予想されています。
1.実用文が出題される
⇒例えば契約書の文章のようなものが出題されていました。
2.複数の素材文を比較・関連付けて答える
⇒本文に複数の参考資料がつきます。たとえるなら公立一貫校の適性検査のような形式です。
対策として、①実用文に慣れることが重要。②複数のテキストに慣れることが重要。という趣旨の記事になっています。
その具体的な内容について紹介をする余裕はないので、上記のリンクから詳細をご確認ください。
基本は試行調査問題を何回か解きなおしてみるのがよいのだと思います。過去問が皆無ですので、対応に不安を感じるかもしれませんね。
共通テスト国語の対策の仕方
浦先生も書かれていますが、共通テストの上記の変更は慣れが重要です。逆に言えば、慣れてしまえば十分対応できると言ってもよいでしょう。
試行調査問題・対策問題集による練習が基本
試行調査問題や市販されている共通テスト対策問題集をみれば、同形式の問題の練習ができるはずです。対策問題集は旺文社や赤本で有名な教学社、Z会などが出しています。
特に、実用文については、試行調査でポスターや法律の抜粋などが出てきていますが、どれも文章として難解なものではありません。法律の条文は正確に内容を伝えるために回りくどくなっており、見方によっては悪文ともいえるようなものです。
その文章の趣旨をいかに素早くくみ取れるかを練習することが重要なのです。
また、複数テキストによる問題構成への対応ですが、これもテキストが複数化することにより、1つの文章は短くなる傾向があります。ポイントはいかに速くその文章の要点をつかむかということなので、じっくり時間をかけるのではなくスピード感をもって情報を処理するという感覚が大事だと思います。
時間配分こそが重要
共通テストの国語は従来の80分のテストから20分伸びて100分になるよていでしたが、記述問題導入延期もあり、80分のままとなりました。
現代文は、「実用文」「評論文」「文学的文書」の3題出題予定だったものが2題に減る予定になっています。文学的文章が落とされるのかははっきりしませんが、これまでの指導要領改訂などの流れを見ると、文学的文章がなくなるのかもしれません。
ポイントは従来通りの80分間で複数のテキスト・実用文を含んだ問題をきちんと解けるように時間を管理する力が求められるということです。
ただでさえ、最初の共通テストで緊張もするところですので、冷静に時間配分を見極める力は意外と得点差に結び付くのかもしれません。
また、第2日程を選択した場合は、第1日程を過去問として使えますので、時間配分のシミュレーションをして試験に臨むことが可能です。
国語の試験として、これで本当に良いのか?
個人的には、国語の問題で実用文とか複数テキストとかを出す流れにやはり違和感を覚えてしまいます。
実用文をわざわざ大学入試で解かせないといけないほど、「今の高校生は文章を読んだり情報を取捨選択する力がなくなっているのか」という面と、「文学的文章の取り扱いを必要以上に軽視しないでほしい」という面があります。
世の中はどんどん複雑になり、スピードが増し、価値観も多様化しています。そんな中で、複数の選択肢から比較して一番適切なものを選ぶという形式自体がすでに価値観の多様化と相いれない形式とも思えます。
ましてや、人のものの感じ方などは置かれたシチュエーションでも大きく変わります。そういった人間社会の複雑さや他者との関係性の難しさやすばらしさを学ぶ機会としての文学的文章は、むしろこれからの世の中を生きていくベースとなる素養として必要になるのではないかと思っています。
共通テストが行われると、文学的文章の取り扱いに関する問題が必ず噴出してくると思います。
現代文の読解とはどうあるべきかについては別の記事でも考え方を整理したいと思っています。
今回は若干随筆的になりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
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