こんにちは。まさおです。
7/13、国立大学協会は国立大学2次試験の証左を記載した「大学入試実施要領」を発表しました。これは文部科学省が6/19に発表した「大学入試実施要項」をより詳細にした内容で、出願から合格発表までの一連の内容が詳しき記述されています。
今回は、「国立2次試験の実施詳細」について取り上げます。
国立大学の実施要領とは
冒頭にも記載しましたが、「国立大学の2021年度入学者選抜についての実施要領」は6/19に文部科学省が公表した「大学入試実施要項」をより詳細に落とし込んだ大学入試の実施詳細資料です。
以下から原本を確認できます。
国立大学の入試詳細をまとめたページはこちら。その中に、以下のPDFのリンクが張られています。
https://www.janu.jp/univ/exam/files/2021_200713.pdf
こちらの実施要領は22ページからなり、一般選抜だけでなく総合型選抜や学校推薦型選抜の実施のあり方なども細かく規定しています。
多くは出願期間・試験の実施期間・合格発表期間・入学手続き期間で各大学のスケジュールを一定の枠内に収めることで受験生の利便性と大学の運営効率を担保しています。
今回は、ここに新型コロナウイルス感染症により受験ができなかった生徒に対する配慮事項が記載されているので注目されていました。
具体的な内容を見ていきましょう!
全体スケジュール概観
2021年度の国立大学入試は、以下のスケジュールで動きます。
項目 | 日程内容 |
---|---|
共通テスト出願 | 2020年9月28日~10月7日 |
共通テスト第1日程 | 2021年1月16日・17日 |
共通テスト第2日程 (現役生のみ選択可能) | 2021年1月30日・31日 |
共通テスト特例追試験 | 2021年2月13日・14日 |
2次試験出願期間 (第2日程までの受験者) | 2021年1月25日~2月5日 |
2次試験出願期間 (特例追試験の受験者) | 2021年2月15日~2月18日 |
2次前期日程試験 | 2021年2月25日から |
2次前期日程合格発表 | 2021年3月6日~3月10日 |
2次後期日程試験 | 2021年3月12日以降 |
2次後期日程合格発表 | 2021年3月20日~3月23日 |
2次追試験 | 2021年3月22日から |
2次追試験合格発表 | 2021年3月26日から |
辞退による追加合格発表 | 2021年3月28日から |
上記でわかる通り、後期日程の試験が行われる3月12日より後の3月22日に国立2次試験の追試が設定されています。これは、前期日程・後期日程を新型コロナウイルス等の感染症により受験できなかった生徒に対する受験機会確保を目的とした施策です。
国立2次の追試験の位置づけ
3月22日に試験が実施されることがこれで判明したわけですが、問題は後期日程との距離が近いということです。
前期日程は2月25日から始まりますから、このタイミングで万が一新型コロナウイルスに感染して入院中でも追試験までは1カ月弱ありますので、退院して試験に臨める可能性はそれなりにあると思います。
ところが、後期日程の3月12日の時点で万が一新型コロナウイルスに感染してしまった場合は、3月22日までに回復するのはほぼ無理だと思われます(仮に回復しても試験に臨めるわけではなさそう)。
そうなると、2次の追試験は前期日程の新型コロナ、後期日程はインフルエンザレベルの救済策と位置付けるのが正しいと思います。
このブログでも何度も言っていますが、入試対策で一番重要なことが「体調管理」です。今回の感染症は注意していてももらってしまう可能性がありますが、予防行動の徹底が大変重要です。
新型コロナに罹患して入試をフイにしてしまわないように最大限の注意を払うようにしましょう。
共通テスト特例追試験からの2次前期日程
共通テストも新型コロナウイルスの影響で特例追試験を設定しています。
日程は2月13・14日です。
例年の日程からすれば1か月ほど遅い日程です。
今回の実施要領では、この特例追試験受験組も普通に前期日程から受験可能というスケジュールになっていることがわかりました。
個人的には前期日程の出願は難しいのではないかと予測していましたが、国立大学もこんなに早く仕事ができるのだと驚きました!
特例追試験が終わった翌日2/15から出願開始で締め切りが2/18です。
第1段階選抜の結果発表を2/22までに終えて、2/25から前期試験が始まります。
2/13・14に受けた1次試験の結果を受けて2/25から2次試験に向かえるというのは、例年にない異例の対応の早さです。
特例追試験を受けること自体は極めてまれだと思いますが、万が一そちらに回ってしまった場合でも、前期日程から2次試験に臨めるということを意識して、受験勉強に丁寧に望むことが重要です。
出題範囲縮小等、学習遅れへの対応についての言及はない
文部科学省が各大学に配慮を求めていた、
①共通テスト(1次試験)で受験しなければらない科目を減らすこと
②2次試験で受験生が自分の学習状況に応じて門田の選択を可能にすること
③出題範囲そのものを縮小すること、選択科目を減らすこと
については、いずれも言及されていません。
各大学が個別の判断で対応することになりますので、各大学からの発表を丁寧に確認する必要があります。
2次試験の日程は追試験こそ設定されたものの、実は前年とほとんど変更がありません。やはり、第2日程を選択した場合、共通テストから2次試験までの日程が短縮されることによる影響の方が気になります。
受験生の判断ではありますが、可能な限り共通テストを第1日程で受験するように準備を進め、2次試験への備えの時間を多く確保する方が得策のように思います。
今回の実施要領により、国立入試も一定レベルの配慮を以て2次試験を実施する予定であることがわかりました。試験範囲については各大学個別の判断になりますが、試験範囲を削減するのは難しいと思われます。
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