漢字テスト「とめ、はね、はらい」は正確でなくてもよい理由

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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
ツイッターで「とめ、はね、はらい」は正確に書くべきかという議論があったので、自分の意見も書いておこうと思いました。
今回は「漢字テストのとめ、はね、はらいが正確でなくてもよい理由」です。

きっかけは、茂木健一郎さんの以下のツイートです。

漢字テストの「とめ、はね、はらい」

◆とめ、はね、はらいは書き方の一例に過ぎない
⇒学校が教える楷書体の推奨される書き方が教科書の「とめ、はね、はらい」であるだけのこと
⇒時代と共に変化しるし、しがみつくほどの意味はない
◆世の中に流布している文字の大半は「とめ、はね、はらい」が不正確
明朝体フォントをみて「とめ、はね、はらい」を間違って覚える生徒続出
世の大人が正しく書けていないものを正しく書けというのは押し付け

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漢字テストの採点はなぜか「とめ、はね、はらい」にこだわる

茂木氏のツイートでも引用されていたのは西日本新聞の以下の記事です。
「とめ、はね、はらい」が正しくテストで書けていないと何回も漢字の書き直しの課題が課されるというものでした。

Yahoo!ニュース
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そもそも漢字の「とめ、はね、はらい」はそれほど正確である必要があるのでしょうか?
一般の人が世の中で生活を送るためであればそれほど正確である必要はないでしょう。
しかし、小学校の先生、特に低学年の先生は「とめ、はね、はらい」の正確さにこだわります
中学受験の国語のテストでも正確な「とめ、はね、はらい」を求めます

これは想像の域を出ませんが、背景にあるのは「指導された内容を正確に身につけることに価値がある」という考え方で、漢字をコミュニケーションの道具とはとらえていないものの見方があるように思います。

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世に流布している漢字の大半は「とめ、はね、はらい」が不正確

書き順にも同じことが言えますが、世の大人の大半は「とめ、はね、はらい」を正確に書けません。それでも立派に社会人としてやっていますし、社会的な地位が高い人もいます。

「とめ、はね、はらい」は漢字を書くという観点ではあまり重視されていないということだと思います。
看板や雑誌を始めとして、世の中の様々な文字の中でも「とめ、はね、はらい」が正確なものは数少ないです。

自分がかつて塾で教えていたときは、「とめ、はね、はらい」は入試で高得点を取るために必要という観点で正確さを求めていました。

特に中学生になると、漢字の教材にも「とめ、はね、はらい」を正確に書いていないものが出て来ます。学校の教科書も「明朝体」を使ったものとなります。一般的な明朝体では「とめ、はね、はらい」が正確に書かれていません
明朝体にならって漢字を書く生徒が出始め、不正確な「とめ、はね、はらい」を正しいものと思っている生徒が増えてくるのです。

よくある間違いは以下のような例です。
右側の教科書体が正しく、明朝体のように書くとバツになります。

このような差を正確に書き分けられるかを基準にテストを行うこと自体が世の中に漢字の使われ方と乖離してしまっているということです。

まさお
まさお

正しい「とめ、はね、はらい」を教えなくてもよいといっているのではありません。正しく教えて、正しく書けるように指導はするが、テストではそこまで見なくてよいという考え方が重要です。
では、なぜ正しい「とめ、はね、はらい」を教えるかというと、正しい「とめ、はね、はらい」のほうが自体が整って美しく見えるからです。これは読み手への気配りといってもよいと思います。

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