令和3年の大学入学共通テストの出題内容と受験生の準備

共通テスト大学入学共通テスト
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大学入学共通テストの方針変更とは

大学入学共通テストは2019年末の方針変更でかなり混とんとした状況になっています。
令和3年(2021年)1月実施予定の試験について、以下の方針変更が発表されています。
・2019年11月1日…民間英語試験の導入延期を発表
・2019年12月17日…国語と数学で予定されていた記述式問題の導入延期を発表

結局受験生は何を準備すればよいのでしょうか?

・英語はリーディングとリスニングが各100点満点(均等配点)となる
・英語の発音、アクセント問題が消滅
・英語の設問はすべて英文になる
・国語は複数の文章や文書(資料)を関連付けて解答する形式となる
・数学は知識重視から活用重視への転換が行われる。
正しいものをすべて選べ正しいものがなければ0をマークせよという出題がある

※従来のセンター試験が継続されるとは考えずに、試行調査問題を参考にした対策を行う必要がある。

【参考】文部科学省による大学入学共通テスト試行調査問題はこちら

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令和3年の共通テストで何が変わるのか

【英語】4技能が2技能になるが、リスニングの配点比率が上がる

これからのグローバル化を見据えて、英語を受験のための道具からコミュニケーションのための道具にするために4技能の評価を目指してきました。
従来のセンター試験のように、同じ日の全国の膨大な数の試験会場で一斉にテストをするのは、技術的にもハードルが高く、試験日が分散している民間英語試験の活用で解決しようとしていたわけです。

ところが、「民間」の英語試験は利益が出なければ実施が難しいため、試験場が都市部に限られるなどの制約があり、受験機会の公平性に欠けるという理由で見送りになりました。
一方で、これまでやってきたリスニング試験(これも機器の故障が毎年多数出るのですが…)は配点を上げていく予定になっています。
リーディングとリスニングがともに100点と均等配点になります
しかもリスニングは2回読んでいた英文を1回しか読まないものが出てくる予定です。

【国語】記述問題こそ出ないが、複数の情報を関連付ける出題が入る

国語の記述問題も今回の入試改革の目玉でしたが、延期が発表されています。
国語の記述は国立の2次試験でたくさん出るので、共通テストでは不要というのが大学側の意見として聞かれますが、文部科学省は高校の指導内容の底上げというもう一つの目的があったため、大学進学を希望する高校生の大半が受験する共通テストの記述問題を入れたいという意向でした

記述問題は先送りになりましたが、試行調査問題に会った膨大な量の文章や資料から必要な情報を取り出して判断をするという形式は残っているため、従来の試験とは違うものととらえる必要があります。

【数学】問題文が長くなり、条件の整理などの活用能力が求められる

数学も国語同様、記述問題の出題が延期となっています。数学における記述問題は解答者の思考過程を見る意味でも重要な位置づけでしたが、採点のハードルを越えられなかったという状況です。


試行調査問題では従来の問題と異なり、設問の設定や趣旨説明に長い文章が与えられており、時間配分や出題形式への慣れなどが得点に影響する可能性が高くなっています。
また、選択肢が多数与えられ、当てはまるものをすべて選べという形式で出題される可能性があり、これは今後の発表を待つ必要があります。

【全教科】正しいものがない場合は0をマークせよという出題の可能性

従来にない出題形式が検討されています。「当てはまるものがなければ0をマークせよ」という出題で、主に理科や地歴・公民での出題される可能性があります。
これまでは、4つの選択肢から1つ正解を選ぶ形式が主流だったため、この出題形式になると受験生はかなり迷うことになると思います。
同じレベルの出題でも選択肢の条件が広くなることで平均点の低下は確実と思われ、すぐに導入されない可能性もありそうです。

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受験生の心構え

受験生は上記のような状況でどのような心構えが必要でしょうか。
令和3年の大学入学共通テストはどの受験生も見たことのない新しい出題形式であることだけは確実です。

大切なことはいたずらに不安にならずに、やるべきことをきちんと積み上げて、堂々と試験に臨むという心構えです。

できることは、
①試行調査問題を解いてみること
②普段の学習を変わらず頑張ること
③未知の問題に必要以上に怯えないこと

④文部科学省などの発信情報に注意しておくこと
です。
初めての共通一次、初めてのセンター試験もみな同様でした。
今後、いろいろな情報が発表されるので情報収集を怠らないようにしましょう。
こちらのブログでも発信していくようにします。

まとめ

上記のように、まだまだ情報は不足していますが、現時点では以下のポイントにまとめることができそうです。
・大学入学共通テストは大きな方針変更が行われたが目指す方向は変化がない
・英語はリスニングの配点アップ、問題文の英語化など変更点が多い
・国語も試行調査問題を見て、情報量に慣れておく必要がある
・数学も試行調査問題を見て、従来と異なる形式への心構えが必要
・日々の学習を積み上げて、必要以上に怯えないこと
・今後の情報発信に高いアンテナを張っておくことは重要

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