こんにちは。まさおです!
東京都が2021年度の都立高校入試の出題範囲の縮小を発表しましたが、各都道府県に対応が少しずつ分かってきました。
現時点ですでにどうするか発表しているところもありますが、多くはいまだ検討中とのことです。
今回は「各都道府県の高校入試出題範囲の扱いと受験生の対応」について取り上げます
6/13段階の出題範囲の検討状況
6/13段階で各自治体が高校入試の出題範囲についてどんな発表をしているかを確認しました。
縮小決定または縮小検討中の都県
東京都…5教科ですでに出題範囲の詳細が発表済み
奈良県…数学・理科・社会で出題範囲の縮小を発表済み
長野県…縮小の方向で検討中。おそらく縮小で確定する可能性が高い。
現時点では変更しない方針の道県
北海道
岩手県・山形県
茨城県・群馬県
石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県
鳥取県・広島県
香川県・愛媛県・高知県
沖縄県
現時点では検討中で7月・8月に公表予定の府県
青森県・宮城県・秋田県・福島県
栃木県・埼玉県・千葉県・神奈川県
新潟県・富山県・山梨県
三重県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県
島根県・岡山県・山口県
徳島県
福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県
出題範囲を変更しない意図
ここで特に取り扱いたいのは、出題範囲を変更しないと明言している15道県です。
なぜ、出題範囲を変更しないのでしょうか?
休校状況を見て出題範囲変更のデメリットが大きいと判断
これは憶測ですが、各自治体の休校状況は5月の連休以降大きく差がついてきました。緊急事態宣言が延長されたところもあれば、部分的に学校再開となったエリアもあります。
各自治体が自エリアの学校再開状況から学習の遅れを2月までに取り戻せると判断すれば出段範囲を従来通りとする判断もあり得ると思います。
また、出題範囲の変更は各方面に大きな影響を与えます。作問自体も例年通りの動きでは不適切な問題を作ってしまうリスクがあり、チェック体制は例年以上に強化をしないと、かえって混乱を助長する可能性があります。
受験生側の準備も例年通りの方がやりやすい
出題範囲が変更された場合、受験生側の準備も難しくなります。
例年の過去問題を使った対策がやりづらい上に、それに代わる問題集がすぐに見つかるわけでもありません。
学校でも入試直前期に教科書を進めるべきか、教科書の進行を止めて入試対策をやるべきかなど対応が割れる可能性もあり、批判の矢面に立つリスクもあります。
例年通りで対応できるならその方が精神的には楽という意識は働いていると思われます。
私立高校を併願する場合も注意が必要
高校入試で公立高校のみしか受けない受験生もいると思いますが、多くのエリアでは不合格の場合に備えて私立高校を1校以上受験するはずです。
私立高校の入試制度も自治体によってバラバラですが、私立高校側の出題範囲は各自治体・教育委員会の制約下に置かれておらず、私立高校の出題範囲が例年と同じであるなら、試験範囲の縮小はかえって面倒な案件ということにもなりかねません。
諸条件をもろもろ考えてみれば、範囲を狭めずに済むならそれですませたいというのは合理的な判断です。
あとは、それが受験生の実情を真にくみ取った対応かという問題だけが残ります。受験生が「それで問題ない」と思っているならよいですが、大人の都合を押し付けただけであってはならないと思います。
受験生はどう対応すべきか
試験範囲に変更がない場合、受験生はどう対応すべきでしょうか?
要点をまとめておきます。
1.現時点での授業の遅れを冷静に把握
学校の先生に入試までに試験範囲が本当に終わるかズバリ質問した方がよいでしょう。
役所の決めることは得てして現場の実情を吸い上げ切れていないことが多いです。実際に教えている先生の本音を聞き取ることが大事です。
2.間に合わないなら塾を考える
学校の先生が自信がなさそうであれば(自信がない方が普通)、入試直前期に切羽詰まる可能性を考慮しましょう。
地元に塾があるなら早めに塾に通い、学校よりも早い進度で学習内容を終わらせるようにすべきです。
残酷ですが入試は早い者勝ちの要素があり、早く準備した方が直前期の対策の厚みが増します。速く準備に着手した方が絶対に有利ですから、ここは最悪を想定して動くべきと思います。
3.塾通いが厳しい場合もオンライン講座など学校以外の学習をしておく
従来、学校の対応のみで受験ができていたエリアでも、入試倍率が1.2倍を超えてくるなら、不合格となる可能性を考慮した準備が必要です。
塾通いができればよいですが、近くに塾がなかったり、近くの塾の月謝が高い場合などは安価なオンライン講座などでよいので、学校以外の学習機会を確保するようにしましょう。
直前期の安心感に差が出てくるはずです。
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