1月18日大学入試センターは2023年度共通テストの平均点の中間集計を発表しました。
各予備校の問題評価と平均点を比較してみたいと思います。
今回は昨日の続きで、「共通テスト第2日目の難易度は?」です。
大学入学共通テスト平均速報
1日目
教科 | 科目 | 河合塾 評価 | 代々木 ゼミナール 評価 | 駿台・ ベネッセ 評価 | 東進 評価 | 【速報】 2023年度 平均点 | 【参考】 2022年度 平均点 | 【参考】 2021年度 平均点 |
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地理歴史 | 世界史A | 昨年並み | ー | 昨年並み | 昨年並み | 37.78 | 48.10 | 46.14 |
地理歴史 | 世界史B | 難化 | 昨年並み | 難化 | 昨年並み | 60.08 | 65.83 | 63.49 |
地理歴史 | 日本史A | 昨年並み | ー | やや難化 | やや易化 | 45.31 | 40.97 | 49.57 |
地理歴史 | 日本史B | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 61.06 | 52.81 | 64.26 |
地理歴史 | 地理A | やや易化 | ー | 易化 | 昨年並み | 57.67 | 51.62 | 59.98 |
地理歴史 | 地理B | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 62.23 | 58.99 | 60.06 |
公民 | 現代社会 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 61.61 | 60.84 | 58.4 |
公民 | 倫理 | やや難化 | やや難化 | やや難化 | 昨年並み | 58.95 | 63.29 | 71.96 |
公民 | 政治・経済 | やや易化 | やや難化 | 昨年並み | 昨年並み | 52.39 | 56.77 | 57.03 |
公民 | 倫理、政治経済 | 昨年並み | 昨年並み | やや難化 | 易化 | 60.80 | 69.73 | 69.26 |
国語 | 国語 | 昨年並み | やや難化 | やや難化 | 昨年並み | 105.17 | 110.26 | 117.51 |
外国語 | 英語 (リーディング) | 昨年並み | やや難化 | やや易化 | 昨年並み | 55.07 | 61.80 | 58.8 |
外国語 | 英語 (リスニング) | 昨年並み | やや易化 | やや易化 | 昨年並み | 63.04 | 59.45 | 56.16 |
2日目
教科 | 科目 | 河合塾 評価 | 代々木 ゼミナール 評価 | 駿台・ ベネッセ 評価 | 東進 評価 | 【速報】 2023年度 平均点 | 【参考】 2022年度 平均点 | 【参考】 2021年度 平均点 |
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理科① | 物理基礎 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | やや易化 | 29.37 | 30.40 | 37.55 |
理科① | 化学基礎 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 30.61 | 27.73 | 24.65 |
理科① | 生物基礎 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | やや易化 | 25.69 | 23.90 | 29.17 |
理科① | 地学基礎 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 36.21 | 35.47 | 33.52 |
数学① | 数学Ⅰ | 易化 | ― | 易化 | 易化 | 39.76 | 21.89 | 39.11 |
数学① | 数学Ⅰ・数学A | 易化 | やや易化 | 易化 | 易化 | 58.08 | 37.96 | 57.68 |
数学② | 数学Ⅱ | やや易化 | ― | やや易化 | やや易化 | 38.85 | 34.41 | 39.51 |
数学② | 数学Ⅱ・数学B | 易化 | 易化 | 易化 | やや易化 | 64.86 | 43.06 | 59.93 |
理科② | 物理 | やや易化 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 64.46 | 60.72 | 62.36 |
理科② | 化学 | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 昨年並み | 49.95 | 47.63 | 57.59 |
理科② | 生物 | 難化 | 昨年並み | 難化 | 昨年並み | 40.55 | 48.81 | 72.64 |
理科② | 地学 | 昨年並み | やや難化 | やや易化 | 昨年並み | 49.12 | 52.72 | 46.65 |
上記の通り、各予備校の問題評価の色と平均点速報値の文字の色が同じであれば概ね予想と平均点があっているということになります。
速報値ですから何とも言えませんが、予備校単位での合致数は以下の通りです。
河合塾…8科目(逆評価1科目)⇒差し引き7科目
代々木ゼミナール…7科目(逆評価1科目)⇒差し引き6科目
駿台・ベネッセ…10科目(逆評価4科目)⇒差し引き6科目
東進…6科目(逆評価1科目)⇒差し引き5科目
評価が正しいのものと逆になっているものを差し引きすると、河合塾の7科目が一番当たっていることになります。
数学の易化は予測できた?
2022年6月30日に大学入試センターは2022年度実施の共通テストについても問題評価を公表していました。
以下の記事に詳細を記載しましたが、数学の問題はリード文が長すぎるとか計算プロセスが複雑すぎるという振り返りがなされており、翌年度調整の課題となっていました。
一方でレベルは適切という評価から、問題の趣旨や中心的なレベルは変えずに計算プロセスやリード文の調整が行われるだろうという予測が立っています。
今回の平均点は高く出過ぎている感がありますが、前年度の反動があったのは間違いありません。
一方で、平均点が高く手あまり差がつかない問題セットだったとすると、共通テストの質としては別の課題を露呈したともいえると思います。
予備校の先生は占い師ではないので、未来予想にあまり価値を置いていないかもしれませんが、1年間教えてきた受験生のレベルと実際の問題難易度を見てある程度の精度で難易度変化を予測できれば素晴らしい能力だと言えますね。
共通テストはあくまで1次試験。この結果が2次試験の結果にどのような影響を与えるのかを正しく見込んで最後の調整に入っていくことが大事だと思います。
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