こんにちは。まさおです。
緊急事態宣言が1都2府7県で3月7日まで延長されました。入試期間と緊急事態宣言がまる被りの状態となっています。
そんな中、信州大学の人文学部と経法学部の個別試験が中止との発表がありました。今回は「信州大学の個別試験中止」を取り上げます。
緊急事態宣言延長を受けての個別試験中止
今回、個別試験を中止したのは信州大学の人文学部と経法学部の2学部です。前期日程・後期日程ともに個別試験を中止としています。
その他の学部はいずれも予定通り個別試験を実施します。
信州大学では学部単位でそれぞれの試験の在り方を検討していたようですが、同2学部は1月21日段階で緊急事態宣言延長時の対応を予告していたそうです。
国立2次試験の出願が1月25日からスタートし、2月5日で出願締め切りという微妙なタイミングでの中止発表です。共通テストが思ったほどできていなくて、個別試験で挽回を考えていた受験生にとっては厳しい発表だと思います。
まだ出願をしていない場合は、今から他の大学に出願先を変えられるかもしれません。時間的には大変厳しい局面ですが、検討をした方がよいと思います。
ちなみに、緊急事態宣言を受けて2次試験の中止をいち早く発表したのは宇都宮大学でした。栃木県か今回緊急事態宣言の延長対象にはなりませんでしたので、信州大学と裏腹な結果になってしまっていますね。
共通テストのみの合否判定は意外と厳しい
今回の信州大学の対応は、出願締め切りの2日前という受験生にとっては極めて対応の難しい時期に発表されました。政府の緊急事態宣言の延長の決定がそもそも遅いということも言えますが、今回の対応には批判も出てくるかもしれません。
ちなみに信州大学の募集要項を見ると今回の変更を以下のように記載しています。
一部抜粋ですので、詳細を見たい人はこちらから原本を参照してください。
人文学部
共通テストは数学と国語のどちらかを200点、地歴・公民・理科から1科目を選択して100点、外国語を200点の500点満点で評価されます。
個別試験は総合問題と調査書の得点化という対応でした。
総合問題は180分で各科横断型の問題に対応する力を見る問題です。
昨今、「大学に入って一番伸びる生徒は入学試験の得点ではなく、高校時代の学習内容(調査書)がよい生徒だ」という議論がありました。個別試験で調査書を見るのはその流れに乗った対応のように思います。
経法学部
経法学部の場合は、共通テストは900点満点で採点されます。
個別試験は国語・数学・外国語から1教科を選択し、調査書が見られる点は人文学部と同じです。
個別試験の配点がもともと250点と共通テストの900点に比して低いことも中止の背景だと思います。
緊急事態宣言で個別試験の中止はやむを得ないか
今回の緊急事態宣言に反応して個別試験の中止を発表したところは今のところ信州大学のみではないでしょうか?
今回のコロナ禍で文部科学省も粛々と入試を実施してほしい旨通知を出していましたが、宇都宮大学と信州大学が2次試験の中止を決定しました。
この対応はやむを得ないということでよいのでしょうか?
コロナ禍での入試というのは過去に経験がないことなので、各大学もその対応に苦慮しているのは間違いないですが、現時点で中学入試も高校入試も大学入試も受験生の機会の確保、公平性の確保から感染予防の対策を取りながらなんとか試験を実施してきています。
その意味においては、今回の緊急事態宣言の延長に際しても何とか当初の予定通りに入試を実施してあげられなかったのかという思いは残ります。
受験生にとっては人生の節目となる一大イベントです。しかも出願後に個別試験の中止を発表し共通テストのみの結果で合否判定をされるというのは、40km走ってきたランナーに対して、30kmの通過タイムで記録をつけるよと言われるようなものです。
各大学、試験会場独特の問題をそれぞれ抱えていると思います。東京試験会場を持っている信州大学は東京海上の問題もあって対応が難しかったのかもしれませんが、今のタイミングでこの知らせを受けた受験生の心中を思うと、本当に苦しくなります。
受験生の皆さんは、与えられた条件下で自分の志望校合格のために最善を尽くしてほしいと思います。
コメント