こんにちま。まさおです。
早いもので今年も残すところあと3か月となりました。長年塾で教えていたせいか、10月に入り空気に冷たさを感じてくると、そろそろ過去問に着手しないといけないぞという思いが沸き起こってきます。
今回は「過去問はいつからやるべきか」を考えてみたいと思います。
受験生が過去問演習を行うのはなぜか
受験生が入試前に過去問を学習するのはなぜでしょうか。
予備校や塾の先生の中には過去問はすでに出てしまった問題だからあまりやっても意味はないという人もいるようですが、自分はそんなことはないと思います。
受験生が過去問の学習をやった方がよい理由は主に以下の通りです。
出題形式・解答形式を事前に把握できる
多くの入試問題はその学校独特の出題形式や解答形式というのを持っています。例えば、マークシートで問題数が多い学校は、短時間で正確に処理する能力が求められますが、全問題自由記述で考えたことをすべて書かせるような出題形式の場合は、1問に時間をかけて解答欄に考えた過程を丁寧い書くことが求められます。
どちらにしても過去問を通して、求められているものを把握しそれに対して最大限の自分の実力を発揮できるように練習することで、合格に少なからず近づくことが可能です。
制限時間に対するスピード感を体感できる
入学試験の最大の特徴は「制限時間がある」ことです。与えられた時間の中で自分が解答できる問題に解答を出し、その得点を競うわけですから、時間をどう使うかというのは重要な能力だということになります。
過去問演習で、実際の試験時間に対して、自分の解答スピードだと速いのか、遅いのかといった体感をしておくと、入試本番に向けて速度調整が可能になります。
自分の今の解答速度は志望校に対して、早いか遅いかを把握し、例年通りの出題形式だとしたら、何分後までにどの程度の問題を解いている必要があるかを把握することで、少なからず合格に近づくことができます。
各教科の難易度を把握できる
実は多くの学校の入試問題は教科によって難易度にばらつきがあります。たとえば、数学の難易度はとても高いが、英語はきちんと準備すれば9割くらいとれるような学校とか、国語の難易度がものすごく高く、国語の得点が取れれば合格は間違いないというような学校が存在します。
過去問演習で、実際の各教科の難易度のバランスを把握しておくことで、不用意に不安になることを回避できます。たとえば、試験当日数学の出来があまりにも悪くて落ち込む受験生と、例年数学の難易度が高くて、点数が低くても他教科の得点次第で合格できることを知っている受験生では精神的なゆとりに差が出て来ます。その気持ちのゆとりの差の分だけ合格に近づ漕都ができます。
過去問はいつから着手すべきか
結論としては、きちんと向かう時間が取れるなら、できるだけ早い方が有利だということになります。ただし、あまり早すぎても現実感がありませんから、早いといっても受験学年の9月以降くらいが妥当なラインだと思いますが。
では、具体的にはどのようなことに着手すればよいのでしょうか?
英語…新出文法事項がなければすぐに着手すべき
英語は長文読解や英作文で差がつく科目です。特に読解問題は各学校の長文の分量がある程度決まっているでしょうから、早期に着手してその分量とスピード感に慣れることが重要です。
新出文法事項がすでにない状態であれば、すぐに着手した方がよいでしょう。
数学…既習範囲の問題だけを大問単位で取り出してやってみる
数学は、大問単位で紀州範囲に着手できるのであればやってみるとよいでしょう。その際に注意したいのは大問単位で解答にかかった時間を記録しておくことです。
数学はともすると、大問単位のブツ切り演習になりがちですが、あくまで試験時間全体を通してどのように時間を使ったかをイメージしないと、時間内に解き切るイメージが作れません。
国語…いつでも対応可能。すぐにでもやってみる
国語は明確に試験範囲を意識しなくても解けますので、まずは1年分本気でやってみることをお薦めします。最初は全く点数が取れないと思いますが、それも含めて早期に経験を積んでおくことで入試直前までに十分得点できるようになるはずです。
理社…既習範囲については積極的にやってみる
理社についてもすでに学習が終わっている範囲は積極的に過去問をやってみるべきです。これも国語と同様で、最初は全く得点できない可能性がありますが、回数をこなしているうちに得点するコツのようなものをつかんできます。その意味でも早期に着手した方が絶対に有利です。
まとめ
過去問については以下のように考えるとよいでしょう。
1.過去問演習の目的の確認
⇒出題形式・解答形式を知り、慣れること
⇒試験時間の使い方、教科間の難易度のばらつきを事前に把握すること
⇒上記に基づいて対策を取り当日の得点を高めること
2.試験範囲の学習が終わってからの着手では遅すぎる
⇒できる範囲のものから早期に着手し、経験を積むことが重要。
⇒数学は大問単位で演習にかかった時間を記録しておく
⇒他の教科はできるものから順に早期に着手すべき
入試に限らず、世の中は早く動いたものが少しだけ得をするようにできています。過去問についても他の受験生よりも少し早く動き出すことが重要です。
頑張っていきましょう!
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