こんにちは。まさおです。
2022年度入試が終わりましたので、各都県の公立高校入試の状況を少しずつ振り返っています。
今回は「栃木県公立高校の一般入学の5か年推移」です。
栃木県は平成26(2014)年度入試から、それまでの推薦・一般入試から特色選抜・一般選抜に制度変更しています。特色選抜は校長推薦が不要の自己推薦型で募集定員の30%が上限となっており、倍率が高めになっています。
特色選抜の募集倍率5年推移(全日制)
栃木県公立高校の入試は平成26(2014)年度より特色選抜と一般選抜に分かれています。
それまでの推薦入試・一般入試からの制度変更で現在もこの制度が維持されています。
特色選抜は中学校長の推薦が不要で志願理由等を記載した書類を提出し、応募要件を満たしていれば受検可能です。
2018年度から2022年度までの最近5か年の募集人員・受検者数・合格者数・倍率は以下の通りです。
区分 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
募集定員 | 2,906 | 2,886 | 2,814 | 2,684 | 2,744 |
受検者数 | 5,473 | 5,215 | 5,059 | 4,874 | 4,766 |
合格者数 | 3,323 | 3,287 | 3,217 | 3,082 | 3,122 |
倍率 | 1.65 | 1.59 | 1.57 | 1.58 | 1.53 |
グラフにしてみると以下のような感じです。
2018年度には1.65倍あった倍率が毎年少しずつ低下し、2022年度は1.53倍となりました。
公立高校で平均倍率が1.5倍を超えれば十分な競争入試ということになります。栃木の特色選抜では毎年1,600名から2,000名程度の不合格者を出しています。
決して易しい入試ではないので心して臨む必要があります。
特色選抜は募集定員の上限が総定員30%となっており、これが一般選抜との絶妙な倍率のバランスを保っています。もう少し募集定員が多いと、一般選抜の不合格者が増える可能性があり、特色選抜の検査内容も踏まえると、このくらいの定員配分がちょうどよいように思います。
一般選抜倍率5か年推移
一般選抜は全募集定員から特色選抜合格者を除いた数が募集定員となります。
2018年から2022年までの5年間の推移は以下の通りです。
区分 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
募集定員 | 8,566 | 8,461 | 8,162 | 8,093 | 7,986 |
受検者数 | 10,205 | 9,973 | 9,242 | 8,985 | 8,887 |
合格者数 | 8,388 | 8,325 | 7,894 | 7,777 | 7,582 |
倍率 | 1.22 | 1.20 | 1.17 | 1.16 | 1.17 |
グラフにすると以下のような感じです。
2018年度には1.22倍あった倍率が2022年度は1.17倍となっています。
直近5か年の倍率の底は2021年度の1.16倍でした。
これはコロナ禍の入試で早期に合格を取りたい層が私立高校などに流れたことが背景だと思います。
2022年度は前年に比べるとコロナ禍の入試もきちんと行われる見通しが立ったため、受験生が公立高校に戻ってきたと考えるべきでしょう。
一般選抜の倍率も、全体平均で1.17倍という状況で推移しています。これは、誰でも入れる入試でもないが極端に合格者が少ないというわけでもない絶妙なラインです。受験生は自分の受ける学校の倍率と自分の実力を見て出願先を丁寧に見ることが重要です。
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