
こんにちは。まさおです。
1月31日に共通テストのだい2日程が終了しました。
そして、2月1日からは東京・神奈川の私立中学入試がスタート。大学入試に続き中学入試も本格スタートです。
今回は「コロナ禍の中学入試」を取り上げます。
◆コロナで1名当たりの受験校数は少し減少傾向も第1志望はしっかり受験
⇒東京都の小6生数は前年比で100.8%と微増。
⇒出願増の学校もある一方、多くの学校では出願数は微減。一部学校は10%程度の減少も。
◆附属校人気も健在
⇒大学入試改革への不安から大学入試を回避する受験生も多いのは前年と変わらず
中学入試こそコロナに負けられない入試
2月1日から東京・神奈川の中学入試がスタートしました。
高校入試や大学入試と違って、親の関わりの強い中学入試は小2くらいから受験の準備を始める、ある種特殊な世界です。
小6に上がる直前に一斉休校からの緊急事態宣言で、本人以上に受験生の保護者の方が焦ったことと思います。
一方で、中学入試は希望した人のみが受ける入試ですから、コロナに負けて諦めるようなご家庭は早々に中学受験から撤退していて、この時期まできちんと入試に向き合っている受験生は最後まで第1志望をあきらめない層だと思います。
そんな中での中学入試。特に2月1日校の志願者はどんな動向だったのか確認してみましょう。

ちなみに東京都の小学6年生の数は前年比で100.8%と少子化にもかかわらず児童数が増えています。都内への人口流入が進んでいるからですが、来年以降また減少傾向に転じる見通しとなっています。
主要校の出願動向からみるコロナ禍の中学入試
あまり多くを取り上げることもできませんが、いくつかの学校の出願動向を拾ってみました。
学校名 | 入試日 | 出願数 | 倍率 | 前年 出願数 | 前年 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
開成 | 2/1 | 1,243 | 4.1 | 1,266 | 4.2 |
麻布 | 2/1 | 881 | 2.9 | 1,016 | 3.4 |
武蔵 | 2/1 | 584 | 3.7 | 601 | 3.8 |
桜蔭 | 2/1 | 581 | 2.5 | 555 | 2.4 |
女子学院 | 2/1 | 723 | 3.0 | 798 | 3.3 |
雙葉 | 2/1 | 385 | 3.9 | 419 | 4.2 |
駒場東邦 | 2/1 | 645 | 2.7 | 605 | 2.5 |
渋谷渋谷(男子) | 2/1 | 130 | 5.5 | 134 | 5.7 |
渋谷渋谷(女子) | 2/1 | 254 | 男女計 | 266 | 男女計 |
海城 | 2/1 | 552 | 3.8 | 539 | 3.7 |
早稲田 | 2/1 | 798 | 4.0 | 864 | 4.3 |
早稲田実業(男子) | 2/1 | 361 | 4.2 | 397 | 4.7 |
早稲田実業(女子) | 2/1 | 213 | 5.3 | 241 | 6.0 |
早大学院 | 2/1 | 448 | 3.7 | 460 | 3.8 |
慶應義塾 | 2/1 | 603 | 3.4 | 634 | 3.5 |
栄光学園 | 2/2 | 811 | 4.5 | 827 | 4.6 |
聖光学院 | 2/2 | 585 残あり | 3.3 | 746 | 4.3 |
浅野 | 2/3 | 1,844 | 6.8 | 1,890 | 7.0 |
横浜雙葉 | 2/1 | 168 | 1.7 | 175 | 1.8 |
横浜共立 | 2/1 | 346 | 2.3 | 355 | 2.4 |
フェリス | 2/1 | 435 | 2.4 | 405 | 2.3 |
多くの学校はコロナ禍で出願者数を減らしています。
上記に挙げた学校の内、受験生を増やしたのは桜蔭・海城・フェリスの3校のみです。
これは、実質勝負にならないと思われる層が他の学校に回って数少ない受験機会を有効に活用しようと考えたと捉えるのが自然だと思います。
逆に言えば、コロナ禍でもこれらの学校に出願してきた層は、この学校の受験にこだわりを持った芯の強い受験生と考えることができます。
見た目の倍率減とは別に厳しい入試が繰り広げられていると考えるべきです。

まだ正確な統計は出ていませんが、1名当たりの受験校数はコロナ禍で微減したと思われます。特に午後の入試は敬遠されたところも多く、数少ない受験機会を大事にしようという傾向があるようです。
小6の受験はメンタルの勝負
特に今年の受験生は、受験勉強以外にいろいろなことに気を使うことになりストレスもかなり大きかったことと思います。中学受験生はまだ12歳です。外的なストレスへの対処もまだうまくできないことも多く、本当に大変な受験準備だったと思います。
そんな12歳が感染対策をしながら望む入試は、正に精神力の勝負になります。
何もプレッシャーを感じず、入試を楽しめる男子はかなり強いのですが、これまでの苦労を胸に何とか結果を残さないとと自分にプレッシャーをかけてしまう受験生(特に女子)はなかなかに大変な入試のはずです。
入試は2月1日だけではありません。2月5日くらいまで集中力を切らさずに、感染対策に気を抜かず最後まで走り抜けて行けば、必ず良い進学先と巡り合えるはずです。

中学入試の1週間で受験生は驚くほどいろいろなことを学び成長していきます。入試結果だけでなく、ここまで支えてきてくれた周囲の大人たちへの感謝や自分の未来への期待などを感じるからでしょう。コロナ禍を乗り越えた受験生は例年よりもよりたくましく成長してくれると思います。
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