多くの人が、「あれをしなければならない」、「これはしてないけない」といった自分ルールを持っています。
今日中にこれをやらないといけないのに、結局着手できずに終わったとか、これをやってはいけないと思っていたのについやってしまったとか…。
どうすれば、この問題を克服できるのでしょうか。
今回は自分ルールの守り方がテーマです。
自分ルールを課す目的
大人も子供も、人は誰でも誘惑に弱いものです。
自分にルールを課すというのは、自分の誘惑への弱さの自覚があるということですから、ある意味意識の高い人にだけ見られる行動です。
やりたいことをやりたいように進めると、自分が目指したいところにたどり着けないとか、自分のレベルが周囲に比して下がってしまうという危機感が根底にあるということです。
また、大きな目標を達成するには、小さな努力を積み重ねることが重要です。
最初から大それた目標に一気にたどり着くのではなく、目の前の小さなこと、今日1日をどのように過ごしていくかの積み重ねによって成り立っています。
その意味でも自分ルールを課している人とそうでない人では、数年の後に大きな差がついているはずです。
どうすれば自分ルールを守れるようになるか
個人的な話になりますが、自分はこのブログを2019年12月30日に開設をして、受検にまつわるこれまでの知見を書き溜めておくことにしました。
自分の過去の経験を周囲の人に伝承しきれていないという自覚があり、自分の過去の知見を吐き出しておくことに多少の意義を感じたからです。
それから、毎日1記事の投稿を自分ルールとして、とりあえず現段階2020年2月23日まで、1日も休まず毎日1記事で60本の投稿を進めてきました。
なぜ、突然思い立って2か月も休まずに続けられたのか…。
前提となるのは、自分ルールの意義をどれだけ自覚しているかということです。
このブログは、入試にまつわる悩みを抱えている人にいつか役立つのではないかという目的意識を持ってやっています。
また、ブログの記事はすぐには上手に書けないので、一定レベルの経験を積み上げることでより実用的な内容にレベルアップができるとも考えています(ドラクエのレベルアップのようなイメージです) 。
ですから、ピアノの練習を1日休むと取り返すのに1週間かかるといわれるのと同じように、毎日の投稿に自分自身がこだわっているのです。
1記事投稿に2時間近くかかりますから、60記事でおよそ120時間をブログに費やしたことになります。それだけの価値があると勝手に思い込んでやっているのです。
そのように自分自身がこのルールを守ることの意義を感じていなければ絶対に長続きしません。
自分に課したルールを自分で守るには、自分の中でそのルールの意義を本当に理解しているかが重要です。
ルールは始めるより守り続ける方が難しい ~継続のコツ~
自分ルールは、何かを決めてスタートするよりも、継続する方に多大なエネルギーが必要です。
自分宛てのルールは守らなくても罰則がないからです。
では、どうすれば守れるルールにできるのでしょうか。
①自分で守れそうなルールにする
最近「身の丈に合った受験を」と文部科学大臣が発言して炎上しましたが、自分ルールはまさに「身の丈」にあったルールでなければいけません。
たとえば「毎日18:00~18:30までは今日の授業の復習に充てる」といった小さなルールからスタートするべきです。
もちろん、最初から毎日4時間机に向かうというルールもできるのですが、最初の目標が身の丈に比して高すぎると、できなくてもショックが薄いのです。
「自分はこんなルールすら守れないのか」と自己嫌悪を感じるくらいの簡単なルールから始めて、徐々にレベルアップさせるのが正しい方法です。
時間の作り方を具体的にイメージする
時間の使い方のイメージも重要です。毎日30分机に向かうということは、何かを30分机に向かう時間に振り向けるということです。 その時間をどこから作っていくかのイメージはルールを決めるときに一緒に考えておかなければなりません。
睡眠時間を毎日30分削るのは長い時間続かないので、その他の時間を削る方が現実的です。
夕食後のテレビの時間を削ったり、部活終了後自宅に帰るまでの間に30分勉強用の時間を作って帰宅を30分遅らせたりといった工夫が必要です。
ちなみに自分のブログは、通勤時間中に電車の中で記事の原案・下書きをスマホに書き留めておいて、自宅に帰宅した後に清書作業やレイアウト調整を行うようにして、時間を捻出しました。
このような算段があって始めて続けられるルールを課すことが可能になるのです。
休みを入れるなど逃げ道を残しておく
もう一つ入れておくとよいのが、自分ルールを休む日や条件を決めておくことです。
「毎週日曜日だけはルールを適用しなくてよい」とか、「祝日はルール適用外」などといったルールです。
人間は目標や節目があるとそこまで何とか頑張ろうとするので、定期的に節目が来るようにルールを作ることで、辛くてもあと1日頑張れば休めるといったノリで、なんとか乗り切れるようになるのです。
ルールは作ることより継続して守ることの方が難しいです。継続するための工夫を意図的に作ることが大事です。
スマホとどう付き合うか
今、中高生のスマホ依存が問題になっています。
これまで書いてきた通り、人間は誘惑に弱いですから、スマホのアプリや友達とのつながり(ひょっとしたらしがらみ)が自分の行動を縛ってしまっているのです。
スマホルールは、禁止ルールと推奨ルールの2つを決めると効果的です。
スマホの利用制限は「~してはいけない」というルールだけだとなかなか定着しづらいようです。「大いに~してもよい」とセットでルールを作ってみましょう。
人それぞれの生活リズムがあるでしょうから、一概にルールを決めることは難しいのですが、たとえば以下のようなルールにしてみるのです。
過去の生徒を見ていると、60分単位にこだわって、50分学習と10分スマホなどとするケースもあるのですが、スマホを10分で終わらせるのは多分難しいのです。
それがわかっているなら、最初から30分など長めにスマホの時間を設定し、それをできるようにする前提としての学習時間を自分ができる範囲で設定するのが現実的だと思います。
受験学年になれば、2時間勉強やって30分スマホとか、3時間やって30分スマホでも行けると思いますが、最初からその域に達するのではなく、少しずつルールを自分のあるべき姿に近づけていく方がよいと思います。
冒頭に書きましたが、自分ルールはその意義を自分が自覚していないと継続できません。
最初にその意義を正しく理解するようにしましょう。
コメント