【課題山積】文部科学省が学校教育のデジタル化推進計画案を発表

文部科学省の学校強意のデジタル化推進計画案教育に関する政策
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まさお
まさお

こんにちは。まさおです。
4/21、文部科学省は今後5年間で取り組むべき学校教育の情報化施策の方向性を示す「学校教育情報化推進計画」案を公表しました。
簡単に言うと、学校教育のデジタル化を今後どう推進するかという計画案です。
今回は「学校教育のデジタル化推進計画」を取り上げます。
課題が多く難しい案件ですが、背景・趣旨を末端の教員にまで理解してもらって進める必要があると思います。

学校教育の情報化推進計画案の内容

◆GIGAスクール端末は98.5%の自治体が配備環境
⇒小中学校の配備は27自治体を除き完了
⇒臨時休業中の在宅双方向オンライン授業も69.6%が実施可能
◆学校教育情報化推進計画の骨子は以下の4点
①ICTを活用した児童生徒の資質・能力の育成
教職員のICT活用指導力の向上と人材確保
③ICTを活用するための環境の整備
④ICT推進体制の整備と校務の改善
※教職員のICT活用指導力が最大のポイント

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文部科学省の公表資料

4/21、文部科学省は「学校教育情報化推進計画(案)」を公表しました。
詳細は以下のWebサイトから確認が可能です。

【資料1】学校教育情報化に係る最近の動向について (PDF:1.8MB)
【資料2】学校教育情報化推進計画(案)概要 (PDF:2.2MB) 

上記2つの資料で現状と今後の骨子が説明されています。
この内容をいくつか抜粋してご紹介します。

GIGAスクール端末配備状況

コロナ禍で端末配備について国を挙げて整備を進めましたが、現状はどうなっているのでしょうか?

上記の通り、小中学校においては98.5%の自治体が令和3年度中に端末配備を完了しています。
一部半導体不足などで遅れがありますが、全体状況としてはほぼ1人1台端末の配備は完了したと考えてよさそうです。

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自宅への持ち帰りとオンライン授業

次に配備された端末の使い方です。
自宅に持ち帰って端末が使える自治体はどの程度あるのでしょうか?

上記の通り、小中学校の95.2%は端末を持ち帰れる準備が完了しています。

一方で、自宅に通信回線がない家庭に対しては、ルーターを貸し出す学校が72.4%、当該生徒のみ登校する学校が41.9%となっており、家庭の通信回線の有無によって対応を変えざるを得ない難しさは残っています。

まさお
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いずれにせよ、端末は生徒に渡ったと考えてよいと思います。あとはこの端末を今後の教育にどう活用するかということです。考えてから端末を配備する順序が正しいと思いますが、コロナ禍で配備が先行されたので、ちょっと議論の順序はおかしいと思いますが…。

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学校情報化推進計画案

端末の配備は一定程度完了したとして、これをどう使っていくのでしょうか?
今回発表された「学校情報化推進計画(案)」の骨子は以下の通りです。

学校情報教育化推進計画(案)の4観点
  1. ICTを活用した児童生徒の資質・能力の育成
  2. 教職員のICT活用指導力の向上と人材の確保
  3. ICTを活用するための環境の整備
  4. ICT推進体制の整備と校務の改善

上記4観点の中の最大のポイントは「2.教職員のICT活用指導力の向上と人材の確保」です。

自分も塾で先生と呼ばれる人の対応を見てきましたが、先生はとにかく個人差が凄いです。研修をしてもその内容を無視する人も結構いて、我が道を行く人をきちんとコントロールしないと何をやっても無駄になる可能性があります。

文科省が定める「学校の教職員の資質の向上」は以下の内容を実施しようとしています。

  • ICTを活用した教育活動を、教師が授業内容や児童生徒に応じて、あらゆる学習場面において自在に行えるような姿を目指し、全ての教師が参加できるような研修等の充実を図る。

上記以外に人材確保や専門人材による支援といった施策も走りますが、教員にとってはかなり高度なレベルを求められていると感じてしまう内容だと思います。

ポイントは、教師にとってICT機器が特別なものではなく、黒板やチョークと同じレベルの道具にまで手になじむかということだと思います。
日常生活における、テレビやエアコン、電子レンジと同様にICT端末を授業で使えるレベルまで触り倒さないとこの水準には達しないと思います。

その意味では、端末よりも教科書や学習ソフトのコンテンツの作り方の方が重要で、研修だけでなく教材を作る側とのコラボレーションがないと難易度が高くなるのではないかと思います。

まさお
まさお

今後、パブリックコメントを募集して最終案にまとめていくということですが、文部科学省案件は大きな絵をぶち上げて最後に中止や延期になるケースが多いので、注視していく必要があると思います。

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