こんにちは。まさおです。
2022年度入試が終わりましたので、各都県の公立高校入試の状況を少しずつ振り返っています。東京・神奈川に引き続き、今回は埼玉県を取り上げます。
今回は「埼玉県公立高校の一般募集の5か年推移」です。
埼玉県は2012年から前後期募集を廃止し、一般募集1回のみの入試となっています。
一般募集倍率の5年推移(全日制)
埼玉県公立高校入試は2012年度より、それまでの前期募集・後期募集を一本化し「一般募集」のみとなりました。
これは、不合格者を出し過ぎるという批判と、入試が早期に終わる生徒が増えて学校が落ち着かないという現場の声を受けて、入試ギリギリまできちんと授業で指導をしましょうという流れになったことが背景です。
2018年度から2022年度までの最近5か年の募集人員・受検者数・合格者数・倍率は以下の通りです。
区分 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
募集定員 | 38,560 | 37,880 | 37,120 | 36,280 | 36,961 |
受検者数 | 44,446 | 43,531 | 41,313 | 39,156 | 39,877 |
合格者数 | 37,698 | 37,133 | 36,266 | 34,680 | 35,119 |
倍率 | 1.18 | 1.17 | 1.14 | 1.13 | 1.14 |
グラフにしてみると以下のような感じです。
上記の通り、埼玉県の中学3年生は2018年に比して少しずつ減少し、2022年度で微増しました。
それに合わせて倍率も減少基調で推移しています。
2018年度からの減少基調は、私立高校の就学支援金制度が認知され、埼玉県内の私立高校に進学を希望する生徒が増えてきたことが大きな要因と考えてよいと思います。
一方で、2020年度以降の平均倍率は毎年ほぼ一定で、全日制の平均倍率もここ3年間は1.13倍~1.14倍がずっと続いている状況です。2022年度でわずかに0.01ポイントの上昇を見せました。
2022年度の倍率上昇は、他都県と同様にコロナの影響と考えるのが妥当です。
2021年度入試はコロナ禍初の入試で、どうしても日程が後ろの方にある公立高校の受検にリスクを感じる受験生が多かったようです。
特に埼玉県は私立高校の推薦入試から公立高校の一般募集までの日程が長く、不安を感じた受験生も多かったようです。
私立高校の推薦入試などで事前に合格が取れる学校に決めてしまい、2021年度は公立高校の一般募集の受験生が増えなかったと考えるのが妥当だと思います。
一方、2022年度は年末までコロナが落ち着いていたこともあり、県公立高校受験に積極的な受験生が増えたと思われます。
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