こんにちは。まさおです。
佐賀市にある佐賀学園高等学校で、1月20日に実施された入試の国語の答案36枚が紛失されていたことがわかりました。なお、紛失したまま合否を発表したということです。
入試としての体をもはやなしていない状態だと思います。
今回のテーマは「佐賀学園の答案紛失」です。
佐賀学園の答案紛失について
入試に関する様々なミスについてこのブログでも取り上げてきましたが、答案を紛失し発見されないまま合否判定をするというケースは過去に例がありません。
今回の佐賀学園の事故は、答案紛失という問題と合わせて、特定教科の答案がなくなった状態のまま合否判定までしている点で大きく問題があります。
NHKの報道記事は以下の通りです。
要点は以下の通りです。
- 1月20日に前期試験を県内6会場で実施した
- 唐津市の会場で受験した36名分の国語答案がないことが1月21日午後に発覚
- 36名分の解答用紙は見つからず、数学・英語の得点から国語の得点を推定
- 答案が見つからないまま合否の判定を行った
- 答案紛失の事実を公表しないまま合格発表を終えた
長い間受験に携わっていた人間からすると、ありえないことばかりで驚きを禁じえませんが、校長の「被害を受けた受験生が不利にならないようにし、選抜に大きな影響はなかった」ということはおそらく全員合格したのではないかと思います。
また、国語答案がなくなった生徒が合格になることで、他の会場の受験生が一部でも不合格に押し出されるようなことがあれば、これはこれで問題でしょうから、ほとんどすべての受験生が合格になっているのではないかと思われます。
一部の教科の答案がないまま合否判定ができる世界があるとは思ってもいませんでした。入試会場が多岐にわたるため管理が難しいというのはわかりますが、とはいえ、入学試験の答案というのはその生徒が実力を十分に発揮するために取り組んだ大事な書類ですから、簡単になくせる方がおかしいと思います。
どのような経緯でなくなったかは不明ですが、必ず見つけ出してほしいと思います。
もともと受験情報は非公表
佐賀学園高校の入試情報を調査してみましたが、どうやら入試に関する情報は非公表のようです。
育伸社さんの入試結果ページを見ても、過去の応募者・受験者・合格者ともに具体的な数値は非公表とされていました。
公表されていない数字を勝手に予測するのはよくないのですが、おそらくかなりの高い確率でほぼ全員合格なのではないかと思います。
手続き上、入学試験の体を取っていますが、事実上は事前に合否が決まっている生徒が多いような入試に見えますので、実質的な入試にはなっていない学校ととらえるのが妥当なのではないかと思います。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、入試前に合否が決まっているケースは首都圏の私立高校でも多くあります。入試は当日の受験生本人の行動や人物チェックなどが主であって、答案の中身は無視こそしませんが、事前の中学校側や保護者側との相談と相当な乖離がなければ点数に関わらず合格にするケースです。
答案紛失はプライバシー情報の逸失に当たる
また、今回の件は、合格発表をして終わりという話ではなく、なくした答案を必ず見つけ出す必要があると思います。
誤ってシュレッダーにかけてしまったなら存在しないのは訳を得ないとしても、答案自体がどのタイミングまであって、どこからなくなったのかなどきちんと追跡をして経過を報告する必要があります。
シュレッダーをかけてしまった場合もその経緯を豊北する必要があります。
答案には受験生の受験番号や氏名が書かれているので、機微情報・プライバシー情報と考えるべきです。
今回紛失答案をどこまで探したのかはっきりしませんが、徹底的に探してそれでも出てこない場合は担当者を処分するといった対応が求められるレベルだと思います。
入試のミスの中でも答案紛失というのは最高レベルにマズい事案だと思います。学校側には解答由の枚数確認といった基本的な注意だけでなく、移送の方法自体を見直すとか根本的なミス撲滅のための対応を検討してほしいと思います。
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