【採点ミスゼロ】茨城県公立高校入試でついにミスの撲滅に成功!

令和4年度茨城県公立高校で採点ミスゼロを達成!教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
5/31、茨城県教育委員会は令和4年度の県立高校の入学者選抜において、令和4年度入試の行ける採点ミスの問い合わせが1件も出ていないとの報告をしました。
2020・2021年度入試で計988件の採点ミスから1年で採点ミスゼロにたどり着いたようです。
今回は「茨城県公立高校採点ミスゼロへのとりくみ」を取り上げます。

茨城県公立高校採点ミスゼロ

◆2022年度入試でミスゼロを目指し様々な施策を導入
1.採点作業を得点確認作業を分けて相互点検を行う
2.合否ライン付近の答案はさらに点検を加える
3.採点と検証機期間を従来の2日から4日に伸ばす
4.現場の教員の意見を届ける目安箱を設置する
5.不合格者には解答用紙の写しを郵送する
◆さらに記述問題を極端に減らし採点を簡素化
⇒実はこれが一番効いたと思われる
次年度は記述を増やす方向になっているで、ミス再発の可能性も

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茨城県教委のミスゼロの報告内容

5/31、茨城県教育委員会は「県立高校等入学者選抜方法協議会」で、令和4年度の入学者選抜において採点ミスの問い合わせが1件も出ていないとの報告をしました。

具体的な対応は以下の報道との通りです。茨城県教育委員会のWebサイトには、5/31段階で詳細資料はまだ掲載されていませんでした。

ミス撲滅の取り組みと入試時の経過
  1. 採点作業を得点確認作業を分けて相互点検を行う
    この段階で166件のミスを発見
  2. 合否ライン付近の答案はさらに点検を加える
    この段階で9件のミスを発見
  3. 採点と検証機期間を従来の2日から4日に伸ばす
  4. 現場の教員の意見を届ける目安箱を設置する
  5. 不合格者には解答用紙の写しを郵送する
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大前提として、今年の入試問題からは記述問題がほとんどなくなっていることも重要な要素です。

ちなみに発見された175件のミスの内訳は以下の通りです。

  • 得点の誤り:91件
  • 正誤の判断:55件
  • 計算ソフトへの入力ミスなど(その他):29件
まさお
まさお

数値データを見ると、一番ミスが多いのは正しい配点に基づいて得点を計算できないということのようです。正誤の判断が一番多いと思っていたので意外ですね。
また、最近このブログでも話題にした事務処理(得点入力)ミスもかなりの割合で発生することがわかりました。大変貴重なデータだと思います。

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茨城県が次年度OCRを導入する理由

茨城県は令和5年度の入試から答案をスキャンして文字判定をするOCR(光学的文字認識)を入れることを発表しています。

今回の再点検証時の状況を見ると、茨城県が次年度OCRを導入する理由がわかります。

  • 得点の誤り:91件
    ⇒OCRのデジタル採点にすれば得点はPCが自動で付与するのでミスはなくせる
  • 正誤の判断:55件
    ⇒採点ソフトが入る神判明だが、自動採点なら記号問題の正誤判断のミスはなくせる
  • 計算ソフトへの入力ミスなど(その他):29件
    ⇒得点計算が自動化されれば、入力作業自体がなくなる

上記の通り、OCR+自動採点があれば、現在の問題セットにおけるミスはほぼ100%撲滅できそうです。

一方で、茨城県は次年度から記述問題を増やすことも発表しています。今年の入試問題があまりに極端な選択式だったので、現場からもこれでは受検生の力を十分に測れないとのことで記述を増やしてほしいとの要望が出ていました。

OCRの導入と合わせて記述問題を増加させることで、教師の採点業務時間の増加をさせずに記述問題の採点精度も高められないかというチャレンジになります。
次年度の採点結果がどう出るか、注目ですね。

まさお
まさお

OCRによる採点を茨城県の全公立高校が学校単位で行うため、ポイントは事前の研修とシステムへの習熟だと思います。入試は短時間で正確な作業が求められる一発勝負ですから、事前に学校の定期テストや入試の過去問題などを使ってテスト運用をしておくことが重要だと思います。

一方で、採点ミスをなくすためにこれだけの労力を書けないといけないのかという思いもあります。この水準をこれから何年も維持するにはそれなりの熱意を持ち続ける必要があると思います。意識せずとも軽く処理できるまで制度がこなれてくればよいのですが…。
茨城県のこれからの取り組みに期待したいところです。

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