こんにちは。まさおです。
入試に向けて日々の学習が増えている時期だと思います。この時期になるといよいよ過去問演習も本格化してくることでしょう。
過去問演習の精度はそのまま合否に直結します。過去問演習の精度は自己採点の精度によって支えられています。今回は「自己採点力」というテーマです。
過去問の仕上がりは合否に直結する
過去問演習はどの程度進んでいるでしょうか。学校の進度が遅くてまだ着手できていないという人も、12月の頭には過去問に着手した方がよいでしょう。
それ以上遅くなると、入試本番までに必要な課題解決ができなくなる可能性がかなり高まってしまいます。早期着手、早期対応が入試の基本です。
過去問を使った学習は、
1.演習時間の使い方をシミュレートする(解く順序、確実にとる問題、捨ててよい問題の選択等)
2.合格最低点をクリアするまでに、あとどれくらいの問題が解けないといけないかを把握する
3.出題の形式や解答用紙の形式に慣れる
といった目的が主に考えられます。
上記の課題をクリアすれば、入試本番も一定レベル自分の計算通りの得点が取れる状態になるはずです。過去問の仕上がりはそのまま合格可能性に直結するといっても過言ではないでしょう。
過去問学習の起点は自己採点
過去問の仕上がりが合否に直結するということですが、自分が演習した過去問の得点を誰かが採点してくれるでしょうか?
塾の先生などが採点してくれる場合は、極力その先生にお世話になった方がよいでしょう。
逆に誰も採点してくれないというケースでは、自分の採点こそが全ての起点ということになります。
自己採点が甘いと、課題の抽出も甘くなり、きちんと対応している受験生に追いつけなくなります。一方で、あまり採点が厳しいとしなくてもよい課題に対応することとなり、これも時間の無駄となります。
ポイントは自己採点の精度をどのように調整するかということです。
自己採点時に注意すべきポイント
では、自己採点の精度を上げるにはどうすれば良いでしょうか?
1.客観形式問題の採点をまずは丁寧に行う
客観形式問題というのは、択一や抜き出しなど、一般の人ならだれが見ても正解か不正解か判定できる問題のことを言います。
この客観形式の採点は、ともするといい加減になりがちで、過去に見ていた多くの塾生の自己採点答案でも相当ブレが出ていました。
過去問演習では、ゆっくりでよいので正確に採点するよう心がける必要があります。
2.記述問題の解答は模範解答のポイント部分を把握してから採点を行う
記述問題の採点はなかなか難しいのが実情です。共通テストが国語の記述問題を先送りしたのは、、採点者の公平性を担保できないからでした。
自己採点の場合は、本番ほどの精度を求めるのも難しいので、模範解答で言っている内容と何割くらい重なっているかを確認します。客観的な点数のつけ方は難しいので、解答欄に書かれた内容全体がどの程度模範解答の言っていることと合致しているかをみて、ざっくり採点する方が良いと思います。
その上で、得点のつけ方に迷いが生じるときは学校や塾の先生に相談してみましょう。適切なアドバイスをくれるはずです。
3.自分に都合のよい採点をしていると、入試本番で受験生自信が苦しめられる
上記のような観点で採点するのですが、同じような答案でも部分点などの基準が甘く得点が高めに出る生徒と、その逆で疑わしきは不正解でどんどん点数が下がっていく生徒に二極化しがちです。
どちらが良いかというと、入試本番のことを考えたら採点が甘い人よりは辛い人の方が合格しやすいです。過去問演習時には心を鬼にして、疑わしきは×を徹底してもらえるとよいかと思います。
客観的に自分を見られると成長が早い
自己採点に個人差が出る理由として、自分をどれだけ客観視できているかというポイントがあります。
スポーツ選手でそうですが、成績を上げられる人というのは自分の動作・行動・考えを他者視点で少し高い視座から見ることができるようです。
自分の書いた答案を模範解答と比べた時に、「自分はこう考えたのだから、この解答は模範解答と言っていることは同じなのだ」と我田引水的に答案を見てしまう人と、「第三者が見たらこの解答は、模範解答とはやはり違って見えるだろう」と他者目線で答案を見られる人では、答案修正のスピードが変わってきます。
では、どうすれば他者面での採点をできるようになるのでしょうか。
自己採点結果を第三者に添削してもらう
一番確実は方法は塾の先生などにお願いして、自己採点の答案をこの採点で合っているか確認するということです。
記述問題などはなかなか受験生だけでは正確に採点できないので、塾の先生に得点をつけてもらっているケースも多いと思いますが、その際に「自分はこれくらいの点数がつくと思いますが、先生から見るとこの解答はどうなりますか?」というように、自分の採点結果が先生の意見とどれくらい合致するかを見ることで、自己採点の精度を確認することができます。
その際に、自分の採点結果よりも先生の採点結果が低く出る傾向の人と、先生よりも低めに点数をつける人に分かれてきます。その傾向がわかるだけでも、かなり参考になるはずです。
自己採点の能力は受験だけでなくその後の人生においても、要所要所で自分の成長に大きく貢献する重要な能力です。
受験を通して、人生で役立つ財産を手に入れることができます。
合否は受験校の先生の採点結果で決まりますので、客観的に自分の答案を見る目を養っていきましょう。
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