こんにちは。まさおです。
2022年度の大学入学共通テストで起こったカンニング事件を受け、文部科学省は不正行為を行った場合系策に被害届を出す場合があることを実施要項に明記する方針を固めたそうです。
今回は「入試時の堪忍宜対策はどうあるべきか」というテーマです。
共通テストのカンニング対策
2022年1月の大学入学共通テストで、スマホを使ったカンニング事件が発覚し話題になりました。
外部の東大生の家庭教師などにあらかじめ画像送付をすることを伝えた上で、共通テストの試験時間中に問題画像を送り、解答をしてもらうという手法です。
本ブログでも1月27日の記事で取り上げています。
この問題に対して、2023年度の共通テストではどのような対策をとるかが注目されていました。
今回、文部科学省は以下のような対応を進める方針を固めたそうです。
- カンニングなどの不正行為は警察に被害届を出す可能性があることを実施要項に明記
- 受験生の手の位置や目線などを中心に監督者の巡視強化を求める
- スマホの電波遮断はコスト面で折り合わず導入しない
ポイントは監督の巡視強化ということになるのですが、スマホの電波遮断を一度は真剣に検討していた点に本気度を感じます。コストで折り合わないのは自明なので、スマホを試験中に触らなせない対応の方にエネルギーを割くべきだと思います。
カンニングはなぜ起こるのか
共通テストに限らず試験中のカンニングをする生徒というのをたくさん見てきました。
塾の先生も対応は様々だと思いますが、多くの生徒はカンニングをすることは良くないことだとわかったうえで、本人にとってはやむにやまれぬ事情でカンニングをしているケースがほとんどです。
- 親のプレッシャーがきつくて低い点を取れない
- 友だちの手前恥ずかしくてどうしても高い点数を取りたい
- 勉強しても実力がつかず、追い詰められた
などの理由で、第三者からすれば「そんなこと気にしなくてもよいでは?」と思うレベルのことを気にしているケースも多くあります。
特に、1番目の親のプレッシャーは知らず知らずのうちに子供を追い詰めるケースが多く、偏差値教育の一つの弊害だとも思います。
自分の実力通りの結果で決まった進学先が現時点での最善の結果であることを親も本人もよく理解することが重要だと思います。
試験中の不正行為は、受検生本人よりも周りの大人や友達の影響に起因することが多いようです。本人にも罪悪感があるので、カンニングが発覚した後のリスクを受検生にもよく伝えることが重要です。
カンニングのリスクを受験生に周知すべき
今回の共通テストでは、実施要項に警察に被害届を出す可能性がある旨を明記する方針となりました。
ポイントは試験開始前の受験生への不正行為を行うことによるリスクの周知だと思います。
上記のように、冷静に考えれば考えるほどカンニングによるリスクが非常に大きいことがわかります。
この点をきちんと募集要項や試験問題の表紙などに記載し、試験開始前に伝えることでほとんどの不正行為は抑止できると思います。
対策の基本は試験監督者の巡視強化であることに間違いありませんが、一方でカンニングができると思わせないことがとても重要です。
その受験生のその後の人生にもトラウマになるので、カンニングをしたいと思わせない環境を作ることが大人の責務だと思います。
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