こんばんは。まさおです。
2月が終わり、いよいよ3月に入りました。
2021年度入試も大きな山場を越えて発表待ちという状況の受験生が多い時期になりました。
コロナ禍の共通テストは前年のセンターと受験生動向にどのような差が生まれたのでしょうか?
今回は「初の大学入学共通テストを振り返る」というテーマです。
大学入試センターが共通テスト実施結果概要を公表
大学入試センターは特例追試験実施の2月18日に「大学入学共通テスト実施結果の概要」という資料を公表しています。
ここに志願者数・受検者数の経年比較の資料が掲載されています。
該当ページは以下の通りです。
初めての共通テストは日程選択や特例追試験などコロナ特有の要素が絡んで評価が難しいですが、以下に志願者数と受験者数をどうとらえるべきか、論評を入れておきます。
志願者数は浪人生の減少による影響が大きい
志願者数は、
2020年度センター試験:557,699名
2021年度共通テスト :535,245名
前年からの減少数 :22,454名
となっています。
大学入試センターが発表した出願最終日段階の数値は以下の通りでした。
区分 | 本年出願者数 | 前年出願者数 | 割合 |
---|---|---|---|
現役生 | 440,555 | 441,020 | 99.9% |
既卒生 | 74,096 | 89,897 | 82.4% |
合計 | 514,651 | 530,917 | 96.9% |
10月8日締め切り段階の数値の詳細は以下の記事で解説をしました。
上記からわかることは、現役生の出願数は99.9%で浪人生が18%程度減っていたということです。
いろいろ揺れた新テストで浪人生が浪人を回避して現役で進学を決めた割合が多かったということが背景にありそうです。
全教科欠席者数も過去最高に
一方で、当日の欠席者数も過去最高になりました。
2020年度センター試験全教科欠席者:30,627名
2021年度共通テスト全教科欠席者:51,131名
全教科欠席者前年との差異:20,504名の増加
出願者数が22,000名ほど減り受験者数も20,000名ほど減ったため、実受験は最終的に42,000名ほど減ったということになります。
全教科欠席者増加の背景は、「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」の出願・合格者増に現れているように、コロナ禍で不透明な入試を回避して早めに合格を決めて入試を終了させたいという層が増加したことにあります。
1月に入って緊急事態宣言下での共通テスト実施が見えた段階で合格を決めていた生徒はわざわざ感染リスクをとってまで共通テストに参加しなくてもよいという思いが強くなったと思います。
また、不透明な入試環境下にあってとりあえず出願だけはしておこうという層も一定数いたでしょうから、全教科欠席者が増える土壌があったことは間違いないと思います。
次年度はすべて織り込み済みの共通テストに
初の共通テストは、初年度であることとから浪人生の受験控えが多かったこととコロナ禍での早期合格確保といった心理的要因から受験者が減りました。
次年度はこのような状況をすべて織り込んで試験が行われます。
18歳人口自体は2020年度から2021年度は24,000名ほど減ると予想されていますが、出願割合・受験割合は増加するため、出願数も受験者数ともに本年と同等もしくは少し増えると思われます。
今後展開されるコロナのワクチン接種が入試制度にどのような変化をもたらすか注視しながら見ていく必要がありますが、現在のワクチンが99%程度の発症抑制効果と言われているので、完全に元の生活には戻せないのではないかと予想します。
いずれにせよ、まずは今年の総括をしたうえで、次年度に向けた準備をスタートさせるようにしましょう!
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