首都圏私立高入試に広がる5教科型 ~5教科学習のメリットとは~

高校入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
中学入試はほぼひと段落をしまして、2月10日からは東京・神奈川の私立高校の一般入試がスタートします。
東京や神奈川の私立高校入試は事前相談をしているケースが多いので、合否に波乱はないのですが、上位行の中には5教科入試をやる私立が広がっています。

今回は「5教科学習のメリット」について取り上げます。

5教科学習のメリット

◆私立高校は公立の受け皿だった時代が長く試験時間を短くしたかった
⇒5教科の試験は1日がかりで食事が必要なケースも多く実施しづらい
受験を簡便にした方が受験者が集まりやすい
◆大学入試の変更を受け5教科型の学力を見たいという動きも
⇒3教科型の学力では共通テストを突破できない
5教科学習をしてきた生徒の方が将来の選択の幅が広い

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首都圏では当たり前の私立3教科入試

首都圏以外にいる人は意外と思うかもしれませんが、首都圏の私立高校入試は伝統的に3教科型で行われてきました。3教科の方が入試が短く済みますし、受験者も集めやすいというのが主たる背景だったようです。
ほぼ唯一の例外だったのが開成高校で、開成は理社の試験時間こそ短いものの5教科型の入試を伝統的に続けてきました。

ところがここ数年で5教科入試をする私立高校が増えてきました。
・巣鴨
・渋谷幕張
・市川
・専修大松戸

多くの学校は3教科と5教科の選択制をとっていますが、理社の受験が可能になってきたことは良い変化だと思います。

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理社を軽視すると後で大変なことが多い

私立高校が理社を導入してきたのはどのような背景からでしょうか?
ここ数年のいろいろな場面での話を総合すると以下のようなことがありそうです。

大学入試改革への対応

大学入試改革は、国語・数学の記述導入や英語の民間テスト導入、将来的には「情報」の必修化など、様々な角度から入試制度の在り方にメスを入れてきました。
現時点ではその多くが頓挫したり、足踏みをしたりしていますが、遅かれ早かれこのあたりの具体化が進んでくるはずです。

これからの時代では、狭い視野で知識を詰め込んできた生徒よりも、広い視野で様々なことに興味や疑問を持ち、自分で調べて解決を図るような人が求められるのでしょう。
そのベースとして、理社の学習をどの程度してきたのかというのは一つの重要な指標です。

先ほど名前を挙げた5教科入試をする私立高校はいずれも名だたる難関校で大学進学実績も素晴らしい学校ばかりです。
現在は都県立のトップ高校が復権を目指して様々な改革をしているため、中学入試が盛んな首都圏では、私立志望者は中学受験に回ってしまい高校受験市場が寂しい状況になっているという見方もできます。

そんな中で、高校受験組の上位生を私立高校がきちんと確保したいということ、確保した生徒を3年間という短い期間できちんと大学進学させたいということ、この2点が理社の試験をスタートさせた背景だと思われます。

5教科の学習をした生徒は入試直前期の伸びが違う

これは自分の指導経験からの考えですが、理社の学習は入試直前ではなく低学年のうちにスタートさせた方が絶対に良いです。
特に、中学受験でしたら小4から、高校受験でしたら中1から理社の学習をきちんとやっておくと受験学年になってからの伸び方に差が出て来ます。

ここで重要なことは、ここでいう理社の学習をテストで点を取るための学習ととらえるのではなく、興味関心を引き出すきっかけとしてとらえるということです。

教科書に書かれていいることを覚えてテストで点を取ることも大事なのですが、そういう勉強は数学や英語である程度確保されています。むしろ理社は自分の身近な事象と教科書の内容を結び付けて、こういうことだったのかという気付きを体験するということが重要です。

地理の勉強と「ブラタモリ」の関係などはその代表で、今年の共通テストでもブラタモリでやった天橋立が出たようですが、日ごろの興味そのものが入試に結果的に(後付けで)つながってくるということなのです。

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5教科を面倒がらずに目の前の教科書から読んでみよう

理社の学習が面倒だという人は、まずは目の前の教科書や資料集を読んでみることからスタートしましょう。目次の順にやる必要はありません。興味のある所からでよいのです。
また、YouTubeやNHK for schoolなどを使って、自分の知りたいところを深く徹底的に学ぶというのもとても効果があります

繰り返しますが、テストで点を取るための勉強ではなく、自分の興味関心を深めることが大事なのです。受験学年になればいやでもテストで点を取るための勉強をしなければならないので、その前の段階で学習を始めることが伸びしろを作っていくということです。

まさお
まさお

低学年時に数学や算数が苦手でも理社は大好きという生徒がたまにいますが、放っておいても必ず数学や算数ができるようになってきます
それくらい、理社の学習に興味を持つことは学習全般の底上げをする重要な要素なのです。

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