【一緒に考えてみよう】布マスク全戸配布に意味はあるか

その他
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まさお
まさお

いよいよ、全世帯に布マスクが2枚ずつ配られるようです
緊急事態宣言下において、マスク2枚の配布がどの程度の効果があるのでしょうか?

世の中は生きた教材に溢れています。
今回は布マスク配布の意味について考えてみます。

この記事のポイント

政府はなぜ布マスクの配布を決めたのか
正しいかは別にして理由を把握してみよう
自分が総理なら同じ政策を取るか
やらないなら同じお金で何をやるか考えてみよう

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厚生労働省がQ&Aを公表

今回の布マスクの配布は「アベノマスク」などと揶揄されていましたが、いよいよ配布が始まるそうです。

これに伴い、厚生労働省が「布マスクの全戸配布に関するQ&A」を公表しました。

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このQ&Aの内容をもとに、今回のマスク配布に本当に意味があるのかを考えてみたいと思います。

まさお
まさお

中高生の皆さんは、作文や面接試験の解答を書くつもりで、各視点の賛成反対を考えてみてください。

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論点1 なぜ不織布ではなく布製マスクか

今回配布されるマスクは、今や世の中で一般化されてきた不織布のマスクではなく、布製マスクです。

不織布と布製、どちらが良いのでしょうか?

このような質問への回答はメリット・デメリットを表にして考えてみるのが良いでしょう。

メリットデメリット
布製洗って複数回使える
品薄になりにくい
手についたウイルスは防げる
目が粗い
ウイルスを通す可能性
不織布ウイルスを通さない
使い捨ての清潔感
1枚の単価が安い
繰り返し使用不能
全国的に不足状態

布製マスクを送ることで、不織布マスクを買う人を減らしたいという狙いもあるようです。そんなに布製マスクを洗って使いますかね…。

日本人は周りと一緒が好きだからみんな布製になったら、案外、布製を使うかもしれないけれども…

また、今回はご丁寧にも、布製マスクの洗い方ガイドまで一緒に送ってくれるようです。

まさお
まさお

厚生労働省のQ&Aでは、不織布は品薄で確保が困難なため、約1億枚の調達ができた布製を配布することにしたと言っています。調達できたから布製ということですね。

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論点2 なぜ1世帯に2枚なのか

今回配布されるマスクは、1世帯に2枚だそうです。1世帯には1人暮らしの人もいれば5人家族もいます。家族の人数に関係なく、一律に2枚配布ということなのです。

なぜ、1世帯に2枚などという配布数になったのでしょうか?

皆さんだったら、家族の人数分配れば良いのではないかと思いませんか?

では、実際に家族の人数分配るとどうなるか考えてみましょう。

①配送物の数量を世帯人数ごとに仕分けないといけない
②何枚入りをどこの家に送るという情報をすべて把握して宛名を正確に貼らないといけない
③準備に時間とお金がかかり手渡せるまでの時間が長くなる

端的に言うと、時間とお金がかかって難しいということなのだと思われます。

一律2枚だとこうなります。

2枚入りのパッケージを大量に作る
②どの家だろうとかまわず片っ端から配布すればよい
③結果、配布までの時間は短縮される
※正確な枚数はいかないが、多くの人に手渡すことはできる

つまり、コストをかけずにスピード重視で1枚以上わたっている人をとにかく多く作りたいということであれば、一律2枚という判断もあり得なくはないです。

まさお
まさお

ここが難しいところで、配ったという事実が大事なのか、それが使われて感染拡大防止に実際の効果が現れるのが大事かということです。

今回の動きは配ったという事実が大事なように思われますね。

論点3 全世帯にどうやって配るのか

選挙の時には、自治体の住民票をベースに選挙の案内が届きます。今回マスクはどのように届くのでしょうか?

Q&Aをみると「日本郵便の全住所配布のシステムを活用して」という記述があります。

・・・????

全住所配布のシステム」とは何なのでしょう…?

そんな名前のシステムはなさそうなのですが、日本郵便には「タウンプラス」というサービスがあるようです。

タウンプラス - 日本郵便

どうもこれを見ると「配達可能なすべての地域に荷物を届ける」とあります。
簡単に言えばポスティングのような仕組みですね。

特徴は、「顧客リストが不要」、「あて名を書く必要もない」というところで、確かにマスクを一斉に配るのであれば、このような仕組みを使うのはありだと思います。

まさお
まさお

こういう時のためのマイナンバーなのではないのか?とも思いますが、前に出てきた通り、時間とお金の問題になるのだと思います。

論点4 費用対効果を考えてみる

最後に、この施策の意味を考えてみましょう。

今回の布製マスク配布施策にかけるお金は、466億円だそうです。

約1億枚と言っていたから、1枚466円。そのうち、マスク代は2枚で200円くらいでしょうか。印刷物や封入コスト、送料などもあるでしょうから。

466億円かけられるなら、他にどんな施策があるか、考えてみましょう。

例えば、生活保護世帯数は164万世帯。466億円を生活保護世帯に配ると1世帯当たり28000円くらいです。

次に、15歳未満の子どもの数は約1553万人だそうです。466億円を15歳未満の子どもに手当として配ると1人あたり3000円程度です。あまり効果はないかな…。

新しい薬品の開発資金の足しにするなどといった使い方もあるかもしれません。これだと、恩恵にあずかれる人が感染者中心になって、国が自分に何かしてくれたという感覚にはなりにくいかもしれません。

他にも、売上が減った企業への助成金に充てるなどという可能性もあるでしょう。
この辺りは先日、経済対策として総額108兆円という金額が出てきましたね。それに比べれば吹けば飛ぶほどの小さな金額です。我々の金銭感覚としてはものすごい大金だけれども。

まさお
まさお

466億円でマスクを配布するのが効果的なのかは疑問がありますが、国民みんなが満足するお金の使い方を考えるというのは意外と難しいということです。
皆さんが総理大臣だったら、どんなお金の使い方をしますか?

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