こんにちは。まさおです。
入試に向けた学習で、古文の読解問題がなかなか攻略できないという人は多いと思います。このブログでも高校入試に向けた古典の学習方法については何回かに分けて説明をしてきました。主には文法的なアプローチからの対応です。
今回は文法からのアプローチで花、「古文読解の精度を上げる意外な方法」を取り上げます。
入試に出る古文の範囲は限られている
古文の読解精度を上げる際の王道は、かなづかい⇒頻出古語⇒文法事項と学んで、知識の組み合わせで初見の古文を読み解くというやり方です。
実際にそれで多く生徒が対応しているのですが、実は一度読んだことのある古文に出会うと多くの生徒はかなり高い確率で満点近い得点を取ります。
それは、文章自体が長くなく、表現も難解でないため、一度読めば大体ストーリーが頭に入ってくるような流れになっているわけです。
高校入試で出せる古文というのは長さ的にも難易度的にも平易なものをを選び、注釈をつけて入試問題の体にまとめるわけですからそれに適した古文というのは限られています。
全国の過去問を北海道から沖縄まで全部見れば、毎年何題か古文自体が重複している状況です。
多くの古文を読むことで入試に出やすい古文をあらかじめ把握することが可能というわけです。
古典の特徴に、今から出典が増やせないという事情があります。現代文は新しい本が出れば出題される候補になり得ますが、古文は新たな作品が発見されること自体がまれなので、すでに定番化したところから出すしかないのです。
古文における多読の進め方
古文の多読はちょっとコツがいります。ただ何となく読んでも難解に感じるだけですので、以下の手順を踏むようにするとよいでしょう。
1.古文問題集を用意する(具体的なおススメは別途)
2.古文の本文を一度目を通す(問題は解かない)
3.解答についている現代語訳に目を通す
4.もう一度古文を現代語と比較しながら読む
5.問題を解く(余裕がなければ解かなくてもよい)
これで古文を40~60本くらい読んでおくと、かなり多くの古文に網をかけることができます。その文章そのものがズバリ試験に出なくても聞いたことのある言い回しや古文独特の話の展開が身につき、無意識のうちに古文の実力がアップしているはずです。
古文の現代語訳は、もともと一語ずつ現代語に置き換えていく、いわゆる「逐語訳」というのが定番です。詳細は過去に以下の記事で説明しているので見てほしいのですが、この逐語訳を意識しながらもストーリー全体を頭に入れるように読み進めることが重要です。
多読用にお薦めの問題集
レベルにもよりますが、以下の問題集を使うのがよいと思います。
1.『高校入試 出る順古典問題の征服』旺文社
2.『古文 完全攻略63選』東京学参
3.『くもんの高校入試スタートドリルこわくない国語古文・漢文』くもん出版
上記は一例ですので、自分で本屋さんで問題集を見ながら選ぶのもよいと思います。ポイントは、「解答に現代語訳がついているか」「古文がたくさん載っているか」です。
大量に読むことで学力を底上げしようとしているわけなので、100%の理解をするというよりも現代語訳を何回も読んで、ストーリーを頭に入れることを意識しなければなりません。
量が少ないと効果が出ませんので、全体で40~60本、さらに増やせれば100本くらい読んでおくとよいでしょう。
まとめ
古典の学習を、文章を大量に読む方式で対応しようというのが今回のお話です。
1.入試に出る古文はある程度限られていて出典が極端に増えることはない
2.過去に入試に出た古文を大量に読んでおくと同じ文章に出会う確率が上がる
3.古文と現代語訳を比較しながら何回か読むという学習が有効
4.使用する問題集は古文がたくさん載っていて、解答に現代語訳がついているもの
5.40~60本くらいの古文を読んでおくと、実力の底上げにかなり有効
まずは経験値を上げていきましょう。必ずレベルアップするはずです。
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