こんにちは。まさおです。
沖縄県立球陽中学校の2019年度の適性検査で模範解答が間違っていたのではないかという問題に対して、12/8、沖縄県教育委員会は問題にミスはなく正解を修正する必要はなかったと回答しました。当初の発表を完全に覆した発表になっています。
今回のテーマは「沖縄県立中の出題ミスはミスではなかった?」という内容です。
沖縄県立球陽中の出題ミスの経緯
沖縄球陽中の2019年度の適性検査の問題に対して、「解答に不備があった」⇒「不備はなかった」と県教育委員会は説明を変更する対応をしました。
このブログで過去に様々な学校の出題ミスを取り上げてきましたが、今回は一度認めた出題ミスをミスではなかったと修正するという、過去に例のない対応です。
最初にミスがあったと対応してしまった県教育委員会の職員は何を根拠に回答したのでしょうか?
あるいは、報道がYahoo!等で取り上げられて、話が大きくなったので後から事態を終息させるために解答を変更したのでしょうか?
いずれにせよ、態度がブレるのは一番信頼を失う対応だと思います。
今回の一連の対応について、12/8の琉球新報の記事に最終結末が書かれていますので、ご参照ください。
いろいろ経緯はあったにせよ、最後は「出題に誤りはなかった」という結論に至っています。誤りがあったと認めてしまうと、採点のやり直しや繰り上げ合格などの対応が必要になりますから、そうはできないという判断も入っているように見えます。
この問題の対応が正しかったかはこのあと少し取り上げます。
このブログでも3回にわたって取り上げてきました。通常この手の話題は1回で終わるのですが、続報続報と出て今回で4回目の記事になっています。
該当の問題は典型的な悪問の類
今回、問題に不備はなかったという結論に達したわけですが、果たして本当にそう言えるのでしょうか?
あらためて、問題の内容を確認したいと思います。
この回答で、アを選んだ生徒も正解としていたという説明を、ウが正解で不備はないとしたというのが今回の対応です。
「国会の召集」は内閣の働きと考えてよいでしょうか?
一般的には、「国会の召集は天皇の国事行為」とされています。
一方で内閣の働きとしては、「臨時国会の召集の決定」があり、教科書の内容を正しく理解していた受検生は迷ったのではないかと思います。
出題者の立場に立てば、「法律の制定」は明らかに内閣の働きではないのだから、ウを選べるはずだとなるのだと思いますが、それがいわゆる悪問の代表的な対応だと思います。
30年前には重箱の隅をつつくような小さな差異を知識で解決するような問題が多く出題されていましたが、今の時代は「思考・判断・表現」を重視する時代で、このような選択肢のアヤに振り回されるような問題は適切ではないと思います。
作問者の実力が透けて見えてしまいますね…。
2年近く前の話を蒸し返しても仕方がないということで、この対応でよいと思いますが、一生懸命勉強してきた受検生の努力の成果がフェアに得点に反映されるような問題セットを作ってもらいたいと切に願います。
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