【難題山積】東京都立高入試のスピーキングテストはGTEC?

都立高入試のスピーキングテストはGTEC? 高校入試
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
今年の11月に初回の試験が実施される都立高校のスピーキングテストですが、その内容がGTECと酷似しているという指摘が上がっています。東京都のスピーキングテスト「ESAT-J」は「GTEC」を主催するベネッセが請け負っているいるため、そのオリジナリティなどが問題になっています。
今回は「都立スピーキングがGTECに酷似」というテーマを取り上げます。

都立高校スピーキングテストとGTEC

◆都立スピーキングは2022年11月に初回の本検査が行われる
⇒スコアが調査書に記載され2023年2月の入試に利用される
これまでも採点の公平性を疑問視する声や吃音の生徒への対応などが問題に
◆GTECと酷似すると何が問題か
⇒都立スピーキングテストはベネッセが請け負っておりベネッセ色が強すぎる
ベネッセの既存の仕組みを流用しているだけという疑念が生まれる
東京都が主導権を握ってオリジナルテストにすることが重要

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都立高スピーキングとGTECが酷似

2022年11月に初の本検査が実施される東京都のスピーキングテスト「ESAT-J」。これがベネッセの中学生向けのGTECである「GTEC-Core」と酷似しているという記事がEduAに掲載されています。

都立高校のスピーキングはベネッセが請け負っているだけに、GTECの仕組みをそのまま流用しているのではないかという疑念も芽生えているようです。

EduAの記事は以下からご確認ください。

ESAT-JとGTEC-Coreの問題構成や解答時間等を比較すると以下の通りとなります。

出題形式

パートESAT-J
出題形式
ESAT-J
出題数
GTEC
内容
GTEC
出題数
Part A英文を読み上げる2音読2
Part B質問を聞いて応答する
意図を伝える
4質問を聞いて応答する4
Part Cストーリーを英語で話す1ストーリーを英語で話す1
Part D自分の意見を述べる1自分の意見を述べる1
Part A~Part Dまでの構成がほぼ同じ
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解答時間

パートESAT-J
準備時間
ESAT-J
解答時間
GTEC
準備時間
GTEC
解答時間
Part A30秒30秒30秒30秒
Part B10秒10秒10秒10秒
Part C30秒40秒30秒40秒
Part D1分40秒1分40秒
Part A~Part Dまでの準備時間・解答時間も全く同じ
まさお
まさお

東京都のスピーキングテストの名称は、もともとは「中学校英語スピーキングテスト Supported by GTEC」という名称でしたから、当初からGTECの枠組みを最大限流用するつもりだったと考えるのが自然です。
ある意味酷似していて当たり前だと思いますが、それが問題かどうかを検討する方が大事かもしれません。

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GTECと酷似していると何が問題か

東京都の英語スピーキング試験は、2023年度実施計画がすでに進んでおり今から中止というのも難しいと思います。

一方で、ここまでGTECと構成が似ている(というか同じ)とこれをそのまま東京都のテストとしてやってよいのかという声が上がるのも理解できます。何が問題になるのでしょうか?

そもそも、この計画は大学入学共通テストが民間英語試験を導入するという検討を前提にスタートしたものだったはずです。

一方で、大学入学共通テストは公平性の担保が難しいということで民間英語試験の導入を断念しました。結果的に東京都ははしごを外される格好で、高校入試に民間英語試験をベースにしたスピーキングテストが残されることになったわけです。

では、GTECと酷似していると何が問題なのでしょうか?

EduAでは、GTECが模擬試験となってしまうことが問題であるという意見がありました。確かにスピーキングやヒアリングは試験形式に慣れているだけでそうという有利です。
GTECの受検経験者にとってはかなり有利になることでしょう。しかし、今後過去問研究ができるようになったり、様々な塾や模試会社が英語スピーキングの模擬試験を開発してくることを考えると、GTECと似ていること自体はあまり問題にならないように思います。

むしろ問題なのは、「東京都は主体的にこのテストの開発に取り組んでいるのか」ということのように思います。民間英語試験の導入の文脈がありましたから、GTECのスピーキングテストを学校導入すればOKという考え方がベースにあれば、そこに主体性は必要ないということになると思います。

かつて、首都圏の高校入試では業者テストが中学校に入り込んでいた時代があり、偏差値追放という標語の者とに学校に入っていた民間テスト業者が締め出されてきた経緯があります。

今回のスピーキングテストも冷静に見ればそのような民間試験の学校導入と同様で、テスト会社の恣意的な変更が入試に影響と直接的に及ぼしてしまうことがむしろ問題になると思います。

まさお
まさお

このような流れを見てくると、本当に今年スピーキングテストは実施されるのか、不安になってきますね。塾としては対策講座の開設などのチャンスでもあるので、正しいテスト方式で実現可能なら導入してほしいと思いますが、一方で、受験生が不当な扱いを受けるなら、一度保留にして再検討でもよいのではないかと思います。

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