2019年の暮れにスタートさせたこのブログも、早いもので丸3年となります。
2022年を振り返って、本ブログで閲覧数の多かったニュース記事をご紹介します。
今回のテーマは「2021年教育10大ニュース」です。
アクセスの多かったニュースベスト10
「まさおネット」は教育や入試に関連するニュースと国語に関する記事を多く取り上げています。
国語の学習内容解説を除いて、2022年1月から12月のアクセスで多かったものは以下のようなものになります。
第10位~第6位
まずは、第10位から第6位をご紹介します。
第10位:ジェンダー問題。男子校女子校は共学にすべき?
1月2日の記事。2021年ごろから、制服をとっかかりに男女の性差を意識しないようにする施策が全国各地で展開されています。男子がスカートを選べる学校なども登場しています。
一方で、高校にも男子校や女子校は厳然と存在し、共学化に対して抵抗をしているようにも見えます。今後どういった展開が予想されるのでしょうか?
個人的には、性自認は個人の問題なので、その性別の子が進学できる選択肢として残るのであれば男子校も女子校も存続すべきと思います。
・性自認をその子の性別と認めるかという問題
・日本の大人にしみついている性差に関する偏見
これがなくせるかの方が大きな課題だと思います。
第9位:部活をやる意味はあるのか?
こちらは2020年2月の記事ですが、2022年になっても多くの方に閲覧いただいています。
そもそもの問題として学校の先生が忙しすぎるので、地域に部活動を移行しようという動きが進んでいます。これはこれでよいことと思いますが、一方で部活動が持っている意味についてはきちんと確認をしておく必要があると思います。
この記事は、部活の教育的効果についても考えておくべきというスタンスで、過度な負担でなければ税参加してもらいたいという立場から記述をしています。
第8位:日本の偏差値重視の入試は特殊?
1月21日のリライトした記事。
世界のトップ大学は学力試験の得点だけでなく、社会奉仕活動やリーダーシップなどの「総合評価」による合否判定が主流になってきています。
ハーバード大学は2016年からSATの利用を中止しており、一定レベルの学力があることは必要条件にすぎず、それで合否は決めないという流れになっています。
この流れに日本が乗るなら、「総合型選抜」の割合をどんどん増やして「一般選抜」の割合を減らしていくことになると思います。
第7位:ボーダーぎりぎりで合格した場合のその後
2021年8月の記事。
入学試験でボーダーラインぎりぎりで合格した場合に、入学後に学校についていけるかという問題を取り上げました。入学試験の成績と入学後の成績は間違いなく、「無関係」です。
補欠繰り上げ合格がむしろその子の危機感を増幅して、入学後に気を抜かずに一生懸命勉強して順位を上げる例は枚挙にいとまがなく、卒業時にはトップレベルにまで学力を伸ばしている生徒もたくさんいます。
大事なことは入学した後にどれだけ勉強したかであって、入学時の成績ではありません!
第6位:首都圏に広がる5教科型の高校入試
2021年8月の記事ですが、2022年度もこの流れで多くの閲覧がありました。
千葉県を中心に私立高校の5教科型入試が増えています。
関西では私立の5教科は当たり前なのですが、首都圏は公立高校の受け皿であるがゆえに試験科目を減らして負担減をしてきていました。ここにきて就学支援金などの経済的な負担を軽減する措置が広まってきたことや、大学進学を考えた際の5教科学力の重要性などから、5教科入試が増えてきています。
公立第一志望をより有利に働かせるには、理社の学力強化が断然有利になってきました。
第5位~第1位
次に、第5位~第1位を発表します!
第5位:オンライン授業でカメラをオンにすべきか
2021年9月の記事ですが、コロナの波が乱高下した2022年も多くの方に閲覧いただきました。
学校や塾のオンライン授業は、コロナ拡大直後に少しだけ広がりを見せたものの、その後は目立った動きななくなりつつあります。オンライン塾も手探りでいろいろな方法を試行錯誤中の状況です。
オンライン授業の生徒の声などを拾ってみると、集団型の授業ではオンライン授業中に随時カメラをオンにすることは生徒に教室の最前列に座らせるのと同じような圧力をかけてしまうようです。
通常時はカメラオフで必要時に声をかけてカメラをオンにしてもらうというのがよさそうです。
第4位:都立高校スピーキング欠席時の対応
5月27日の記事。
都立高校入試にスピーキング試験を導入するというのが今年の最大のトピックスだと思います。一方でこの試験制度については与党の「都民ファーストの会」からも反対意見が出て除名されるなど、制度上の不備を多くの人が感じているにもかかわらず、実質強行された状況です。
twitter上でもさまざまな反対運動が繰り広げられています。
この記事は、特に欠席した場合の得点処理について解説をした記事です。
読めば読むほど理不尽と言わざるを得ませんが、このまま入試を強行して最後どのような展開になるのか、まずは2023年度入試の結果を見守りたいと思います。
第3位:立川国際附属小の高倍率は健全か?
2021年12月の記事。初年度30.98倍となった立川国際附属小学校を取り上げた記事です。
全国初の小中校一貫教育校で注目を集めましたが、幼稚園児が受験する小学校の入試倍率として30倍というのはなかなかに厳しい現実だと思います。
その背景は、やはり地元の小学校に対する不安もあると思われ、地域の公立小学校の底上げが一方で大事ではないかとも思います。
2年目の今年は24.4倍と前年ほどの倍率ではありませんでしたが、それでも異常な倍率が続いているのも事実です。他の小学校が追随してくれればよいのでしょうけれど。
第2位:定期テストは廃止が正しい。自己肯定感もアップ。
7月2日の記事。
定期テストを廃止する学校が増えてきています。この記事では静岡の私立中学校の例を挙げていますが、来年以降も少しずつ定期テスト廃止の流れが進むと思います。
短期集中一発勝負の定期テストは、出題者や採点者に都合の良い大量処理向けの対応で、少子化が進んだ現代では、もっと個の長所にフォーカスした評価方法であるべきだと思います。
日々の学力試験や授業中の発言など、いいところをきちんと記録してプラス評価で還元するような仕組みの構築が急がれます。
そのためには、入学試験の学力試験一発勝負を何とかしないと(廃止しないと)いけないのですが…。
第1位:受験に役立つ「論語」の名言
7月21日にリライトした記事。
教育ニュースとはいいがたいのですが、この記事へのアクセスが断然トップだったので、あえて1位に入れてみました。
論語は古くて新しい名言の宝庫だと思います。現代のようなスピードの激しい時代はむしろ孔子の行きたい時代に似ているのかもしれません。
受験のテクニックを教える前に、受験の心構えや生きるための考え方をきちんと受験生に知ってもらうことが何より大切だと思います。
この記事のアクセス数が多いことは発信側としても大変励みになっています!
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