【追加合格15人】長崎県立大学入試ミスで副学長らを懲戒処分

長崎県立大学入試の合否判定ミスで副学長らを懲戒処分大学入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
5/27、長崎県立大学は2022年2月に実施した入学試験における合否判定ミスで副学長と学生支援部長を訓告の懲戒処分にしたと発表しました。
今回は「長崎県立大学の合否判定ミス」を取り上げます。
今やどこの入試でも起こり得るミスだと思います。

長崎県立大合否判定ミスで懲戒処分

◆2022年2月の入試で合否判定ミス
⇒英語試験の得点を200点満点で採点後、公表した300点に換算せずに合否判定
15名もの追加合格を3月16日に発表していた
◆15名には慰謝料20万円を支払い
⇒事務処理上のミスで大学側にも損害
⇒入試担当責任者の処分は妥当
入試制度の複雑化でどこの学校でも起こり得る問題ととらえるべき

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長崎県立大学の合否判定ミス

このブログでは取り上げていませんでしたが、2022年3月16日に長崎県立大学が合否判定ミスによる追加合格の発表をしていました。

大学側の発表内容はこちらです。

入試判定ミスの内容

学生募集要項では、個別学力検査の英語の配点を300満点として公表しているが、200
満点で採点した得点を300点満点に換算せずに合否判定を行っておりました。

まさお
まさお

300点満点の入試であれば、最初から300点の配点を伏せばよいと思いますが、なぜ200点満点の試験を換算するという手順にしたのでしょうか
制度設計時に合否判定プロセスを複雑にしていることもミスの背景だと思います。

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追加合格対応

学生募集要項のとおり、200満点で採点した得点を300点満点に換算し、再度合否判定
を実施した結果、15名が追加合格となりました。
なお、本学への入学を希望される方には、他の教育機関等に支払われた検定料、入学金等に
ついて誠意をもって対応いたします。

まさお
まさお

結果的に、追加合格15名中9名が同大学に入学をしました。
慰謝料を20万円支払ったことが他の記事で明らかになっています。

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担当者の懲戒処分

上記のようなミスに対して、今回、大学側は入試担当責任者である副学長と学生支援部長を懲戒処分にしたと発表しました。

また、学長と事務局長はそれぞれ報酬の一部を自主返納するとのことです。

上記報道の中で、追加合格15名に対して、慰謝料20万円を支払ったとの記載があります。
20万円が妥当かは判断が難しいところですが、結果的に300万円の損害金の支払いを大学側が行ったことになり、一定の処分は必要になるものと思われます。

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複雑化する入試制度にブレーキが必要

今回の合否判定ミスは、人為的な合否判定プロセスのチェックミスにより起こっています。

ここ数年の入試のミスを見てみると、大きく4つにカテゴライズされます。

  • 出題内容(入試問題)の不備
  • 模範解答や採点基準の不備
  • 提出書類のデータ入力の不備
  • 合否判定基準設定は判定プロセスの不備

上の2つは教師側・教務担当側のチェック体制の問題ですが、下の2つは事務方の事務処理体制やチェック体制の問題になっています。

これまでもセンター試験の得点圧縮など複雑な計算が必要な合否判定精度が多数ありましたが、外部検定の導入など、より事務処理が複雑になる傾向が続いています

入試でミスを減らすには、入試制度そのものをできるだけシンプルに作ることが重要です。複雑な入試制度にせざるを得ない場合は、合否判定そのものをシステムなどを使って自動化するなど、人の介在を減らさないと、一定レベルのミス発生のリスクは低減できないでしょう。

まさお
まさお

事務方の皆さんは、現場がこういう入試制度にしたいと言われたことをそのままやるしかないと思っているかもしれませんが、ミスのリスクもきちんと認識したうえで俯瞰的に入試制度を作った方がよいと思います。
今回のような小さなミスが大きな問題に発展して、受験生も入試担当者も傷つくような事態はできるだけ起こしたくないですよね。

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