【高いほど高学力】親の年収と子供の学力の関係と突破法①

親の年収と子供の学力の関係 その他
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
世の中でまことしやかに言われている「親の年収と子供の学力」。子供をいわゆる「偏差値の高い大学」に入れるには親の経済力が必要なのでしょうか?
経済力があれば一定レベル有利な環境であることは間違いないのですが、必須条件でもないはありません。
今回は「親の年収と子供の学力の関係、その突破方法」を考えてみたいと思います。

親の経済力と子供の学力の関係と突破法

◆事実として親の年収が高いと子供の学力が高い傾向はある
学校外学習(塾など)を活用しやすいことや自宅の蔵書が多いことなどが効いている
親の最終学歴が高いと、子供も自然とその水準を目指すようになる
◆世帯年収が低くても高学力の生徒も存在する
⇒親の働きかけで子供の生活習慣を整えている家庭に高学力者が多い
文字に親しむように促す姿勢知的好奇心を高める働きかけが有効

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親の年収と子供の学力の関係

世間でたびたび話題になる「親の年収と子供の学力の関係」について、「東大生の親は年収950万円以上が半数を超える」とか、「国立大学進学者の平均世帯年数は841万円」などといった記事が出ています。

これをさらに詳しく研究した論文が「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究(成果報告書)」として、文部科学省のWebサイト上に公開されています。
全国学力調査と親の経済力等を比較した詳細な資料です。2018年の論文で少し古いですが、今も大きな傾向に変化はないと思います。

その内容を少し紹介してみます。

世帯年収と学力の関係

以下のような表にまとまっています。

「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究(成果報告書)」より

この表を見ると、世帯年収で400万前後の子供の得点と世帯年収1000万以上の子供の得点では、「小6算数B」で14点ほど、「中3数学B」で12点ほどの差がついています

対象生全員の平均の差なので、かなり大きいと捉えるべきです。

蔵書数と学力の関係

家にある本の数(蔵書数)と学力の関係も調査結果が出ています。

まずは、家庭全体の蔵書数です。

国語も算数・数学も蔵書が多い層ほど平均点が高いことがわかります。
これは蔵書数が親の学力や子どもの生育環境における外部の知識に触れる機会の多さを示唆しているととらえるべきでしょう。

一方で、子供向けの本の数と学力の関係も調査されています。

これも家庭全体の蔵書数とほぼ同等の結果で、蔵書が多いほど学力が高いという結果が出ています。
見方によっては、親は本を読まないけれども子供向けの本を多く買い与えていると学力の底上げができるのかもしれません。

まさお
まさお

一方で、親が子供に買い与える本を選ぶという観点では、親の蔵書が多いほど良書を選びやすくなると思いますので、無関係にはならないはずです。

他にも様々な視点のデータがあり興味深いものとなっていますので、ぜひ読んでみてください。
自分も機会があれば、別の記事でもう少し深掘りしたいと思います。

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世帯年収が低くても高学力の子供がいる家庭の特徴

世帯年収が高ければ、小さいころから知育教育や塾に通わせるといった教育的な投資がしやすく、子供の学力も高くなる傾向があるということは納得しやすい事実だと思います。

一方で、現実的にはそのような投資だけで全員が高学歴になるわけでもなく、世帯年収が低いから子供が大学に行けないかというとそういうわけでもありません。

世帯年収が低くても子供の学力が高い家庭にはどのような特徴があるのか、少し考えてみたいと思います。

子どもへの働きかけと学力層

以下の表は大都市と全体で世帯年収300万円未満の家庭における、親の子供への働きかけと成績の関係をまとめたものです。
A層は学力テストの成績の上位25%、B層は25~50%、C層は50~75%、D層は75%より下位という成績層を表しています。

働きかけ大都市
A層
大都市
B層
大都市
C層
大都市
D層
全体
A層
全体
B層
全体
C層
全体
D層
子供が決まった時刻に起きるよう(起こすよう)にしている64.568.860.361.867.165.362.962.2
子供を決まった時刻に寝かせるようにしている36.639.230.836.635.434.533.837.1
毎日子供に朝食を食べさせている82.780.074.965.484.179.677.471.6
テレビ・ビデオ・DVDを見たり,聞いたりする時間等のルールを決めている23.221.717.216.821.418.217.518.5
テレビゲームをする時間を限定している28.223.521.321.025.121.718.921.4
携帯電話やスマートフォンの使い方についてルールや約束をつくっている29.433.230.725.125.026.526.426.2
子供のよいところをほめる等して自信を持たせるようにしている38.038.130.627.832.331.831.432.1
子供が悪いことをしたらきちんと叱っている74.877.577.875.976.274.677.774.5
子供に本や新聞を読むようにすすめている33.123.419.717.028.522.718.417.2
子供と読んだ本の感想を話し合ったりしている16.110.07.16.611.68.887.8
子供が小さいころ,絵本の読み聞かせをした48.241.334.732.443.438.835.131.6
子供と何のために勉強するかについて話している36.329.127.227.231.826.024.928.0
計画的に勉強するよう子供に促している33.127.821.620.129.624.221.320.3
子供が外国語や外国の文化に触れるよう意識している21.315.613.113.916.714.511.812.9
子供に努力することの大切さを伝えている43.245.140.543.544.440.340.442
子供に最後までやり抜くことの大切さを伝えている47.650.444.149.748.145.444.548.2
いじめは,どんな理由があってもいけないことだと家庭で話し合っている61.265.165.667.763.663.766.469.2
地域社会等でのボランティア活動等に参加するよう子供に促している14.18.69.611.812.310.612.012.8

この表からA層~D層で実施率に差が出ている項目を抽出して赤字にしてみました。
この項目はどうやら高学力層の家庭では実施されている割合が高く、低学力層ではあまり実施されていない項目ということになります。

たとえば、毎日朝食を食べさせるという基本的なことが生活習慣や精神面での安定を促すことになるのだと思います。

まさお
まさお

記事が長くなってきたので、今回はいったんここまでにします。
もう少し分析したいところなので、明日以降の記事で補足します…(汗)

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